高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

3章：総大将の帰還

ニアミス①

7月になり、仕事、本業、学園、塾講師となんとか日々を乗り切ってる俺。
そして期末テストも終わって夏休みになれば、学園のほうがなくなる分余裕がでる。　
夏休みばかり考えていた俺は、すっかり受験生の行事である三者面談を忘れていた。

まさか久美に来てもらうわけにもいかない。
「只野、親御さんは来れないのか？」って担任。
「急きょ出張で」っていう言い訳。
「そうか、進学だがどこか希望はあるのか？」って聞かれた。
「どこの大学だったら入れますかね？」って俺。
「授業態度にやや問題あるが、成績は優秀だ。　かならず、N大、K大は行けるだろ。　本気出せばT大だって今からでも無理じゃない。」って担任。
「N大の経営学部で」って俺、適当。
「経営ならT大もいけるぞ？」って担任。
「じゃぁあそれで」って俺。
「なんか適当だな。　まぁT大狙ってくれるなら担任として嬉しいしな」て言われた。
まじ大学とか行かないけど、表面上進学にしといたほうが何かと楽かと思ってそうした。

「お前の面談は終わりだ、あまり授業中に寝るなよ」って言われたけど、頷くだけ。　
授業中の睡眠は、貴重な睡眠時間だから無理だな。

そして廊下にでる。

「星也、お前まさかN大の薬学部も難しいとか勉強してるのか！」ってこれ星の声じゃねぇーかよ。
「オヤジ、これでもしてるって。　たか子は、専門学校でいいし、正人なんて大学ならどれでもいいのに何で俺ばっかり医学部か薬学部なんだよ。」って生徒の声、あれが海の孫の星也？

まじすれ違う。　ばれないよな。

「只野、まだいたな。」って担任。
「さっきの書類に記入ミスがあって」って言われて教室にはいった。

星が一瞬こっち見た気がしたけど、大丈夫そう。
まじ、あせる。
「只野？」って担任。
「ああ、」って言って、タブレットに記入して送った。