高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

2章：俺の双子たちの話

纏の修行

オヤジによびだされて、俺と水無が道場に行くと、海斗と剛もいた。

「特に修行っていってもな、お互いの信頼関係でできる御業だから、烈と関係が濃いものを集めただけだ」ってオヤジ。
「烈は、とりあえず、海斗か剛をまとわせることができて、継続時間をどれだけ維持できるかで完成するって思えばいい」ってオヤジだ。
「ただ、水無との継続時間は短い。　一番相性はいいんだけどな」ってオヤジだ。
「どういうことだ？」って俺。
「うん、どういう意味？」って水無

「双子だしな、信頼関係はできてるけど、水無にも俺の血がながれてるから、4分の1は人間ってこと。　纏われる側になってるから、もっと薄いかもしれんけど。　前に烈に説明したが、人間の部分に纏わせるのがこの御業だ。　纏われる側は妖怪の部分をまとわせる。　つまり妖怪の部分が完全じゃない水無だと、継続時間が短くなるわけだ」ってオヤジ。

「「なるほど」」って俺と水無で重なった。

「双子だな。　とりあえず、まず水無でだ」ってオヤジに言われて、あの時の感覚を思い出して水無をまとった。

「ほれ」って木刀わたされて、おやじと打ち込む。　数分でとけた。　てか、逆手で木刀もってるオヤジの攻撃で、はがされたって感じだ。

それから海斗で試すけどできない。　その間、なんどもオヤジから打ち込みがはいる。
まじきついし、海斗も汗だくだ。
休憩いれて、今度は剛とだ。　それも失敗してるけど、容赦なくオヤジとの打ち込みがはいる。

「はぁはぁ、なんで水無とできて、他はできない。」ってもう青あざだらけで打撲もしてる俺達だ。
「人間の部分を自覚しろ。　俺は仕事あるから、また明日だ」ってオヤジ。
そういって道場をさっていった。　そうか、もう夜だ。
「はぁはぁ、総大将直々ってのでうれしいけどよ、まじこれきついぜ」って剛。
「はぁはぁ、今までで一番きつい」って水無。
「はぁはぁ、おなじく」ってぶっ倒れてる海斗。　俺以外みんなぶっ倒れてるけど。

オヤジ、一日で習得したっていってたよな。　いつの時だよ。
そんな事考えてながら、皆の傷を治した。
「若、いつの間に」って剛、海斗そして水無の驚かれたのは言うまでもない。

◇◇◇
そして俺が習得できたのは、5日後だった。
「ギリギリで合格だ」ってオヤジ。　5日間もつきあわせた。
「はぁはぁ、オヤジ、前に1日で習得したっていってたよな。　いつの時だよ」って俺。
「13歳の時だ」ってオヤジ。
あー、京都で母さんとの戦いの時か。　だからかって思って意識とんだ。

オヤジが運んでくれたのか、起きたら自分の部屋だった。

こうして、俺の夏休みは終わった。