高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

八木恵

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2章:俺の双子たちの話

僕は京都にきてる

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小学校の入学式が終わったら、父さんに連れられて京都にいる母さんと水無に会いに来た。
今は、本家じゃ滅多に、ほぼ食べれない洋食を食べてる。

僕は、ハンバーグを堪能。 うん、美味しい。
「そう言えば、烈と水無は友達できたのか?」って父さん。
「私はまだ。 だってね。 母さん」っと水無。
「10人くらいの男の子には囲まれてね、結局だれともよね」って母さん。
「そう、あいつら、結局近づいた理由は、西尾コーポレーションのお嬢様だからって理由よ!」って水無。 水無は母さんに似て、長い黒髪ストレートで可愛いし綺麗。
僕と双子なのに似てない。 って、二卵双生児だから似てないんだけど。
「そりゃ、名門だしな。 って、卓巳は元気にしてたか?」って父さん。
卓巳って誰だ。
「父さん、理事長先生の事知ってるの?」って水無。
「まぁ、たまーに連絡するくらいの仲」って父さん。
「へぇ~、だってあの人、陰陽師でしょ。」って水無。
「父さん、陰陽師に知り合いがいるの?」って僕。
陰陽師は、妖怪の僕達を祓うやつらだから、基本、僕達の天敵なのに、なぜなんだろう。
「いろいろな。 仕事上の都合だ」って父さん。 酒のんでるし。 今日は母さんにあわせて、ワインだけど。
「卓巳さんとは、今日は話してませんわ。 まぁ、一条学園の理事長ですしね」って母さん。
母さんも知ってるんだ。 不思議だな。
水無は、名門の一条学園の小等部に通ってる。
「あとは、数名くらい、呪力持ちがいたわ。 父さんにネックレスもらっておいて正解だった」って水無は呆れてる。 へぇ~、呪力持ちの児童がいる学校なんだ。
「それより、烈は公立でいいなぁ~」って水無。
「公立は公立でそれなりだよ。」って僕。
「烈、友達できたの?」って母さん。
「里奈ちゃんって子と席も隣で今日しゃべったよ。 しかも、最寄のバス停も一緒だから、一緒に通学しようって事になったよ」って僕。
「ほら、やっぱり公立のほうが友達できやすい」って膨れてる水無。
そうかもしれない。
「呪力持ちはいなかったのかしら」って母さん。
「いなかったと思う」と僕は自信なさげ。
「いなかったな」って父さん。
「でも、母さんにもらったネックレスはつけてるよ」って僕は見せた。
「大切にしてね」って母さん。
父さんに昔もらったものなんだって。 今、母さんは別のをつけてる。

「あ、ガシャに、じいじ」だって、水無。
外見たら、ガシャに大天狗のじいじ、狂骨、酒呑童子とか京妖怪たちが集まってる。

「あらあら、散歩の時間ですわね」って母さん。
「みたいだな」って父さん、キセルに火をつけて一服してる。 もう妖怪に変化していて、長い銀髪なびかさてる。

「では、まいりましょう」って母さんが僕を抱っこしてくれて、水無は父さんが抱っこしてる。 京都にいる時はいつもこんな感じだ。

それから、ガシャに乗って、京都の空の散歩だ。
「半月ぶりっていうのに元気だな」って父さんは、京妖怪を水無だっこしたまま木刀で撃ち合いしてる。 腰に差してる刀はぬかないよ。 あれは、妖魔刀っていって、妖怪と悪魔を祓う刀で、危険なんだ。 逆に人間は斬れないんだって。

常に父さんが持ってるから、僕も触った事ない。
昔、いたずらして、刀抜こうとしたら、むちゃくちゃおこられた。
母さんに抱っこされてる僕は、父さんと京妖怪の打ち合いをながめている。

あー、今日はいろいろあったな。
「あら、烈、もう眠いの?」って母さんの声。
「うん。 朝早かったし」っていったら、母さんがぎゅって抱きしめてくれて背中ポンポンかるくなでてくれた。 だんだん眠くなってきた。
「水無もねちゃったみたいだし、寝なさい」って母さんの声で僕は眠りについた。
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