高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

八木恵

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1章:高校生の身体を乗っ取った事になった俺は高校に通う事になった

九条家の人に呼び出された

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今日も今日とて、塾が終わり、帰宅するかと星と支度する俺。

「良哉、少しだけ時間がほしい。」って九条家の人。
まぁ、理由はわかるけどな。
「いいですよ」って言って、他の塾生が帰るまで教室でまってる。

星は、教室の外でまっている。
「呼び止めた理由はわかっているようだな」って九条の人。
「そりゃわかるって。 他の塾生やら、講師の人たちにも何度も星と共に言われてますから」って俺。

「そうだな。 だが、お前も星も才能があるんだ。 星の場合は家の事情というのは分かるが、良哉、お前は、この通り、頼むからエクソシストの試験を受けてくれ!」って頭下げてきた。

そうそう、例の試験を受けないって言ってから、毎日のように周りに理由やらなにやらを聞かれる始末。 
正直もううざい。

「先生、頭あげてくださいよ。 そんな事されても、俺も星も受ける気はないから」って言っておく。

「なぜだ!」って、表情は真剣な顔。
「もともと俺は記憶を失った時に、普通の高校に行く予定だったのを、呪力があるからって事で塾に通わなきゃいけない、かつ復学しなきゃいけないって話だっただろ。 
 もうさ、その時点で、俺、陰陽師とかさエクソシストとか興味さらさらなかったわけ。 
 でも通わなきゃいけないってので通ってる。 今もだ。 わかる。 興味はないのに、通わなきゃいけないこっちの気持ち」って俺、正直に答える。

「そうだが、それでも、その才能を無駄にだな」って九条家の人。

「それって押し付けだよな。 まじ、こっちはこっちでやりたい事があるんだから、それをやるんだよ。 もういい加減にしてくれ!」って言って、席を立ちあがった。

これ以上、話しあっての無駄だな。
人間のこいう押し付けって本当面倒だよ。
固定概念ってやつ、それとも偽善って奴なのかわからないけどな。

◇◇◇
「陸、不機嫌ですね」って俺が教室からでてきて星にいわれた言葉。
「お前の場合は稼業あるとか言えていいよな」って俺の愚痴。
星は、いずれ、表向き、鳳来グループの関連企業のどっかの社長におさまる予定だからな。 
海が引退すれば、海の子供の誰かが会長職につく。 表面上はな。 幹部が、だいたい会長なんだけどな。
「あはは、だんだん良哉やるの面倒になってきてますね」って星。
「もう、塾とか学園とかいいんじゃねぇー」って俺の正直な気持ちだ。

「それ約束が違うよね」って声。
振り向けば、ベリアルだよ。
「まだ、約束破ってないだろ。 それよりも、例の試験を受けなくていいように、お前の権力でなんとかしとけ。 毎日のように誰かしらが説得にきてうざいんだよ」って俺。
「それぐらいだったらいいんだけど。 試験さ、受けるだけ受けてくれないかな?」ってベリアル。
「うーん、例の件か?」って俺。
「そうそう、その日あたりが怪しいんだよね。 合格とかは絶対にさせないから」ってベリアル。
「なぁ、例の件が片付いたら、約束は終了だよな?」って俺。
「近いかな。 そしたら、塾はやめていいよ」ってベリアル。
「なら、受けてやるか」って俺。
「どういう事で?」って星。
「受けてみてのお楽しみ」ってニヤリ笑う俺だ。
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