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1章:高校生の身体を乗っ取った事になった俺は高校に通う事になった

修学旅行③

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俺が京妖怪と戯れている頃、ここは、陰陽師本家の一条邸。

「15代目、夜分にすみません。 ここ数十年と大人しい妖怪どもが百鬼を組んで今日の夜を徘徊してます。」

「いい、じゃれてるだけだ。 ほっとけ!」

それから数十分後、
「なんだ! 寝てるのにこの気配って!あいつめ!」といって着替えて、一条邸の広い庭が見渡せるふすまをあけるとそこには妖怪たちが宴会している。

「孫! 二度と敷居はまたがせんって先祖代々からのお達しなのに、何してる!」って剣幕で言ってきた男。 
彼こそが、陰陽師本家の現当主、一条卓巳だ。
25歳の秀才で、顔も聡明で整っている。

先代の名前は、一条辰巳。 まだ生きていて、現在70歳ぐらいだと思う。
「卓巳、久しいな。 みればわかるだろ、宴会だ。 お前も飲むか?」って俺が聞いたら、つかつか来てちゃっかり座ってのんでるよ。
「ほほほ、卓巳も一緒か」って、そう先代の辰巳。
「先代まで一緒って、もう!」ってゲンナリしてる卓巳。

「孫、九尾連れて何しにきてる?」
「あら、卓巳お忘れで? 陸様と私は夫婦ですのよ。 たまのデートですわ。 誰かさんのおかげで、遠距離婚をしいられてますけど」って久美。
「ほほほ、それは秩序のためじゃ。 諦めてくれ」って辰巳。
確かにな。 って思いながら、酒飲んでる俺。
「そう言えば、お前らって見た目若いけど、結構な年だったな。 それで、孫、何しに京都に来た?」って卓巳。
「あら、卓巳さんご存知ないの?」って苦笑している久美。
「だからなにがだよ」って卓巳。
「高校の修学旅行。 行先が京都なんだよ」って俺。
「あはは、まじかよ。 だって、孫、お前もう60歳くらいだろ、それなのにか?」って卓巳が大爆笑。 辰巳も笑ってやがるし。
「だーかーらー、お前所の四条って奴に俺、殺されかけて、なんの因果か高校生の身体に魂だけ一時避難してたわけだよ。 そいつが高校生でかつ陰陽師の卵ってわけで、なんの因果、ベリアルの学園の生徒でよ、しかたなーく、高校生しないといけなくなったわけだよ」って半ば文句的にいってやった。
そしたら、顔色変わった辰巳と卓巳。
「孫、四条はすでに陰陽師から破門しておる。」って辰巳。
「ああ、エクソシストにはなっているが、四条家と一条家の関わりは数年前にあった事件を切っ掛けに波紋した」って卓巳。

まじで。 四条って、正当な陰陽師ってわけじゃなかったのかよ。
「あっそ、じゃぁ、お前達に文句いってもしかたないな。」って俺。
「四条については、俺も気になるから、調べておこう。 それで、孫は何泊する予定だ?」って卓巳。
「明後日には帰るけど」って俺。
「明日、っていうか今日だなもう、今日ちょっと付き合え」って卓巳。
「なぁ、聞いてる? 俺、修学旅行中。」
「どうせ、宴会の酒も食事も我が家のものだろ。 午前に迎えに行く」って俺の返事も聞かずにいっちゃったよ。
「ほほほ、あいかわらずセッカチだな現当主は」って辰巳。
「お前も、若いときは同じだったぞ」って突っ込んでやっといた。

実際、俺の実年齢と辰巳のほうが近い。
辰巳との出会いは、まぁ、京妖怪と因縁があった時に、こいつと共闘したって頃からの付き合いだな。

今は、こうして、俺が数年に一度京都に来る時にたまに酒を飲む仲。
てか、明日って、いうか今日の午前に迎えにくるとか、本当に勝ってな奴だよ。

夜も開ける頃、俺達は解散した。
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