高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

八木恵

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1章:高校生の身体を乗っ取った事になった俺は高校に通う事になった

小さな祠

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塾が終わって、俺と星が、学園の裏手に小高い丘にある場所にきて、俺達は小さな祠の所にいる。
「総大将? このボロイ祠に何の用事が?」って星。
「とりあえず、掃除するかね」って俺は、タバコをすいつつ、周りの雑木林を伐採してく。
俺のする事を黙って、星も手伝っている。

祠もボロボロだけど、バックからペットボトルにはいった水かけて、とりあえず手ぬぐいつかって綺麗にした。
妖術を使えば、もっと早くきれいにできるけど、この場所は、祓魔師の巣窟だし、しかたなーく手作業。
ベリアルみたいに、結界とかはる能力があればいいけど、俺のはちょっと違うし。

「そろそろ、教えてくださいよ」って星。
「ちょっと待ってろよ」って言って、首にかけてるネックレスはずして、ほんの少しだけ妖力をだして祠全体をまとわせた。

≪顕現せよ≫っていう俺。 ある意味、妖力による演唱だな。

祠から、小さな全長10CMぐらいの神主衣装の神が現れた。
「はじめましてだ。 俺は、この島の預かる3代目総大将の、野呂瀬陸だ。 この地の土地神に挨拶にきた。」って俺。
「総大将、このちっこいのが土地神なんですか?」って星。
「星、うるさいな。 多分、ここに学園ができて、信仰する人間がいなくなったからだ。 
 だから、力が薄れているんだよ」って俺。 
きっと、昔は、もっと力があったはず。
「さすが、怪良組の総大将です。 私は、この地の土地神。
 昔は、ここ病院がたっており、私は厄払いの神として祀られておりました。
 しかし、学園が立ち、西洋の祓魔師がはいり私は忘れられ、このような状態に。 
 久しぶりによい妖力を頂き顕現できました。」ってお礼をする土地神だ。

「それよりも悪かったな。 今の今まで、手付かずで。 少ないが供物の酒だ。 詫びの印だ。」って俺。
お猪口を祠に置き、俺は湯飲みを2個だして、バックから取り出した一升瓶の酒を注いでやった。
「やや、これは妖酒の最高級では!」って土地神が喜びながら飲んでる。

もう、日暮れの時間。
俺の姿は本来の妖怪の姿になってる。
星も、髪の毛の色がもっと赤色になり、妖怪の真の姿になってる。
この姿なら、俺だってちょっとした結界がはれるから、周りに結界はって、とりあえず祓魔師の連中に感知されないようにした。

その後は数時間ほど、土地神と酒盛りだ。

学園のバックに、なぜ一升瓶の酒を持ち歩いてるかっていうのは突っ込まないでほしい。 
どうやって入れてるかって、俺のバックには酒とたばことPCしかはいってなくて、学園の教材やらなにやらは全部星にもたせてるからだ。

夜になり、そろそろ本家の食事の時間。
「また、来る」って土地神にいったら喜んでた。

本家と学園がどのくらい離れているかって、電車で約1時間。
鳳来の本当の家は、もっと離れている。 
カムフラージュで、とりあえず、学園の近くにあるマンションの最上階を購入してあるらしい。
一応、定期的な管理を部下にさせてる感じだ。

どうやって通学してるかって、そりゃ、走ってる。
今は妖怪の姿になってるから、服装は和装。 星もな。
和装のほうがしっくりくるし。
移動は、屋根や電線を足場にしてるから、早いっちゃ早い。 15分もしないで帰れる。
「総大将、よくあそこに土地神がいるって知ってましてたね?」って星。
「ああ、今朝、裏山になんかいるなって感知できたからな。 土地神は大切にしないとね」って俺。
「なぜですか?」って星。
「本業のほうの収益の一部が、土地神の信仰によるさい銭だからだ。 
 いくら微々たるものでも、彼らあってのうちの組だからな。 初代の頃からな。 
 だから、いくら廃れようが、彼らの存在を無くすわけにはいかないんだよな」って俺。
星は、成人まもないから、本業の収益やら信仰などまだ海から聞いてないんだろ。
「そうだったんですね。 俺、オヤジから何も聞いてないもんで」って星。
「だろうな。 まぁ、本業のほうは、幹部か本家預かりにならない限りはあまり皆しらないもんだよ。」って俺。
「それよりも、今夜は宴会なんだって」って俺。
「まじっすか! この前も、俺の歓迎会してくれたのに」って星。
「今日は、俺の学園編入記念だってよ。 さっきユキから連絡がきてた。」
「あはは、なるほどです」って星に笑われたよ。

本当、本家にいる奴らはまじ宴会好き。 何か都合をつけて宴会をする。
ちなみに、星のやつ喜んでるけど、夜通し飲み明かすから、徹夜になる。
明日も学園にいかなきゃいけないって事わかってるんかね。
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