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1章:高校生の身体を乗っ取った事になった俺は高校に通う事になった
閑話:離れていく息子
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Side:昭子
息子が自殺未遂、そして記憶喪失。
自殺未遂の連絡を受けた私は、急いで病院にむかった。 幸い命は無事だったとの事。
学園で何があったのかさっぱりわからず、担任に抗議したけどイジメはないと言われて終わり。
数日後には目を覚ました息子。 でも私を見る目が違う。 赤の他人のような目線。
声をかけて戻ってきた言葉が「おばさん、誰?」だったわ。
検査した結果、自身事がまったくわからないという記憶喪失。
そして、退院して自宅療養で、仕事がある私はなるべく早めに帰宅して食事を作ったりしたけど、お互い会話がない状態。
もともと静かな子だったから、仕方ないのだけど、どことなく他人行儀なのよね。
どう息子と接すればいいかわからなかったけど、高校の転校も提案して資料を集めて渡したわ。
それに、兄にも相談。
陰陽師である兄を慕っていた良哉だから、もしかしたら兄に会えば記憶が戻るかもしれないという希望もある。
兄は兄で、良哉にもしかしたら悪霊がとりついているかもしれないしって言ってるし、機会をみつけて兄と本家の康則さんが京都から来てくれたわ。
2人に会う朝まで高校の事を決めていない言っていたのに、2人に会ったら近所の高校へ行くと言い出す良哉。
あそこは偏差値が低いし、生徒の生活態度もよくないともっぱらな話だから反対したわ。
私にはよくわからないけど、良哉の呪力が増えたって康則さん。
その関係で、結局良哉は復学しなければいけなくなったわ。
その時、良哉はすごく嫌がっていた。
私は無理強いさせたくなかったけど、呪力は天からの授かりものだから、どうしても使い方を学ばないといけない。
翌朝、起きてこない良哉の部屋に行くともぬけの殻。
”出かける”っていうメモがあるだけ。 ただ、久しぶりに見る良哉の字だったけど、今までと字体が違う。
記憶喪失って字体まで変わるものかしら。
夜になっても帰ってこない良哉。 連絡もない。
そしたら、鳳来病院のしかも院長先生から電話。
良哉が院長先生のお父様をホームで助けて、逆にホームに転落して念のための検査で入院する事になったと。
すぐにでも病院に行きたかったけど、病院の面会時間外で、本人は無事だって事で翌日の仕事終わりに行く事になったわ。
そしたら、院長先生から、ショックを受けて髪色が変わってるからあまり驚かないようにって言われたけど、実際にあったら、容姿も違うし、髪の毛の色は銀髪。
何があったらそうなるのか、本当に自分の息子なのかって信じられない状態だったわ。
でも、自分の息子よって思って近寄った。
院長先生から、良哉を預かりたいとも提案された。 院長先生の息子の星君と仲がよくなったと。
しかも同じ四葉学園の生徒で、良哉がクラスが変わって星君と同じクラスにもなるらしい。
良哉に記憶がない分、仲の良い友達ができたのはいい事だわ。
でも、タダで居候させてくれるっていうのも、申し訳ないけど、良哉の気持ちを優先させたわ。
そしたら良哉も、院長先生の所が良いといいだした。
「はぁ、本当にいいのかしら」って勝手に私の口からこぼれ落ちた。
「良哉の事?」って康則さん。
良哉の通学を考えて、家に住む事になったんだけど、その当の本人は、鳳来の家に引っ越してしまったわ。
「ええ、だって、私たちにはよそよそしいのに、お見舞いに行けばいつも院長先生と星君がいて、彼らとなら楽しそうに話すのよ」って私の愚痴かもしれない。
「記憶がなくなってから親しくなったからかもしれないよ。
俺達の場合は、昔の良哉を知っている分、今の良哉をみて自然と比べてるのかも」って康則さん。
「そうかもしれないわ。 それでも私、母親である自信がだんだんなくなってきたわ」
「大丈夫だって。 ちょっと早い親離れと思えばいいよ。 それに、俺も明日から塾で会うし。」って康則さん。
「でも、滞在費も学費まで鳳来さんが支払うって、それっていいのかしら?」
そう、良哉は、特待生だった。
学費は卒業後ローンで支払う事になっていたんだけど、命の恩人という事で全額負担していただける事になった。
「鳳来グループだよ。 そこの会長に気に入られたんだって事でいいんじゃないか? 昭子さんだって、生活大変なんだし」って康則さん。
確かに、鳳来グループといえば、病院経営から製薬会社まで医療・医薬品関連企業で知らない日本人はいないと言われるまでの優良企業だわ。 院長先生って呼んでたけど、本当は会長なのよね。
「たまに手紙を送るって言ってたじゃないか」って康則さん。
「そうよね。」としか言えない私。
私から離れていく息子。
そして、記憶がなくて、どうしても私の中では息子に対しての違和感だけが残る。
あの子は本当に良哉なの?
息子が自殺未遂、そして記憶喪失。
自殺未遂の連絡を受けた私は、急いで病院にむかった。 幸い命は無事だったとの事。
学園で何があったのかさっぱりわからず、担任に抗議したけどイジメはないと言われて終わり。
数日後には目を覚ました息子。 でも私を見る目が違う。 赤の他人のような目線。
声をかけて戻ってきた言葉が「おばさん、誰?」だったわ。
検査した結果、自身事がまったくわからないという記憶喪失。
そして、退院して自宅療養で、仕事がある私はなるべく早めに帰宅して食事を作ったりしたけど、お互い会話がない状態。
もともと静かな子だったから、仕方ないのだけど、どことなく他人行儀なのよね。
どう息子と接すればいいかわからなかったけど、高校の転校も提案して資料を集めて渡したわ。
それに、兄にも相談。
陰陽師である兄を慕っていた良哉だから、もしかしたら兄に会えば記憶が戻るかもしれないという希望もある。
兄は兄で、良哉にもしかしたら悪霊がとりついているかもしれないしって言ってるし、機会をみつけて兄と本家の康則さんが京都から来てくれたわ。
2人に会う朝まで高校の事を決めていない言っていたのに、2人に会ったら近所の高校へ行くと言い出す良哉。
あそこは偏差値が低いし、生徒の生活態度もよくないともっぱらな話だから反対したわ。
私にはよくわからないけど、良哉の呪力が増えたって康則さん。
その関係で、結局良哉は復学しなければいけなくなったわ。
その時、良哉はすごく嫌がっていた。
私は無理強いさせたくなかったけど、呪力は天からの授かりものだから、どうしても使い方を学ばないといけない。
翌朝、起きてこない良哉の部屋に行くともぬけの殻。
”出かける”っていうメモがあるだけ。 ただ、久しぶりに見る良哉の字だったけど、今までと字体が違う。
記憶喪失って字体まで変わるものかしら。
夜になっても帰ってこない良哉。 連絡もない。
そしたら、鳳来病院のしかも院長先生から電話。
良哉が院長先生のお父様をホームで助けて、逆にホームに転落して念のための検査で入院する事になったと。
すぐにでも病院に行きたかったけど、病院の面会時間外で、本人は無事だって事で翌日の仕事終わりに行く事になったわ。
そしたら、院長先生から、ショックを受けて髪色が変わってるからあまり驚かないようにって言われたけど、実際にあったら、容姿も違うし、髪の毛の色は銀髪。
何があったらそうなるのか、本当に自分の息子なのかって信じられない状態だったわ。
でも、自分の息子よって思って近寄った。
院長先生から、良哉を預かりたいとも提案された。 院長先生の息子の星君と仲がよくなったと。
しかも同じ四葉学園の生徒で、良哉がクラスが変わって星君と同じクラスにもなるらしい。
良哉に記憶がない分、仲の良い友達ができたのはいい事だわ。
でも、タダで居候させてくれるっていうのも、申し訳ないけど、良哉の気持ちを優先させたわ。
そしたら良哉も、院長先生の所が良いといいだした。
「はぁ、本当にいいのかしら」って勝手に私の口からこぼれ落ちた。
「良哉の事?」って康則さん。
良哉の通学を考えて、家に住む事になったんだけど、その当の本人は、鳳来の家に引っ越してしまったわ。
「ええ、だって、私たちにはよそよそしいのに、お見舞いに行けばいつも院長先生と星君がいて、彼らとなら楽しそうに話すのよ」って私の愚痴かもしれない。
「記憶がなくなってから親しくなったからかもしれないよ。
俺達の場合は、昔の良哉を知っている分、今の良哉をみて自然と比べてるのかも」って康則さん。
「そうかもしれないわ。 それでも私、母親である自信がだんだんなくなってきたわ」
「大丈夫だって。 ちょっと早い親離れと思えばいいよ。 それに、俺も明日から塾で会うし。」って康則さん。
「でも、滞在費も学費まで鳳来さんが支払うって、それっていいのかしら?」
そう、良哉は、特待生だった。
学費は卒業後ローンで支払う事になっていたんだけど、命の恩人という事で全額負担していただける事になった。
「鳳来グループだよ。 そこの会長に気に入られたんだって事でいいんじゃないか? 昭子さんだって、生活大変なんだし」って康則さん。
確かに、鳳来グループといえば、病院経営から製薬会社まで医療・医薬品関連企業で知らない日本人はいないと言われるまでの優良企業だわ。 院長先生って呼んでたけど、本当は会長なのよね。
「たまに手紙を送るって言ってたじゃないか」って康則さん。
「そうよね。」としか言えない私。
私から離れていく息子。
そして、記憶がなくて、どうしても私の中では息子に対しての違和感だけが残る。
あの子は本当に良哉なの?
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