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2章:悪役子息な俺

悪役子息の従者 前編

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俺は夕食後、自室でいつものように勉強してる。
数学、化学、物理、戦略、経済、会計、経営に渡っては、魔神が教材を俺の次元ボックスに入れてあり、独学だ。 過去6回ループ以上の内容だ。 
これは、知っていて損んのない知識だ。 歴史、地理だけはデニスから教わっている。 

数学の二次関数の勉強中、部屋がノックされた。
慌てて、地理に変えて返事する。
「ハロイド様、お時間よろしいでしょうか?」ってデニスだ。
教材読みながら「なんだ?」って返事した。
「あの、明日からフロイド様の従者になる事になりました。 それで」
あー、やっぱりな。
「そう。 お前もか。」
「いえ、私は 「もういい、出て行け! 勉強の邪魔だ!」って怒鳴った。
「失礼します。」って言って出て行った。

7回目のループ。 少しはデニスとは仲良くなったと思ったけど、やっぱ無理か。 
(人は裏切るからな。 信用できない。)
≪まぁーな。 人間ってそんなもんだと思うしかないだろ。≫
(魔神ノアールも似た人生だもんな。 学んで、強くなるさ。 ボッチ最高!)
≪その勢だ。 自然の理を理解できりゃ、属性なんて関係なく魔法も使えるんだしな。≫
(ああ、それは驚いた。 まだ、水と火だけど、使えるようになった。 生活魔法が使える時点で、よくよく考えれば、属性が存在する時点で変だよな。)
≪俺も、嫁から魔法は教わったしな。 今ある教材で勉強してけば、魔法の心理まで到達できんじゃねぇー≫
(そいうい魔神は、魔法の深層まで到達したんだろ。 頭が良いって羨ましい。)
≪ハードモード人生の賜物ってやつだ。 お前だって自頭は悪くないから平気だって≫
(そういかい。 勉強、勉強。)っていいながら数学の続きだ。

◇◇◇
Side:デニス
フロイド様の従者から外れて、ハロイド様の従者になると聞いた時は嫌でしょうがなかった。 
ハロイド様は傍若無人で横暴でわがままだからだ。
皆、奴隷のアシュリーを哀れみ、可愛がった。 
ハロイド様の暴言で傷ついたアシュリーは、泣きながらフロイド様の部屋によくきた。

そんな彼女に慈悲深く接するフロイド様。 勉強を教えたりしていた。
落馬後、ハロイド様の様子が変わったらしい。 
噂では、自分で着替えるし、自炊してるとの事。 
そう言えば、アシュリーは、ほとんどフロイド様の所にいる。
アシュリーがしているのは洗濯のみみたいだ。

フロイド様がアシュリーを侍女にするとロイド様から言われて、私はハロイド様の従者になった。 
朝早く行ってもすでに居ない。 厨房に行くと、「ハロイド坊ちゃんなら、夕食まで戻らないぜ」って見習いのジョン。 行き先を聞いても皆知らないそうだ。

とりあえず、ハロイド様の部屋から洗濯ものをもって、シーツを交換した。
訓練用の服はボロボロだ。 
予備の服を見たが全てボロボロである。 
アシュリー、洗濯だけで、こんな服を雇い主に着せてたのか。 
私は、見繕い、また新しい服を5着ほど頼んだ。
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