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2章:悪役子息な俺

アシュリーの料理

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「ご主人様、お食事お持ちしました」ってアシュリーだ。
寝巻きのまま、部屋にあるテーブルに座って食べようとした、

≪なんなんだ、その食事。 不味そうなスープに、固いパンって、病み上がり用じゃないだろ≫
(うるさいな。 不味いよ。 味は薄いし、パンは固い。 アシュリーが作るんだよ。 
 だけど、料理できないのかわざとなのかこんなんだ。 ループの初めは文句いったり、ぶっかけたりしたけど、ご主人様ごめんなさいとか泣くと、弟のフロイドが来て俺は悪者扱いだ。)
≪なる程な。 じゃぁ、食べなきゃいい。 お腹空いてないって言って、アシュリーに食べさせればいいじゃねぇ。 どんだけ不味いか気付かせればいい。≫
(確かに。)
「アシュリー、俺、お腹すいてないし、もったいないからアシュリーが食べろよ」って言った。 
なんか顔が引き攣ってる。
「ご主人様は、私の料理が気に入らないという事でしょうか?」
「別にそんなことは言ってない。 ただお腹空いてないだけだ。 でも、折角の料理、冷める前にアシュリーが食べなよ」って言って俺は席を立って、椅子を譲った。
「そ、そうですか。 私もお腹空いてませんので片付けます」って言って食事持って退室した。

(今までにない展開。 でも結局は、不味いアシュリーの料理が部屋に運ばれるだけだ。)
≪なに、お前、食堂とかで食べないのか?≫
(このループの年齢の14歳に戻る前までは、わがままで横暴なんだ。 それもあって、ここの家に居る者から嫌われてる。自業自得だけど、落馬前の俺は、ここの家臣にもあたってるんだ。 俺の記憶だと、数週間前に料理がまずいって食堂で暴れたんだ。 それで、父親の命令で食堂は、反省するまで出禁になってたはず。)
≪なるほどな。 んじゃぁ自分で作ればいい≫
(あのな、簡単にいうな。 作れるわけないだろ。)
≪それぐらい、俺が教えてやるって。 ほれ、着替えろ≫
(魔神のくせに料理ができるらしい。 寝巻きから、私服に着替えた。)
≪お坊ちゃんだから着替えられないかとおもったけど、着替えは出来るんだな≫
(そりゃ、ループしてる中で、アシュリー回避で着替えぐらいは出来るようになったし、戦争奴隷してたしな。)ってといいながら、厨房へ向かった。

◇◇◇
「は、ハロイド様、何ようで。」っていうのは料理長だ。
「小腹が空いた。」
「先程、アシュリーが持っていったはずですが。」
「あの料理は、口にあわん。」
「しかし、今、我々は昼食の準備中で、旦那様から当面のあいだハロイド様の分はアシュリーが作るようにというご命令です。」
「知ってる。 だから、自分で作りに来た。 邪魔しないからいいだろ」って睨んでおく。 
「ひぃ、で、ではご自由に」って言われた。

まじ作ったことないけど。 何作ればいいんだよ。 とりあえず材料か。 固いパン、どっかの商家が試しに持ってきた米、小麦粉、木の子、野菜類、チーズ、肉類か。 俺、包丁とか使ったことないぞ。
≪米あるのかよ。 最高じゃねぇーか≫
ってなんか興奮してる。 料理長も使い道がないとか言ってたけど。
≪ちょっとお前の身体借りるぞ。≫って魔神に身体乗っ取られた。
米出して、洗い出してる。 鍋に不味いスープの具以外入れて、米を入れ出してる。 追加で塩と鳥肉を皮でつきで入れて、木の子も入れてる。 ドロドロしてきたらチーズ混ぜてて、胡椒少々。 深皿に入れた。

≪よし完成だ。 チーズリゾートだ。 食え≫
って言って身体が思うように動く。 まじ、これ食えるのかよって恐る恐る口に入れた。 優しい味ですげぇー美味いんすけど。
≪な!俺、料理できんだ。 今の簡単だろ≫
確かに、簡単だ。 

「ハロイド坊ちゃん、今の料理は?」って確か料理見習いのジョン。
「チーズリゾートだ。」
「一口もらっても?」ってなんか恐る恐る言われた。
そいうやこいつにも暴言なんども吐いたな。
「鍋にまだ残ってるから、それ食っていいぞ」って言ったら、「ありがとうございます。」って言って、食べてる。
驚愕した顔だ。 だって、まじ美味いもん。
「まじ美味いっす。 ハロイド坊ちゃん、レシピ教えてください。」って頭下げられた。 魔神が作ったし、俺レシピなんて知らない。
≪こいつ、悪い魂じゃないから、教えてやれ≫
って頭の中にレシピが。 とりあえず、口頭で言ったらなんかメモってた。
すげぇー感謝された。 人に感謝されるの久しぶりかも。

食べ終わった食器とか、鍋とかは、ジョンが洗ってくれると。 ついでにジュースも出てきた。 
「ありがとう。」って言って、厨房から出た。
3日間も動いてないから、訓練場へいこう。
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