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5章:学園都市編

弟子たち 学年2年 後期初日 ⑤

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ここは竜舎、リオンも含め6人が竜舎のところで整列している。
周りには彼らの竜を見ようと見学者が多数いる。 
レイモンド、ハンナ、バード、リンジーもその見学者の中にいる。

「レイ、リオンの竜ってどこにいんだ。 竜舎には、5頭しかいねーぞ」というとバードに、「いるよ。」と素気なくいうレイモンド

竜騎士の教師が現れる。
「新たな竜騎士専攻は、6人だな。 
 本日は鞍の設置、世話の仕方、竜舎の掃除だ。 竜舎にいる自分達の竜を連れてこい」と掛け声で、竜のほうに向かう生徒5人。 

そんな、生徒達の姿を見ていた教師は、「やけに今日は竜がおびえてんな。」とボソッといっている。
そして、整列していた場所から動かないリオン。
「君、早く竜を連れてこんか!」とリオンに怒鳴る教師。
「もういますけど。 あっ」というと、頭の上に竜が現れるのだった。 

「それが君の竜か? えーと名前は?」と聞かれ、
リオンが「先生今朝いなかったから。 俺、リオン・カーティスです。 こいつが俺の相棒のベルゼ。」といって、頭の上を指していうのだった。
 
すると、クリスがその教師に駆け寄り、今朝の出来事を説明するのだった。  
すると、教師が納得した顔している。
「すごいな。 黒竜だが、白竜って。 元の大きさにしてくれ、カーティス。  ははは、他の竜が竜舎から出れんわけだ。」

すると、ベルゼが小型化を解き、全長15mの黒竜となるのだった。

見学者達は、レイモンド以外、ポカーンと口をあける。 
竜を必死に竜舎から出そうと悪戦苦闘していた5人は、リオンの隣の黒竜に唖然とするのだった。

すると、5頭の竜が勝手に竜舎から出てきて、ベルゼの前でお辞儀している。
その状況に理解できないリオンが竜語でベルゼと会話するのだった。
〔ベルゼ 知り合い?〕
〔いや、俺 竜王の息子だからじゃねー〕
〔はじめてきいたぞ。〕というと、〔聞かれてねーし〕というベルゼ。 
〔お前らさ、畏まらなくていいぞ。 俺、リオンの相棒だ。 普通に接してくれ〕と竜達にいう。
竜達〔でも。〕といえば、〔授業がすすまん。 竜らしく自由にだよな〕といい、
〔リオンの言う通りだ〕というと、ようやく、竜達は自分達の契約者のほうへ向かう。
 
ただただ、状況に追い付けず見るだけの教師だ。
「先生、授業進めなくていいんすか?」といって、ようやく我に返った教師により授業が進むのだった。

◇◇◇
一方、クリスは、レイモンドを呼びよせ状況を聞く。
「僕、竜語は、はなせないから わかんないですって」といい、しばらくすると「あ、リオン曰く、ベルゼの格がいいっていうんで、他の竜が畏まったみたい。 でも、普通にしろってんで元に戻ったみたいですよ。」

「えーと、いろいろ聞きたいが、竜語でとか、なんで離れてんのにお前しってんだ?」
「え? リオンはベルゼから竜語を習ったから話せるんだけど。 僕は、リオンと念話で聞いたから。」
「お前ら念話も使えんのか!」と驚くクリスだった。

念話で驚かれる理由がわからないレイモンドだ。
「普通つかえんるんじゃ。 僕たち、師匠達と毎日念話で呼ばれますよ。 そういや、リオン以外念話で学園で会話したことないな。。」
「なるほどな。 そういう事か。 念話は、学園を卒業してから習得するんだ普通はな。」と伝えるクリスだった。

その間、鞍付けが初めての生徒達は悪戦苦闘している中、鞍付けも終わったリオンは、ベルゼを撫でて戯れている。  鞍付け後、竜舎の掃除だが竜舎のないリオンは教師に呼ばれ今日は帰っていい事になった。 
ベルゼを小さくして、頭に乗たリオンは、クリス一緒にいるレイモンドのほうへ向かい、2人は帰っていくのだった。

途中、レイモンドがクリスに呼ばれたため、取り残されたバード達見学者。
「リオンの竜、かっこいいな。」というバード、ハンナもリンジーも頷きながら興奮していた。

一方、ここは寮に部屋に戻ったマクレーン。
「平民が、黒竜だと。 あってはならん。 あの竜は俺こそ相応しい!」と怒り奮闘していた。 

また、リオンの黒竜の存在は、瞬く間に竜騎士団、貴族、王家に伝わるのだった。

食堂に帰宅したリオンとレイモンドは、学園のスケジュールをみて金曜日のみベルゼとノトスを学園に連れていき、それ以外は食堂でカールに面倒やシュン、リンに訓練してもらうことになったのである。

◇◇◇
翌日、リオンとレイモンドが教室に入ると、マクレーンと他数名が彼らの前に立ちはだかるのだった。

「通れないんだけど」というリオンに、
「おい、平民。 お前の黒竜をよこせ。 」と吐き捨てるのだった。 
そんな横暴な態度にイラつくリオンだった。

「意味わけんねぇ 邪魔」というと、マクレーンが「貴様!」といって殴りかかるだが、リオンはその隙をみつけ避け、そのままレイモンドと席へむかう。 
そして、体制を崩したマクレーンは、扉に激突していたのだった。

 一方、正義感いっぱいのユウヤは、彼らを止めようとして「や」という前にマクレーンが扉に激突してしまったため、マクレーンのほうへ行き「大丈夫? でも良くないよ。 暴力で訴えるのは」と介抱していたのであった。
そこに、ハーレム達も混ざり、カオス状態となった教室内に、それ以上リオンとレイモンドに絡むものはいなかった。

「お前ら何してんだ!」と叫んだのは、朝礼のために教室にきたクリスだ。
始業ベルが鳴っても着席していない生徒達に叱咤するクリスに、ユウヤが事の顛末を説明する。 

「怪我はないんだな。 全員席つけ」といって席に座らせ、教壇にたつクリス。
「1度契約した竜は、そいつと生涯共にする。 破棄も出来ない。 
 それに竜はプライドが高いから、相棒が死んでもなかなか次の相性のいい相棒が見つかるまで契約しない。  
 その期間は人間の寿命より長い場合もある。 そんぐらい常識だ! わかったか、マクレーン。 
 自分の相棒を大切にしろ! 今や契約する竜が少ないんだからな! 」と叱咤するクリスの言葉に、苦虫を噛んだ表情で頷くマクレーンだった。

それからは、授業も始まり、また特にマクレーンは直接絡んでくる事はないが、嫉妬や嫌悪などの目線をリオンに向けるのだった。


そして、ダグラスの元には様々な手紙が届いている。 
竜騎士団長の飛行訓練の見学要請はまだ可愛い方で、貴族達の養子縁組の要請や、中には繁殖要請、そして頭を抱えたのが国王からの黒竜の献上要請だった。。
 
それと同時に食堂にも、客を装った貴族の諜報がきたりして黒竜を探すのである。
夜は間者もきているが、シュン、リンが処分していく。 
リオン、レイモンドも尾行されたりするが、全て察知し、巻いたり転移して帰宅していた。
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