【白銀の黒帝:4】精霊と無能者

八木恵

文字の大きさ
上 下
38 / 88
5章:学園都市編

弟子たちの学園生活 前編

しおりを挟む
それからは、特にないかあるわけでもなく、カフェ、食堂の客入りも順調である。 

強いていえば、1/3が女性客でたまに俺がイライラするぐらいであったが、カールとリンがうまく対応していた。 土日の昼に学生も来る事がある。 
カール曰く、リオンとレイモンドのクラスメイトらしい事をいっているが友人でもないようなので、リオンとレイモンドには伝えていない。

そんなある日の放課後、帰り支度をしていたリオンとレイモンドにクラスメイトが数名近づいてくる。
「なぁ、お前らの家って、裏通りの『ボブの食堂』って本当か?」と聞く男子生徒。
「そうだけど」
「やっぱりか。 この前俺ら4人でランチいったんだ。 すげー美味いな」という。

師匠の料理はうまいけど、”それが何?”と思い「「ふーん、じゃぁ帰るから」」と帰ろうとするリオンとレイモンド。

「待って」と女子がいう。 一応、このクラスでは可愛いほうだ。 
「何?」とリオンが冷たく言う。
「そ、その、わ、私達、あの、あの」と瞳はウルウルして、か細い声でいう。 
男子からみたら守ってあげたくなるような状況だ。 
「あのさ、俺もレイも用事があって急いでるんだ。 さっさと用があるなら言え。 ないなら帰る」と更に冷たくいうと、その女子の瞳からは涙が出るのだった。

それを見て”うざい”と思っている、リオンとレイモンド。 
離れた所にいるクラスメイト達からは、リオンが泣かせている光景だ。 
それにより、コソコソいいながら、見られている目線もうざい。
「俺ら帰るな」といって、教室の出口へ振り返えるとするリオンとレイモンド。

「まってくれ! 俺らお前らの事、馬鹿にしてたの謝りたくって。 悪かった」と最初に話かけた男子生徒が頭を下げてきた。 
それを起点に「「「ごめんなさい」」」とそれぞれ頭を下げる。

リオンとレイモンドは、冷たい視線のまま「それだけ、じゃぁ」といって教室を出ていくのだった。

残された4人は、なんともいたたまれない状態で、泣いている女子を慰めるのだった。
一方、当の2人はこの日はシュンとの模擬戦の日だ。 
遅くなると、さらにしごきを受ける事になるので、いちいち気にもしていない謝罪のために時間を作る余裕はなく、変に時間をとられて、猛ダッシュで帰宅するのだった。 

それから、クラスメイト4人は時より、リオンやレイモンドに話しかけるも軽くあしらわれる。 
彼らは食堂に行くも、リオンとレイモンドに会う事はないし、カールもリンもリオンとレイモンドのいる場所を教えるわけでもない。

彼らとしては、リオンとレイモンドと謝罪し、その後、交流なりを持ちたかったが、なかなかうまくいかないのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

処理中です...