【白銀の黒帝:4】精霊と無能者

八木恵

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4章:迷宮都市編

迷宮都市のギルドへ

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予定通り、俺、リン、リオン、レイモンドの4人は迷宮都市のギルドにむかった。

俺たち4人ともフードを被ったままで、俺とリンは私服である。 
ギルドに入った瞬間、ギルドにいた冒険者達からヤジが飛んでくるが、もちろん無視する俺とリン。 
動じない俺たちをみて、そのままついて行くリオンとレイモンドであった。

受付には女性しかおらず、自動的にリンが対応することになった。

受付嬢が、定型的な挨拶。
「ようこそ迷宮都市のギルド支部へ。 本日のご用件はなんでしょうか?」
「この子供達をダンジョンに連れていきたいので、試験を受けにきました。」
そう言って、リオンとレイモンドのギルドカードを提出するのである。 

テンプレのように、ギルド内に冒険者からのヤジだ。
「ガキ共がダンジョンにはいるなんて早いーんだよ」
「ガキが戦えるわけねぇー」など聞こえる。

俺は、そんなに大きな声で会話していないはずの受付の会話が聞こえるなんで、なんて地獄耳なんだと心の中でつっこんでおいた。

受付嬢が少し困った様子になる。
「ご存知だと思いますが、ランクA 2名以上の推薦があって、初めて試験を受けられますが、ご用意できますか?」

「私と彼が、ランクAで、この子達の推薦者です。」

するとまた、「そんな小柄な奴らが、ランクAなわけねーだろ」と更にヤジが増える。 
俺は、うるせーなとややイライラしながら、”なんでまた受付の会話が聞こえるんだよ!”と心の中でつっこんでいる。

受付嬢も、俺とリンが、ランクAなのか疑っている感じだが、表情には出さず、事務的に言う。
「確認のため、お二人のギルドカードをご提出してください。」
俺はリンにギルドカードを渡し、リンが受付嬢に提出するのだった。

確認した受付嬢は、やはり信じられなかったようで驚愕する。
「た、確かにランクAです! 2名の推薦を確認いたしました!」といって、リンにギルドカードを返却する。

すると、後ろのヤジの声は小さくなり「本当にランクAだってよ」といいながら静かになるのだった。
ヤジにうんざりしていた俺としては、やっと少し静かになった周りにようやくイライラを抑えるのであった。

受付嬢が、試験内容の説明をする。
「筆記については簡単な読み書と計算ですね。 
 次に、実技試験ですが、戦闘能力が十分かの確認になりますので、試験官との模擬戦となります。 
 これから、準備しますので、地下の訓練場でお待ちください。 場所はここです。 
 筆記については、実技合格後となります。」といって、ギルド内部の地図を開きさすのであった。 

リンが確認して「わかりました」と答え、俺たち4人は地下の訓練場に移動するのであった。
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