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2章:少年期

西の街へ

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相乗り馬車に乗り継いで、1週間。 俺は、ようやく西の街についた。
街にはいるには検問がいる。 中にはいるわけではないが、外れの一軒家の場所がわからない。

「西の街へようこそ。 通行証または身分証を。 市民権もってない場合は通行税に銀貨1枚だ」
という検問の兵。 
市民権って何? っていうより、俺、通行証とか身分証なんてもってないし。 
「すみません。 街に入るわけじゃないんですが、この街の外れに一軒家があるって聞いたんですがご存知ですか?」って聞いてみた。

「坊主、あの魔法士の家にいくのか? やめとけ、やめとけ。 偏屈な魔法士がいる屋敷だ。 
すぐ追い出されるぞ。 まぁ、行くだけ行くのはタダだしな。 ここから、街道を沿いを進むと森がある。 
その森の中だ。 舗装はされてないが獣道があるからそれを進むといい。 魔物も出ないから、安全だ」って検問の兵の人。 ちょっと、面倒くさそうに言われたけど、情報は入手できた。

そして、その情報で、俺はほっとした。魔物のでたら、討伐もできないし、逃げることもできないからだ。 
検問の兵にお礼を言って俺は街道を徒歩で進む。

2時間ほど歩いたところで、ようやく森が見えた。 体力のない俺。 身体は汗ばみ、息があがっている。 
獣道にはいる前に、干し肉と水分補給を兼ねて休憩した。

獣道をを進み、1時間経過した。 まだ家らしきものはみえない。
それから更に30分経過。 ようやく、一軒家に到着した。 2階だての大きな家だ。 
庭があり、周りは柵で囲んである。 柵の門を開けて中にはいった。

「侵入者、侵入者発見。 排除、排除」って、いきなり駒型の物体がクルクル周りながらが現れた。 
駒型の物体は、4つあり、頭部が目なのかなんなのか俺に攻撃をしようとしてる。

囲まれた俺はなにもできないけど、弓の代わりで俺が使える唯一の武器、ボーガンに矢を仕込む。

「攻撃、こ」と言った所で、黒い煙をだし、駒形は停止して倒れた。
え? 何もしてないけど。。

「実験失敗しちゃったな。 検知までは良かったのに」って玄関から、ボサボサ頭で眼鏡をかけた20代後半ぐらいで汚れた白衣をきた男性が現れた。
停止した駒の頭部を開いていじり始めた。

「あーここの回路がダメになってるな」とかぶつぶついっている。

「あのー、ここにゼバスって方いらっしゃいます?」

「ゼバス、いるよ。 ゼバス! 君にお客さん!」と語尾は声を張り上げている言っている男性。

「モーゼス坊ちゃん、なんですか? いいかげん湯あみを」と言ってでてきたのは、白髪まじりのキチンと身なりの良い従者の服装をきた初老の紳士だった。

俺のほうをみて「大変失礼しました。 ご来客様ですね。 モーゼス坊ちゃん、ご来客の予定は事前にお知らせをと何度も」
「ゼバス、人前で坊ちゃんはやめてくれ。 僕じゃなくて君に会いにきたらしいよ。 隠し子か?」

「わ、私にですか。 10歳前後の隠し子なんておりませんよ。 とりあえず、初めまして私がゼバスです、小さなお客様」と綺麗にお辞儀された。

俺は被っていたフードを外して、
「俺、ルカスって言います。 えーと、父さんに言われて、ここから東にあるザンソ村から来ました。」と言って頭を下げた。

ゼバスが驚いた顔をして、俺をだきしめて「お一人で、良くここまで。。 」っていいだす。
そして、しばらくの抱擁のあと、「疲れた事でしょう、中でお飲み物と軽食をお出ししますね。」といって家の中に案内された。

ゼバスはなぜ父さんの事を知っていて、そして、俺の事をこんなにも抱きしめたんだろう。。
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