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3章:従軍編
久しぶりに再会した私の元婚約者 中編
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学園入学まで、エル君には会ったけど、ロイス様には会わずに済んだ。
入学早々に、マックと食堂へ行ったら、ロイス様に声をかけられた。
クシャナ村の事でお父様を恨んでるし、きっと私の事も恨んでる。 あの光景がよぎって身体が勝手に震える。 食堂の座った席が侯爵家以上だったみたいだけど、マックと言い合いになってる。 私には止められない。 セオドリック様、エル君がきて仲介に入ってくれた。
ロイス様は、そこから居なくなって、彼の護衛騎士、クシャナ村のパウロとラウロの所へ行った。 きっと彼らも私達家族のこと恨んでる。 マシューは、あの日から全く会話しなくなった。 反抗期だってお父様はいっている。
内輪の入学祝いを屋敷でした。 婚約者のロイス様も招待状をキンバリー家の屋敷に送ったわ。 エル君だけきた。 「兄上は、レアの婚約者なのに、いつもお座なりでごめんね。」って言ってくれた。 私は大丈夫って、心の中で呟いてた。
「なんで、あんな奴が婚約者なんだ!」ってマック。「家のためなの。 仕方ないの。」って言ったわ。
「マックベイン、貴族とは家同士で婚約が決まるんだ。」っていうエル君。 そう、どうしようもないの。
「そんなの変だ。 レアにだって、レアの人生があるんだ。 好きに生きる権利があるはずだ」っていうマック。 え! 今まで考えた事なかった。 私にも好きに生きる権利がある。
その後だ、マックは、貧困に苦しむ事のなく争いがない日々になるといいんだけどって言ったの。 私も感銘した。 皆が平等で、あの指揮官のように無慈悲に殺される事のない国になってほしいって。
セオドリック様は、その為にも貴族社会を知るべきだって提案してくれたわ。
知れば知るほど難しい。 ロイス様があの日無抵抗の騎士を殺したのは、法律で平民が貴族に反抗した場合、死罪だと。 無抵抗よ。 そんなの間違ってる。
それから、ロイス様との婚約は解消されてて、エル君が婚約者だってわかった。 でも、私はロイス様に恨まれてるから、素直に喜べない。 私は、恋愛というのもわからない。 ただ、自分の道を決められるなら決めたい。 だから、マックみたいに強くは無いけど、少しでも善良な人が幸せになれればいいて思うようになったわ。
ダンスパーティーで、エル君ではなくて初めてマックと踊った。 エル君は常に優しいけど、マックは優しくて力強かった。 胸がドキッとしたわ。 これが恋? その後、エル君に「僕は、レアの事本気で好きだ」って言われた。 マックと踊った時とは違う。 「エル君の事は好きよ。 でも、弟のようにしか今は思えない」って言葉が勝手に口ずさんだ。 でも、今の気持ちなの。
それから、エル君とは気まずくなって、ある日迎えも来なくなったわ。 寂しかった。 けど、マックはそばにいてくれるし、セオドリック様も優しい。 セオドリック様は、ユキアナ様という婚約者がいるけど、ユキアナ様は何を考えているのかいつもわからない。 あまり会話もしてないわ。
最終学年に入る前に、エル君との婚約が解消されたわ。
ショックだったけど、これでキンバリー、そしてロイス様から離れられる。 そんな私に、セオドリック様は優しくしてくれて、ユキアナ様が受け取ってくれないからって、贈り物をいただくようになった。 その前からも私の私物がなくなる事があったり、合宿中にレイピアが無くなってユキアナ様とご友人達の宿泊してる部屋から見つかったりっていうのがあったけど、徐々に教科書やら私物、運動着が破れたりが多発したわ。
私が困っていると、セオドリック様やマルコ君が、ユキアナ様かも知れないって。 セオドリック様が、買い揃えてくれたわ。
エル君は、婚約期間中でも最低限しか贈り物がなかったわ。 セオドリック様いわく貴族で、お金があるのに変だって。 お父様やお母様も、キンバリー家はケチだって言ってたわ。 守銭主義で、領民もみな貧しい生活らしいって聞いたわ。 実際、私が行ったのは2回だけだし、子供の時だから覚えてないわ。
それから、マルコ君に言われて、紛失物の日時を記録したの。
私は、犯人探ししたくなかったけど、悪い事してるのだから罪は償わないといけないって、確かにそうよねって思って記録した。 そんなある日、階段を読書しながら登ってたら、女生徒にぶつかって転げ落ちたわ。 幸い捻挫ですんだけど、そこにちょうどユキアナ様のハンカチが落ちていたらしいの。 セオドリック様は、ユキアナ様を問いつめても知らないで通すからって事で、マルコ君の提案で証人など集めたわ。
入学早々に、マックと食堂へ行ったら、ロイス様に声をかけられた。
クシャナ村の事でお父様を恨んでるし、きっと私の事も恨んでる。 あの光景がよぎって身体が勝手に震える。 食堂の座った席が侯爵家以上だったみたいだけど、マックと言い合いになってる。 私には止められない。 セオドリック様、エル君がきて仲介に入ってくれた。
ロイス様は、そこから居なくなって、彼の護衛騎士、クシャナ村のパウロとラウロの所へ行った。 きっと彼らも私達家族のこと恨んでる。 マシューは、あの日から全く会話しなくなった。 反抗期だってお父様はいっている。
内輪の入学祝いを屋敷でした。 婚約者のロイス様も招待状をキンバリー家の屋敷に送ったわ。 エル君だけきた。 「兄上は、レアの婚約者なのに、いつもお座なりでごめんね。」って言ってくれた。 私は大丈夫って、心の中で呟いてた。
「なんで、あんな奴が婚約者なんだ!」ってマック。「家のためなの。 仕方ないの。」って言ったわ。
「マックベイン、貴族とは家同士で婚約が決まるんだ。」っていうエル君。 そう、どうしようもないの。
「そんなの変だ。 レアにだって、レアの人生があるんだ。 好きに生きる権利があるはずだ」っていうマック。 え! 今まで考えた事なかった。 私にも好きに生きる権利がある。
その後だ、マックは、貧困に苦しむ事のなく争いがない日々になるといいんだけどって言ったの。 私も感銘した。 皆が平等で、あの指揮官のように無慈悲に殺される事のない国になってほしいって。
セオドリック様は、その為にも貴族社会を知るべきだって提案してくれたわ。
知れば知るほど難しい。 ロイス様があの日無抵抗の騎士を殺したのは、法律で平民が貴族に反抗した場合、死罪だと。 無抵抗よ。 そんなの間違ってる。
それから、ロイス様との婚約は解消されてて、エル君が婚約者だってわかった。 でも、私はロイス様に恨まれてるから、素直に喜べない。 私は、恋愛というのもわからない。 ただ、自分の道を決められるなら決めたい。 だから、マックみたいに強くは無いけど、少しでも善良な人が幸せになれればいいて思うようになったわ。
ダンスパーティーで、エル君ではなくて初めてマックと踊った。 エル君は常に優しいけど、マックは優しくて力強かった。 胸がドキッとしたわ。 これが恋? その後、エル君に「僕は、レアの事本気で好きだ」って言われた。 マックと踊った時とは違う。 「エル君の事は好きよ。 でも、弟のようにしか今は思えない」って言葉が勝手に口ずさんだ。 でも、今の気持ちなの。
それから、エル君とは気まずくなって、ある日迎えも来なくなったわ。 寂しかった。 けど、マックはそばにいてくれるし、セオドリック様も優しい。 セオドリック様は、ユキアナ様という婚約者がいるけど、ユキアナ様は何を考えているのかいつもわからない。 あまり会話もしてないわ。
最終学年に入る前に、エル君との婚約が解消されたわ。
ショックだったけど、これでキンバリー、そしてロイス様から離れられる。 そんな私に、セオドリック様は優しくしてくれて、ユキアナ様が受け取ってくれないからって、贈り物をいただくようになった。 その前からも私の私物がなくなる事があったり、合宿中にレイピアが無くなってユキアナ様とご友人達の宿泊してる部屋から見つかったりっていうのがあったけど、徐々に教科書やら私物、運動着が破れたりが多発したわ。
私が困っていると、セオドリック様やマルコ君が、ユキアナ様かも知れないって。 セオドリック様が、買い揃えてくれたわ。
エル君は、婚約期間中でも最低限しか贈り物がなかったわ。 セオドリック様いわく貴族で、お金があるのに変だって。 お父様やお母様も、キンバリー家はケチだって言ってたわ。 守銭主義で、領民もみな貧しい生活らしいって聞いたわ。 実際、私が行ったのは2回だけだし、子供の時だから覚えてないわ。
それから、マルコ君に言われて、紛失物の日時を記録したの。
私は、犯人探ししたくなかったけど、悪い事してるのだから罪は償わないといけないって、確かにそうよねって思って記録した。 そんなある日、階段を読書しながら登ってたら、女生徒にぶつかって転げ落ちたわ。 幸い捻挫ですんだけど、そこにちょうどユキアナ様のハンカチが落ちていたらしいの。 セオドリック様は、ユキアナ様を問いつめても知らないで通すからって事で、マルコ君の提案で証人など集めたわ。
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