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2章:学園編
フミさんとの話
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Side:ユキアナ
フミって名前は、ヤマト国っぽい名前。 なのに、見た目は全く違うおばあさんだ。 ロイも違和感があるって前に言っていた。
クシャナ村に来た理由の1つにそのお婆さんに会うことだった。
そしたら、フミさんが女同士で話しがあるって言われて家に案内された。
出されたハーブティーは、美味しい。
「ユキさんは、ロイとはどういう関係だわさ?」って聞かれたわ。
しかも真剣な顔で。
「他言無用でお願いできますか?」
「ああ、言わんさね。」
「ロイは、私の最愛の旦那様ですわ。 学園入学前に婚姻しましたの。 ただ、私の家の事情とロイのほうの事情で、学園在学中は秘密ですの」
フミさんが口開けてポカーンとしてる。
「た、たまげたわさ。 ロイが、ロイに好きな人ができるなんて、想像しておらんかったわさ。」
「あら、何故そう思いに?」
「本人気付いておらんがさ、村の同世代の女子は好いている子が多くいたが、興味ないし、相手にもしなかったわさ。 貴族の倅だってのあるかと思いきや、フローレア様にも興味なしだったし、常に人との距離を置く。 滅多に人も信用しないから、結婚も政略的になると思ってたわさ」って驚きつついうフミさん。
「そうかも知れません。 私も似たようなものですわ。 ロイに会わなかったら誰とも結婚するつもりありませんでしたから」
「そうか。 ユキさんは、ロイとどんな苦難でも共にいるつもりかさ?」
「ええ、その覚悟ですわ」と真剣な顔でこたえます。
「そうか。 ユキさんは原始の戦姫は知ってるかわさ?」
「ええ、童話ですが、昔は女性が戦火に行く事は無かったですが、彼女の卓越した剣術と魔法で活躍したと。 ただ、その後彼女は姿を消したとしか。」
「そうか。 では、迷い人の事は?」
「さぁ、存じ上げませんが、迷い人とは?」
「ここの世界とは違う世界から来た者の事で、優れた知能、技術を持つ者の事だわさ。 そして、戦姫は、迷い人だった。」
「なぜ、フミさんは、そんな事を存じてますの?」
「わしの祖母が戦姫だわさ。 祖母は、戦後、その知識を提供するように国にせがまれ逃げて追われた。 祖母は母にも一切知識は与えず亡くなったが、わしの一家はそれでも国に追われ生き残ったのがわしさ。」
「そうだったんですね。 フミさんの祖母はきっとその知識が悪用されないようお伝えにもならず、きっと孤独だったのでしょう。」
私も前世でロイと共にいた事で強くなれた。 でも、出会わないで転生していたらきっと孤独に耐えれなかった。
「そうだったのかも知れないわさ」
「でも、フミさんは何故私にそんな話しを?」
「実は、わしはロイも迷い人ではないかと思っておるわさ。 この村の開拓も、領地の開拓もあの子の知識。 わしの祖母のように国に追われた時あの子は戦う術がない。 ユキさんに祖母の遺品を託す」ってフミさんが出してきたのは鞘に収まった刀。
「これは?」
「祖母が戦いの際に使用した氷結刀という。 ただ、剣を抜こうにもどうも封印されてて抜けないわさ。 もし解析できるなら有益だわさ。」
「そんな大切な物では?」
「わしにとってはガラクタ。 ユキさんが使えるかもわからないが、持っていってくれやさ。」
「ありがとうございます。 調べてみますわ。」
「ユキさんも不思議な子やさいな。 祖母は、あまり元の世界の事は言わなかったさ。 ただ、たまにニホンに帰りたいと。」
「ニホン? 国の名前なのでしょうか? それとも地名? その世界の名前なんでしょうか?」
「さぁわからないわさ。」
私は氷結刀を受け取りながら、ニホンって何なのか考えましたがわかりません。
時間も時間で、お礼をして布に包んだ刀を持ってロイと合流。
その日の夜は、テントでロイの作った料理を堪能です。
フミって名前は、ヤマト国っぽい名前。 なのに、見た目は全く違うおばあさんだ。 ロイも違和感があるって前に言っていた。
クシャナ村に来た理由の1つにそのお婆さんに会うことだった。
そしたら、フミさんが女同士で話しがあるって言われて家に案内された。
出されたハーブティーは、美味しい。
「ユキさんは、ロイとはどういう関係だわさ?」って聞かれたわ。
しかも真剣な顔で。
「他言無用でお願いできますか?」
「ああ、言わんさね。」
「ロイは、私の最愛の旦那様ですわ。 学園入学前に婚姻しましたの。 ただ、私の家の事情とロイのほうの事情で、学園在学中は秘密ですの」
フミさんが口開けてポカーンとしてる。
「た、たまげたわさ。 ロイが、ロイに好きな人ができるなんて、想像しておらんかったわさ。」
「あら、何故そう思いに?」
「本人気付いておらんがさ、村の同世代の女子は好いている子が多くいたが、興味ないし、相手にもしなかったわさ。 貴族の倅だってのあるかと思いきや、フローレア様にも興味なしだったし、常に人との距離を置く。 滅多に人も信用しないから、結婚も政略的になると思ってたわさ」って驚きつついうフミさん。
「そうかも知れません。 私も似たようなものですわ。 ロイに会わなかったら誰とも結婚するつもりありませんでしたから」
「そうか。 ユキさんは、ロイとどんな苦難でも共にいるつもりかさ?」
「ええ、その覚悟ですわ」と真剣な顔でこたえます。
「そうか。 ユキさんは原始の戦姫は知ってるかわさ?」
「ええ、童話ですが、昔は女性が戦火に行く事は無かったですが、彼女の卓越した剣術と魔法で活躍したと。 ただ、その後彼女は姿を消したとしか。」
「そうか。 では、迷い人の事は?」
「さぁ、存じ上げませんが、迷い人とは?」
「ここの世界とは違う世界から来た者の事で、優れた知能、技術を持つ者の事だわさ。 そして、戦姫は、迷い人だった。」
「なぜ、フミさんは、そんな事を存じてますの?」
「わしの祖母が戦姫だわさ。 祖母は、戦後、その知識を提供するように国にせがまれ逃げて追われた。 祖母は母にも一切知識は与えず亡くなったが、わしの一家はそれでも国に追われ生き残ったのがわしさ。」
「そうだったんですね。 フミさんの祖母はきっとその知識が悪用されないようお伝えにもならず、きっと孤独だったのでしょう。」
私も前世でロイと共にいた事で強くなれた。 でも、出会わないで転生していたらきっと孤独に耐えれなかった。
「そうだったのかも知れないわさ」
「でも、フミさんは何故私にそんな話しを?」
「実は、わしはロイも迷い人ではないかと思っておるわさ。 この村の開拓も、領地の開拓もあの子の知識。 わしの祖母のように国に追われた時あの子は戦う術がない。 ユキさんに祖母の遺品を託す」ってフミさんが出してきたのは鞘に収まった刀。
「これは?」
「祖母が戦いの際に使用した氷結刀という。 ただ、剣を抜こうにもどうも封印されてて抜けないわさ。 もし解析できるなら有益だわさ。」
「そんな大切な物では?」
「わしにとってはガラクタ。 ユキさんが使えるかもわからないが、持っていってくれやさ。」
「ありがとうございます。 調べてみますわ。」
「ユキさんも不思議な子やさいな。 祖母は、あまり元の世界の事は言わなかったさ。 ただ、たまにニホンに帰りたいと。」
「ニホン? 国の名前なのでしょうか? それとも地名? その世界の名前なんでしょうか?」
「さぁわからないわさ。」
私は氷結刀を受け取りながら、ニホンって何なのか考えましたがわかりません。
時間も時間で、お礼をして布に包んだ刀を持ってロイと合流。
その日の夜は、テントでロイの作った料理を堪能です。
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