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1章:少年編
屋敷にいたくないからお出かけ
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朝食後、フローレアとエリオットは、騎士団の訓練に参加するらしい。 疎外感半端ないし、ちょっくら俺はお出かけする事にした。 行先は、フレディが言っていたクシャナ村にでも行ってみよう。
馬車で2時間、身体強化を使って走れば今の俺だと1時間だな。
「ロイス様、お供します。」ってフレディが馬を連れてきた。
そういや、今世、乗馬してないか。 まぁ、ほかには遠乗りへって言ってきたらしい。
いちいち無下にするのも面倒なので、フレディに相乗りで向かった。
道中は、荒れた耕地に、周りは林。
「なぁ、ホワーズ領って、収入源ってなんだ?」って聞いてみた。 農耕地が見当たらない。
「私も詳しくは知りませんが、肥沃な土壌は少なく、小麦の栽培としか。 あとは戦争時の軍事提供ですね。」ってフレディだ。
「特産物なしなのか。 平時の今、昔の戦争時の蓄えだけってことかよ。」って突っ込んでおいた。
ようやく、クシャナ村についた。
なんか、老人と子供しかいない。
高齢の中年のオッサン数名が、木で囲った低い木枠があって、入口にいた。
「クシャナ村に何の用だ?」って警備の兵だ。
「ただの観光で、村があったから寄っただけ。 馬の休暇だ。」
「そうか、何もない村だけど、馬のホシグサと休暇ぐらいはさせてやる。」って中に入れさせてくれた。
5歳~10歳前後の子供達は外の空き地で、厳つい顔のジジイに剣術やら弓を習っている。
「見慣れい坊主と青年だね。」って掘建て小屋からババアが出てきた。
「観光で遠乗りしてたら村があって、丁度馬の休憩に立ち寄っただけです。」ってフレディ。
「にしても、ジジババにガキしかいない村なのか?」って聞いた。
「ここの領民じゃないのかねぇ?」て聞かれて、「ああ、俺もこいつもキンバリーからだ。」って返しておいた。
「そういかい。 なら知らないはずだ。 若者のほとんどは、ここの中心街に出稼ぎにいってるか、もしくは行商人の護衛をしておる。 なんせ、何もない村だ。 他の村より、まだマシなのは、村長とほれあそこでイカツイ顔したジジイ、マルティーノっていうんじゃが、あいつらが読み書きと簡単な計算、そして戦闘訓練のおかげで、なんとか若者は職につけ、そいつらの仕送りで、ようやく税金が払えるぐらいだわい。
日々の食事なんて、雑穀と、たまに狩で飼った動物の肉を干し肉にして食べておる。」
なんか、すげぇー隣の領で雲泥の差だ。
平民は、領主の許可なきゃ領地を跨ぐ事できない。 広大な土地といっても6割が森と山、それで残りの4割が平地だが、農耕地として機能してるのは1割ぐらいか。
「せめて、農耕地開拓しろだな。」ってボソっといった。
「軍事力でやってきたツケだわ。 毎年上がる税の徴収に、それどころじゃないわ。」ってババアがいう。
「フミばあちゃん、ラウロが怪我したから湿布してくれ」って俺より一回り難いのいい子供と、さっき言ったマルティーノっていうジジイと一緒に来た。
「パウロ、早く中へ運び。 ったく、来月の大会に向けて張り切りすぎだ。」って掘建て小屋へ連れていった。 フミって、ヤマト国っぽい名前だな。 見た目違うけど。
「貴族か、裕福な家の坊ちゃんが、冷かしか?」ってジジイだ。
「何でそう思う?」って聞いてみた。
「普通は、わかんねぇだろうが、従者見りゃな。」っていう。
フレディのほう見て睨みつけておいた。
「それで何か、平民の剣術でも馬鹿にしにきたのか?」って口もと片方だけ吊り上げて言われた。
「いや、俺は剣術、習ったこともないからな。 ただ、遠乗りの休憩で寄っただけだ。」って言っておいた。
「はぁーー、誰でも貴族の子供なら剣術を習うだろ。 どこにそんな子がいる」ってジジイが驚いている。 ここに居るけど。
「本当だ。 家の奴らに嫌われてるからな。 お陰で、家にいる者からも教わってない。 なぁフレディ。」
「それは、ロイス様が、少し態度をですね」
「では聞くが、あからさまに嫌がっている奴に教わってなんになる? 意味がないだけだ。」って言い切った。
「あはは、ロイスっていうのか。 まぁお前の言う通りだな。」ってジジイが笑っていた。
「だろ。 何で、ただ見学してただけだ。 それより、湿布とか大会ってなんだ?」
俺としては剣術の会話から離れたい。 これ以上、フレディにいろいろバレたくないからな。
馬車で2時間、身体強化を使って走れば今の俺だと1時間だな。
「ロイス様、お供します。」ってフレディが馬を連れてきた。
そういや、今世、乗馬してないか。 まぁ、ほかには遠乗りへって言ってきたらしい。
いちいち無下にするのも面倒なので、フレディに相乗りで向かった。
道中は、荒れた耕地に、周りは林。
「なぁ、ホワーズ領って、収入源ってなんだ?」って聞いてみた。 農耕地が見当たらない。
「私も詳しくは知りませんが、肥沃な土壌は少なく、小麦の栽培としか。 あとは戦争時の軍事提供ですね。」ってフレディだ。
「特産物なしなのか。 平時の今、昔の戦争時の蓄えだけってことかよ。」って突っ込んでおいた。
ようやく、クシャナ村についた。
なんか、老人と子供しかいない。
高齢の中年のオッサン数名が、木で囲った低い木枠があって、入口にいた。
「クシャナ村に何の用だ?」って警備の兵だ。
「ただの観光で、村があったから寄っただけ。 馬の休暇だ。」
「そうか、何もない村だけど、馬のホシグサと休暇ぐらいはさせてやる。」って中に入れさせてくれた。
5歳~10歳前後の子供達は外の空き地で、厳つい顔のジジイに剣術やら弓を習っている。
「見慣れい坊主と青年だね。」って掘建て小屋からババアが出てきた。
「観光で遠乗りしてたら村があって、丁度馬の休憩に立ち寄っただけです。」ってフレディ。
「にしても、ジジババにガキしかいない村なのか?」って聞いた。
「ここの領民じゃないのかねぇ?」て聞かれて、「ああ、俺もこいつもキンバリーからだ。」って返しておいた。
「そういかい。 なら知らないはずだ。 若者のほとんどは、ここの中心街に出稼ぎにいってるか、もしくは行商人の護衛をしておる。 なんせ、何もない村だ。 他の村より、まだマシなのは、村長とほれあそこでイカツイ顔したジジイ、マルティーノっていうんじゃが、あいつらが読み書きと簡単な計算、そして戦闘訓練のおかげで、なんとか若者は職につけ、そいつらの仕送りで、ようやく税金が払えるぐらいだわい。
日々の食事なんて、雑穀と、たまに狩で飼った動物の肉を干し肉にして食べておる。」
なんか、すげぇー隣の領で雲泥の差だ。
平民は、領主の許可なきゃ領地を跨ぐ事できない。 広大な土地といっても6割が森と山、それで残りの4割が平地だが、農耕地として機能してるのは1割ぐらいか。
「せめて、農耕地開拓しろだな。」ってボソっといった。
「軍事力でやってきたツケだわ。 毎年上がる税の徴収に、それどころじゃないわ。」ってババアがいう。
「フミばあちゃん、ラウロが怪我したから湿布してくれ」って俺より一回り難いのいい子供と、さっき言ったマルティーノっていうジジイと一緒に来た。
「パウロ、早く中へ運び。 ったく、来月の大会に向けて張り切りすぎだ。」って掘建て小屋へ連れていった。 フミって、ヤマト国っぽい名前だな。 見た目違うけど。
「貴族か、裕福な家の坊ちゃんが、冷かしか?」ってジジイだ。
「何でそう思う?」って聞いてみた。
「普通は、わかんねぇだろうが、従者見りゃな。」っていう。
フレディのほう見て睨みつけておいた。
「それで何か、平民の剣術でも馬鹿にしにきたのか?」って口もと片方だけ吊り上げて言われた。
「いや、俺は剣術、習ったこともないからな。 ただ、遠乗りの休憩で寄っただけだ。」って言っておいた。
「はぁーー、誰でも貴族の子供なら剣術を習うだろ。 どこにそんな子がいる」ってジジイが驚いている。 ここに居るけど。
「本当だ。 家の奴らに嫌われてるからな。 お陰で、家にいる者からも教わってない。 なぁフレディ。」
「それは、ロイス様が、少し態度をですね」
「では聞くが、あからさまに嫌がっている奴に教わってなんになる? 意味がないだけだ。」って言い切った。
「あはは、ロイスっていうのか。 まぁお前の言う通りだな。」ってジジイが笑っていた。
「だろ。 何で、ただ見学してただけだ。 それより、湿布とか大会ってなんだ?」
俺としては剣術の会話から離れたい。 これ以上、フレディにいろいろバレたくないからな。
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