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1章:少年編
ホワーズ伯爵家の屋敷にて 前編
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俺が客間にフレディといると、少年がかってに乱入してきた。
誰だよ。
「ロイス様、ここの嫡男のマシュー様です。」ってフレディ。
「あっそう。 それで、なんで勝負しないといけない?」
「だって皆が言ってた。 お姉ちゃんは、無理矢理お金のためにお前と婚約させられたって!」
「お金の為ってのはあってるけど、俺は、お前のねーちゃんなんか興味ないし、表面上だ。 それに、今だって俺の弟といるし。」っていうと、ぽかーんと口開けてる。
「え!だってあんなに可愛くて優しいお姉ちゃんに、興味がない。 どいう事だ!」って逆ギレ。
「そりゃ会話する前から萎縮されたら、誰だって嫌だろ。 俺、話しすらした事ないしな。」って言ったら、フレディが苦笑して「確かに、いくら可愛いくてもあれでは。」っていう。
お前もそう思うよな。
「じゃぁ、どうすればお姉ちゃんが解放されるんだ!」
「あと8年すれば、エリオットの婚約者になるか、お前が、勉強してこの伯爵家を立て直すかのどっちかだろ。 どっち道、後者じゃないとお前自身の立場はないがな。」
「ど、どういう意味?」
「うちの親父が何考えてるかはわからねぇーけど、伯爵の地位が欲しいだけだ。
この領地に興味ない、ただ伯爵領になれば転移魔法陣が設置できるから王都との交易拡大じゃねぇ。
お前の親父は、こっちの金目当てで上手く回らないこの領地の収入源の確保。
そして、エリオットを婿入りさせてキンバリー子爵領を併合、もしくは学園でほかいい奴がいればそれをあてがうんじゃないか」って言っておいた。 貴族の考えなんてそんな事だろう。
「お姉ちゃんは、お父様は優しいから領民のために婚約するって最初の時に言ってた。」
「ふーん、俺からみりゃ、ただ単に文官のいいなりになってる領主にしか見えないけどな。
優しいんだったら、まず娘を犠牲にするか?
それに金がないのに、なんだこの屋敷にいる使用人と騎士団の数。 夕食も豪華すぎ。
節約、節制、それに屋敷の調度品を売ればそれなりの金になるのにしない。 自分保身の言い訳だろ。」
「そんな事で、変わるの? 僕は何も知らない。 それに僕が言ったって父上は聞いてくれない。」ってなんか悲しげだ。
「だから、今は、勉強しろ。 この領地の特産物、収入源は。 そんで、何に1番金使ってるのとかだよ。 そんなの今すぐには無理だからまず基本的、数学、地理、歴史、そんでもって法律だな。」って言っておく。
「うん、わかった。 ありがとう。」ってなんか吹っ切れたようだ。 やっと部屋から出ていった。
いやぁ~、素直な子でよかった。 あれで、糞ガキだったら、勝負、勝負ってうるさいからな。
「ロイス様、いつの間にそんな知識を?」ってフレディだ。 そういやこいついたな。
「屋敷の書庫の本を読んでるからだ。 無知ほど恐ろしい者はないし、いいように使われるからな。
だから情報収集してんだよ。 お前、この事を誰にもいうなよ!」って睨んでおいた。
「ですが、その事を旦那様がしれば。」
「親父も屋敷のやつらも皆エリオットに継がせるつもりで動いてて? 只々、問題ばかりだ。 それに俺は、領主やら地位とかこれっぽっちも興味がない。」
「では、ロイス様はどうするおつもりで?」
「国にも貴族にも縛られず、自由きままに生きる。」
「そのために、マシュー様に勉強しろと?」
「それもあるな。 ただ、勝負するのが面倒、んでいちいち正義感いっぱいと、被害妄想に絡まれるのが面倒ってだけだ。 お前だって、もし余計な事したら、」って睨んでたら。ヒア汗かいたフレディが「言いませんし、しません。」って言った。
とは言え、人間は裏切る者って前提である。 これは、俺に染みついてしまった考えである。
ここで下手に口外禁止の魔法とかかけるのも、今はやめたほうがいいな。
まぁ、フレディがもし言ったとしても、他は誰も信じないだろうし、今の所は大丈夫だろ。
誰だよ。
「ロイス様、ここの嫡男のマシュー様です。」ってフレディ。
「あっそう。 それで、なんで勝負しないといけない?」
「だって皆が言ってた。 お姉ちゃんは、無理矢理お金のためにお前と婚約させられたって!」
「お金の為ってのはあってるけど、俺は、お前のねーちゃんなんか興味ないし、表面上だ。 それに、今だって俺の弟といるし。」っていうと、ぽかーんと口開けてる。
「え!だってあんなに可愛くて優しいお姉ちゃんに、興味がない。 どいう事だ!」って逆ギレ。
「そりゃ会話する前から萎縮されたら、誰だって嫌だろ。 俺、話しすらした事ないしな。」って言ったら、フレディが苦笑して「確かに、いくら可愛いくてもあれでは。」っていう。
お前もそう思うよな。
「じゃぁ、どうすればお姉ちゃんが解放されるんだ!」
「あと8年すれば、エリオットの婚約者になるか、お前が、勉強してこの伯爵家を立て直すかのどっちかだろ。 どっち道、後者じゃないとお前自身の立場はないがな。」
「ど、どういう意味?」
「うちの親父が何考えてるかはわからねぇーけど、伯爵の地位が欲しいだけだ。
この領地に興味ない、ただ伯爵領になれば転移魔法陣が設置できるから王都との交易拡大じゃねぇ。
お前の親父は、こっちの金目当てで上手く回らないこの領地の収入源の確保。
そして、エリオットを婿入りさせてキンバリー子爵領を併合、もしくは学園でほかいい奴がいればそれをあてがうんじゃないか」って言っておいた。 貴族の考えなんてそんな事だろう。
「お姉ちゃんは、お父様は優しいから領民のために婚約するって最初の時に言ってた。」
「ふーん、俺からみりゃ、ただ単に文官のいいなりになってる領主にしか見えないけどな。
優しいんだったら、まず娘を犠牲にするか?
それに金がないのに、なんだこの屋敷にいる使用人と騎士団の数。 夕食も豪華すぎ。
節約、節制、それに屋敷の調度品を売ればそれなりの金になるのにしない。 自分保身の言い訳だろ。」
「そんな事で、変わるの? 僕は何も知らない。 それに僕が言ったって父上は聞いてくれない。」ってなんか悲しげだ。
「だから、今は、勉強しろ。 この領地の特産物、収入源は。 そんで、何に1番金使ってるのとかだよ。 そんなの今すぐには無理だからまず基本的、数学、地理、歴史、そんでもって法律だな。」って言っておく。
「うん、わかった。 ありがとう。」ってなんか吹っ切れたようだ。 やっと部屋から出ていった。
いやぁ~、素直な子でよかった。 あれで、糞ガキだったら、勝負、勝負ってうるさいからな。
「ロイス様、いつの間にそんな知識を?」ってフレディだ。 そういやこいついたな。
「屋敷の書庫の本を読んでるからだ。 無知ほど恐ろしい者はないし、いいように使われるからな。
だから情報収集してんだよ。 お前、この事を誰にもいうなよ!」って睨んでおいた。
「ですが、その事を旦那様がしれば。」
「親父も屋敷のやつらも皆エリオットに継がせるつもりで動いてて? 只々、問題ばかりだ。 それに俺は、領主やら地位とかこれっぽっちも興味がない。」
「では、ロイス様はどうするおつもりで?」
「国にも貴族にも縛られず、自由きままに生きる。」
「そのために、マシュー様に勉強しろと?」
「それもあるな。 ただ、勝負するのが面倒、んでいちいち正義感いっぱいと、被害妄想に絡まれるのが面倒ってだけだ。 お前だって、もし余計な事したら、」って睨んでたら。ヒア汗かいたフレディが「言いませんし、しません。」って言った。
とは言え、人間は裏切る者って前提である。 これは、俺に染みついてしまった考えである。
ここで下手に口外禁止の魔法とかかけるのも、今はやめたほうがいいな。
まぁ、フレディがもし言ったとしても、他は誰も信じないだろうし、今の所は大丈夫だろ。
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