【不遇転生：４】悪役子息と婚約者 ～俺はまた悪役子息に転生した～

1章：少年編

母親との時間

俺がいる今の世界の把握をと書庫から適当に本をもってきて読んでいた所で、毎日の母親との時間がきた。
ロイスの記憶によると、毎日決まった時間に会っている
さすがに、転生を自覚した俺であっても、急にその時間を断ったら母親が飛んできそうだから、支度して母親の待つサロンに向かった。

「母上、お呼びですか？」って一応ノックして返事を聞いてはいる。

「ロイス、もう動いて平気なの？」って寂しそうな顔だ。
ロイスの記憶によると母親の名前は、セシリア。　父親は、ローレンスだ。　側室は、アニータ。　母親は、どっかの侯爵令嬢だ。　美人で儚い感じで俺と同じ暗めの銀髪。　しかも巨乳だ。

「はい、大丈夫です。」
「そう、良かったわ。　座って」
って、いつもちょっとしたサロンの2人席に座る。　うーん、座りつつ侍女が紅茶を置いてくれる。

「傷跡残るわね。」って左頬に出来てる十字の傷跡を触って言われた。
「男ですから、別に気にしてません。　成長すれば目立たなくなるそうですから。」って言っておく。　まじ、別に気にしてない。
「それでも、ロイスに傷が。。」って母親だ。　女だったら気にするが、男だし。
話題かえよう。
「母上、それよりも、ピアノ一緒に弾きましょう。」って母親をエスコートした。

エスコートとかあんまりしたことないけど、ロイスは普通にしていた。　なんとかなった。
それよりもだ俺、ピアノ弾けるのか。　すげぇー自分で迷いつつも、ピアノの前に2人で座った。
侍女が譜面をおく。
カルテットの練習してたんだ。　

意外と身体は覚えているもんだ。
たまに間違えたけど、なんとかなった。　2時間くらい会話しつつ、終わった。
母親との会話って、ハロイドの人生では怒られたり、訓練では容赦なくぶちのめされた記憶しかない。　精神的にゴリゴリ削れたけど、まぁこういう時間といかロイスとしては大切していた時間だ。　
歯痒いが、継続させようって俺は自覚した。

俺はハロイドだったけど、今はロイスとしての人生を歩むしかない。　ったくどうなってんだよ、俺の人生ってよって愚痴りたい。