【不遇転生：1.5】元王族 ～また王子に転生したらしいけど、王子とか国王とかもう勘弁～

3章：リストラント王国編

リストランテ王国の王宮に呼ばれた

戦後処理はっていうと、ルージュとの交渉ってか、魔族は人族に興味ないから来るな宣言で、帝国および王国も合意したってか、させた。

いや、帝国のほうは俺が脅したけど。　俺の嫁を困らすなだ。　

それでもって、マスターと俺はなぜか国王に呼ばれた。
「我々は表にはでないんですがね。」ってマスター。　まぁ国王と新しい暗部の長しかいない。
「この度の混乱、そして解決は君たちのお陰だと聞いた。」って国王、オヤジか。
あのさ、一言じゃ終わらないよ。　1年以上の任務だ。
「さらっと言ってますが、我々は中立組織、今回、他方からの依頼でまぁ探れば根が深かったんですよね。　まさか国王がアナベル妃死亡前に幽閉されてたとはな。」ってマスターもやや怒り気味。
「アナベルが倒れたって聞いて急いで向かってる時に眠らされて、気づけば幽閉塔だ。　
　周りはデボラの息のかかったものしか居ない。　日々アナベルを想ってた。」って泣いてるよオヤジ。　
「まぁ全て今回明らかにしましたよ。　カミル殿下はデボラと宰相の息子。　それでもって、王女も騎士団長との娘。　結局、陛下の子供はアヒム殿下のみですね。」ってマスターだ。

「アヒムは戻ってくるのか？」って国王。

「ええ、勇者一行と一緒に敗戦国の印と一緒にね。」　
簡単にいえば犯罪奴隷の印付きだ。

「我の世継ぎは。　それにしても、アークは？」って国王。　まったく俺の情報ははいってないのか？
「それ、アナベル様が嫌がったのに、陛下の指示で別邸ですよね。　その後、カミル殿下が5歳のときデボラの指示で毒殺、暗殺ですがね。」
「わしは離宮で育てろと、わしがアークに会いに行こうとすると宰相が病弱でいまはダメとか言ってあいに行けずだ。　アナベルも同じだと。　まさか、殺されてるなんて」って号泣だ。

結局、この王様も俺と同じで人を信用して王の器じゃなかったって事だ。　
ノアールになったギースに謝った時、前世の事だし、ギースの時、俺に不満はなかったって言ってくれたのは救われた。　

「アヒム殿下の印は消すよ。　後はさ、頑張れよオッサン。　知らなかったで現実逃避すんな。　俺はいくよ、マスター」って言って退室した。

◇◇◇
「なんだあの若者の言い草。　陛下前に」って新しい暗部の長。
「ああ、不愉快だな」っていう国王。

「はぁー、もしかしてって思って連れてきたが、意味なかったな。」ってマスターだ。

「「何がだ！！」」って怒鳴る長と国王。

「はぁー、11年前、アナベル王妃、そしてアイザック公爵家からアーク殿下の保護を頼まれて、救出したのが先程の青年だ。　もし、陛下が自分に気づくなら、リストラント王国のため少しは助力すると言ってたが、まったく気づかないようで。　ちなみに、内部クーデター、魔族領進攻、全て彼の指揮で今回我々の部隊は、動いてますよ。　では、こちら金次第ですので、リストラント王国の国庫がどれほど残ってるか知りませんが、彼を呼び戻すのは不可能です。」っていってマスターも退室した。

最初から気づくわけもない。　俺は、ルージュが引退するまで通い夫だな。

「「あぁあああああ」」って叫び声が、部屋の外で待機していた俺にまでよく聞こえた。

「アルフ、あれでいいのか？　国王にもなれたのに」

もう国王勘弁だ。
「俺は自由がいいんだよ。　たまに仕事して、嫁と旅だな。」って笑って言った。
「そうか、嫁が引退までこき使ってやる」って苦笑いのマスターだ。