【不遇転生：1.5】元王族 ～また王子に転生したらしいけど、王子とか国王とかもう勘弁～

1章：少年期

アーク・リストラント

ここはリカアメ大陸にある、リストラント王国に双子の王子が生まれた。　第一王子は、銀髪で暗いグレーの瞳、国王に似て眉目秀麗である。　名前は、アヒムと名付けられ、魔力量も多く神童と呼ばれている。　かたや第二王子は、ブロンドの髪に碧眼と両親とは異なる容姿、でも中性的でありアークと名付けられた。　対称的なのは、アークは魔力量がすくなく、双子は不吉とされ、常に別邸で暮らしていた。


アークの存在を知るのは、王宮でも極僅か。　国王、正妃、そして支えるごく僅かな従者のみだ。

◇◇◇
僕、アーク・リストラント、まぁまた王子として転生だ。　前世ではアーサーで、アルタイト王国の国王だった。　結局、ギースを解放する前に、正妃テレサと娘の第一王女クレアによって毒殺だ。　

死後、アマト神から、ギースは神子だったと、勇者召喚は失敗だったと言われた。　
僕も勇者召喚は反対だった、まぁ最終的に許した僕に王の器は無かったな。　勇者召喚をして異世界からきたユウトがあそこまでギースに嫉妬するとは思ってなかった。
ちなみに、ギースは、僕が王太子時代に8歳ながらも戦闘能力に優れた少年で、スラム一掃時に見つけて傭兵にし、その後、活躍する彼と彼の部隊を僕が国王になった時に直属の部隊の大将にした。　あまりにもずば抜けた戦闘能力に当時は彼に頼っていた。　魔王がいたり、スタンビードは発生したりだったし。　
僕が引退後は、彼を自由にする約束をしていたはずだったけど、色々あって彼を解放する事はできなかった。　
転生した今でも、彼に対しては後悔しかない。

ちなみに現世もそうだけど前世の僕は、魔力量は王族としては少なかった。　
特に運動神経もいい方ではない、自己防衛のため護身術のみだけ学んだ。　知略だけで成り上がった王だった。　
だから、武力ではからっきし。　ギースの足元にも及ばない程度だった。

なんで前世の記憶を持って、転生したのかはわからない。　ある意味、天罰なのかもしれない。　前世の記憶が戻ったのが5歳。　突然高熱で倒れたらしい。　元々、病弱だったみたいだ。

いろんな記憶思い出した時、ギースが言ってたな。
「アーサーって、顔色伺って、結局損してねぇー。　人徳あんさ。　体術と暗殺術は向いてるって暗部の長がいってたぞ。　国王が学ぶ内容じゃないがな。」って20歳近く離れた年下の彼が笑いながら言われた。

今世、冷遇されている。　自力で学ぶしかない。
次元ボックスは、前世で使えてた。　周りには秘密だったけど。　中身は、魔鉱石数十個、ミスリス製の短剣、オリハルコン製の短剣、魔法書、それに記憶にない教材で数学、化学、物理だ。　
魔法書も魔力操作とからで神級まである。　これも前世での記憶とは違う内容。　なぜ、こんな物がって思ったけど、勉強して鍛錬していくうちにわかった。　魔力量は生まれた時から変わらないというのは嘘だ。　毎日魔力不足になるまで使えば増える。　自然の断りさえ理解すれば、演唱なんて不要だ。

今、7歳だ。　僕と言ってたけど、俺に呼称は変えた。　俺の魔武器は、タガー2本、魔銃だ。
早朝別邸の裏山で、ランニングして自然を利用した障害物コースを身体強化使いかけていく。　30kmはある。　その間、低級の魔物のコボルト、ゴブリンに遭遇する、魔法で退治したり、魔武器を使って討伐してる。