【白銀の黒帝：13】魔道国家の留学生

2章：潜入編

Eクラスで 前編

俺とオットがEクラスに入ると、席が決まっていて、俺は窓側の一番後ろで、オットはその前だ。　
俺的には、特等席でうれしいぞ。

それから、俺の隣に俺と同じく黒い制服を着た身長170CMぐらいの人間の少年が座り、オットの隣にも人間の少年が座った。　俺がクラス全体を見渡すと、黒い制服を着てるのは俺と隣に座ったやつだけで、あとは皆、オットとおなじ留学生か推薦枠の生徒でダークグレーの制服きているぞ。

「シリル、な、Eクラスで一般生徒がいるのが珍しいんだ。」ってオットが振り返って言ってきた。
「なんかそうみたいなんだぞ。　いろんな奴がいるんだぞ」
「そうみたいだな。　俺と同郷のやつもいるしな。」ってオットがニヤリ笑う。　確かにいるんだぞ。

そんな会話してたら、担任らしき教師が教室に入ってくるのである。
容姿端麗で、濃紺ショートに瞳の目は赤く、痩躯だが筋肉はあり、女生徒たちは盛り上がっている。
「静かにね。
　このクラスの担任の、アデル・ビレークです。　
　担当が選択科目の魔術関連なので、殆どの生徒が演唱魔法系であまり授業で一緒になる事はありませんが、よろしくお願いしますね。　
　行事ですが、前期は、合宿があり、その後は毎週金曜日ダンジョンです。　
　それまでに、必ず学生カードでも構いませんので、ギルドランクをDにあげてくださいね。　
　4か月後には、学年トーナメントがあって、前期テストとなります。　
　3か月の休暇があって後期にはいると、行軍があり、その後は上級生たちが闘技会にがあり、学年トーナメントがあって、後期テストで専攻がきまります。　
　細かい内容は、各自冊子がありますので確認してくださいね。　
　各選択科目の提出は、明日の昼までです。　
　わからない人は、相談にのりますので、みんなの自己紹介のあと私の部屋に来ていただいてかまいません。　
　では、窓側の前から恒例の自己紹介をしてください。　
　名前と専攻予定とギルドランクがある人はギルドランクも言ってくださいね。」って教壇に立つアデルが言う。

本当、恒例の自己紹介だぞ。
興味のない俺は、ほとんど聞いてないけど、魔力の質的に気なる人物が何名かいるからいつもは寝るけど起きてるぞ。　えらい俺って自画自賛しておくぞ。
オットの自己紹介が終わって、俺の番だぞ。
「シリル・グレイだぞ。　専攻は冒険科だぞ。　ギルドランクはCだぞ。　すげー田舎にいたから、敬語はなせないぞ。　一般常識もうといぞ」って言って座ったぞ。


「ランクCだって、チビなのに。」
「一般で入試って事は、どこにも所属してねーのか？」
「あんな可愛いのに、すごい」などの声がするが、もちろんスルーの俺だぞ。　うるさいだけだぞ。


「みんな静かにね。」ってアデルの一言で静かになった。
「次」ってアデルが言って、俺の隣に座った少年が立ち上がったぞ。
「シン・ドルディーです。専攻は冒険科を予定しています。　
　どうせ、バレるので先に言っておきますが、制服は一般ですが、半年前に異世界から召喚されました。　
　僕は、巻き込まれたらしくてあまり才能がなく身を守るための手段を学ぶためにきました。　
　半年で、基礎しかできてなくて、推薦の制服は着れないって事で一般の制服です。　
　あと、Sクラスにいる勇者とは知り合いですが、仲は良くないので巻き込まないでくれると嬉しいです。　
　よろしくお願いします」と言って、席につくのだった。

そんなシンの自己紹介にざわつく生徒達だぞ。
おお、まさかの召喚者が隣の席って事でちょっと俺もビックリだぞ。

「静かにね。　ドルディー君が不安なのはわかりますが、このクラスは1/3は魔道国家、王国以外の国からきてます。　異文化ぞろいなので安心してくださいね。」とアデルがいい、次の生徒の紹介に移るのだった。


こうして、自己紹介は続いていく。