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3章:迷宮都市編

食堂 初仕事 中編

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それから開店準備。 
基本今日は、リンは、注文は取らず配膳と片付け。
俺も調理はせず、皿洗いとすでに小分けしたサラダや焼いたパンを準備するだけだ。 ボブとライラのする事を見ておおまかな作業の流れを覚えろという感じだ。
 
そして、昼の営業開始となる。
開店直後は、客がはいらないが12時ちかくになると混み合う。 
客層は30代から40代が多い。 回転もよくそこまで忙しくはない。 
閉店の時間近くになると、客もまばらだ。 
するとボブとライラの知り合いか4人組の中年が入ってきた。
「ライラ、おいおい、可愛いウエイトレスや雇ったのか? 
 ボブ、似合わなーぞ、こんな小汚い食堂に!」といいながら、席へつく4人組。

「小汚いうならくんなー!」と厨房で叫ぶボブ。

ライラが注文を取りに4人組のところへ。
「はいはい。 あの子はリンちゃん、今日から働いてもらってるのよ。 
 厨房に、旦那さんいるからね。 2人で家に住み込みよ。 で、注文は?」
 
「若いのに既婚か。 羨ましいね旦那さん。 注文は、俺パスタな。」とそれぞれが注文してく。
 
注文を取ったライラは、店を看板を”Close”にするのだった。 
リンとライラが配膳をするころには他の客はおらず4人組だけが残った。

するとボブが、
「あいつら俺の冒険者仲間だ。 エールだしていいか?」と聞かれ、
「ああ、かまわんぞ。 」といって俺は12本出して渡す。
「つまみ作るか?」と聞くと
「じゃがいも残ってるから、フライドポテト作ってくれ わりーな」と言われた。
「わかった。」といって、俺は、料理を作りはじめる。


ボブは、エールをもって4人組のところへ行き、ライラとリンも混じって談笑しているみたいだ。

「するってと、奥さん以外の女性恐怖症で人付き合いも苦手な旦那さんが、
 ここが良いって行きなり来てタダ働きでも構わねぇーと言って、
 このすんげー美味いエールを出してきて、ボブが共同経営にしようと言い出し決まったと。 
 ボブも変わってるが、リンちゃんの旦那さんも変わってるね。」というのは、ボブの冒険者仲間。

「俺は変わり者じゃねーぞ、 なぁライラ」というボブ。
「うふふ。 でも、普通ではないわね」とクスクス笑うライラだ。

「ボブ、つまみできたぞ。 ついでに昼食も作った」と俺がいうと、ボブとリンが取りにきてくれる。
「シュンもこっちにこい」といわれ俺は、厨房からでる。
 
「お前らのつまみだ。 シュンが作った」といい配膳するボブ。
そして、
「こいつがシュンな。 リンちゃんの旦那だ。 いい男だろ」といってボブの冒険者仲間に紹介された。

「シュンとリンはそこで食べろ」といってボブが近くも遠くもないテーブルをさす。
俺とリンは、そこへ移動して座る。

ライラとボブは4人組のほうに椅子だけもって合流。 今日の賄いはナポリタンである。

「リンちゃんも可愛いが、旦那はかっこいいな。 女性客増えそうだな。」というボブの冒険者仲間。
「シュンが女性恐怖症だからな、厨房から営業中は出さねーよ。 
 シュンの料理うめーしな。 まじ、今日も美味しい 。な、ライラ」
「ええ、シュンは、出しませんよ。 ほんと、何を作らせても美味しいしね。」
 といってナポリタンをほおばってるよ。

「ははは、ちげーねー。 このじゃがいもも美味いし、エールも美味い。
  汚い店に若い女性は来ないもんな。」といいながらポテトとほおばる面子。 
「リンちゃんが、またデザートを作れるらしいのよ。 
 シュンが、甘党で作れるようになったみたい。 今度作ってくれるって。 楽しみよ」って嬉しそうなライラ。 
リンのデザートは旨いから俺も楽しみだ。
「ボブもライラも、楽しみが増えてみてーだな。 夜の準備あんだろ、俺らは行くよ」といって冒険者仲間は帰っていった。

一方、シュンとリンにとって、初めての任務もとい殺しのない仕事だ。 
「あんま人と関わることもねぇーし、こういう事するのも偶にはいいな。 学生より全然いいな。」
「ああ、われも同じだ。 ボブとライラの人柄もあるとおもうが、学生よりいい。」

「リン、夜中任務だ。さっき連絡あった」と俺がいうと、リンも行きたいようで頷いている。
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