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3章:異世界の学園

赤竜でBBQ

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シリルが、ジョシュア親子の会話に巻き込まれている時、俺シュンはちゃんとBBQの準備してる。 
エールのみながらだけどな。

「リン、またおかしな構造になってるな」って俺、シリルの横にくっついているジョシュアと、遠くでちびちびワインをのんでいる創造神の姿がある。 
そんなのどうでもよくなっているシリルがエールをのみながらニコニコしてる。
「シュンさんまだなのか?」って聞かれた。
「ああ、もう少しだ」
「俺もエールのみたいんだ」というと、リンが渡すのをみて、創造神が「ジョシュアぁ~」って慌ててるよ。
「大丈夫だって。 毎晩のんでる。 2本だけだけどな」というと、黙る創造神であった。 本当、過保護だな。

「そろそろか」といって大魔王が現れた。
俺からエールをもらう大魔王は「なんだ、この構造は」と笑ってる。 そりゃ笑えるよ。
「だろ。 ってか、やっぱきたか。 シリルにくっついてんのがジョシュアだ」って簡単に紹介しておいた。
「お主がジョシュアか。 我は大魔王だ」
「おお、シリルの前の前の魔王なんだ。 ここの魔族は、みんなかっこいいんだな」と嬉しそうにいうジョシュアだ。
「あはは、シリルは違うがな」って大魔王。
「俺はもうこれでいいんだぞ」って案の定不貞腐れてるシリルだ。
「シリルはシリルなんだ」といいながらエールを飲んでいるジョシュア。 どういう意味だかわからんがな。

「できたぞー」って俺がいうと、みなで肉を頬張りながららエール、ワインをのみ、遠くにいる創造神に、リンが肉をもっていくのである。
暫くして、3日間寝ずでいたジョシュアが眠そうになり、シリルにもたれかかると、シリルが溜息をついてる。
「ジョシュア、おきるんだぞ」って言ってる。
「うん、ねむいんだ」
「シュンさん、大魔王、後はよろしくだぞ。 俺、そろそろいくんだぞ」といってエールを飲み干すシリルだ。
そんなシリルの袖をつかむジョシュア。
「シリル、いっちゃうんだ」
「いったんだぞ。 俺は、あと1週間半でやらないといけないことがあるんだぞ」
「うん、そうだった。 じゃぁ、またあとでだ」といってシリルをはなし、シリルが「後はたのんだのだぞ」といって、転移していくのだった。 ようやくジョシュアから解放だな、シリル。

「ジョシュア、ねろ」って半分ねているジョシュアを抱えてログハウスの部屋へ寝かせる大魔王だ。

そんな創造神が俺の所に近づいてきた。
「シリルは、何に忙しいんのじゃ?」って飄々とぬかしてきた。 ちょっとイラっとした俺ががハリセンではたいてやった。
「あいつ現魔王じゃねぇーか。 魔王の政務があんだよ。 それでも、ここの領域であいつがふらふらしても、政務が滞ってねぇーのは、次元袋で毎日処理してぇんだ。 
 でもよ、さすがにあそこの世界じゃ、次元ふくろがつかえねーから、あいつ、今から寝ずで溜まった政務と、他の森の間引きと今後の政務の対応すんだよ!」
「大魔王がおるじゃろ」ってまた飄々とぬかしているよ。
「何をいっとるんじゃ。 わしは隠居の身だ。 それに、シリルはもう1300年魔王をやっとるんだ。 
 何気に魔界も発展しておるし、儂も把握できんのだ。」
「なんだかんだでシリルも大変なんだよ!」
「シュンだって王だろ」って大魔王に突っ込まれた。
「俺は、シリルが間引きしてる間に神獣竜界いって、邪竜と神獣とユグドラシルみてきてぇんぞ。 
 深層の森は、お前たちが代行してくれてんからよ」といってタバコの火をつけて一服した。
「それによ、神獣竜界には民がいねぇーしな。 神獣達を見回ればおわりだ」
「たしかに、民はいないな」って大魔王が笑ってた。 そうそう、民っていっても俺、アーク、リンぐらいだしな。

「早くいってほしのじゃ」といって創造神が次元袋を2セット渡してきやがった。 
「これは、どの次元をもこえられるんじゃ。 通信と同じじゃ。 
 お前らにはジョシュアが世話になっとるし、シリルに異常になついとるしな。 
 それにじゃ、もしもの時、位置情報だけじゃがわかるようになっておる」ってドヤ顔で渡してきやがった。 

さすがに、これって、魔術の範囲を越えた、神の逸品って奴だろうだな。
でも、今更ってか、気づけよ!! 腹立ったから、ハリセンでしばいてやった。
「早くよこせよ! これで、シリルも楽になんな。」

◇◇◇
一方、俺シリルは湖の湖畔のツリーハウスの中で、山につみあがった書類をもくもくと確認して訂正していくんだぞ。 まったく、多すぎるんだぞ。

そして、魔王城では、次々に処理される書類が到着している。
四天王の1人ゲールが、「魔王様、戻ってきたらな魔王城にきてくださいよ」と文句をいいながら、
「おれ一人じゃこちの処理がまわらねぇー」といって、四天王ほか職員総出で処理していくのである。

途中で止まっては、数時間後には書類が届きだす日々をが続く魔王城であった。

書類が届くのが止まる。
「魔王様、きっとどこかの森の間引き中だな」ってガリス。
「はぁ~、やっとか、今のうちに休憩だ」とダルクがいって休息をするのだった。
「魔王様、寝ずでやってんだろ。 って、なんでこの処理スピードで、ミスねぇーんだよあの人は」ってゲール。 少し呆れてる。
「候補生の時は、最大の謎だったけどな。 魔王が魔王城にいないのに政務が滞ってないってのが。。」というメエル。
「あー、実際四天王になるとわかんよな。 すげぇーよ、袋からどさどさ書類がでてくるもんな」と笑うガリスだった。

そう、この4人こそが現四天王である。

「今回ばっかりは、この袋がつかえねぇーから、魔王様も疲れんじゃねぇーのか」ってガリス。
「あの方、次元修復のときたしか半年ほぼ寝てない時あったよな」ってダルク。
「ああ、修復しながら、書類きてたなー」とゲールがその時を思いだし、遠くを見つめている。
「うお、始まったぞ」ってミエルが言うと、袋が光だすのだった。

魔王帰還により、魔王城はめずらしく職員含め寝ずの仕事になっているのだが、そんな事は、露程も心配などしていないシリルであった。
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