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2章:邪神さがし

入学試験当日

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平民試験の当日、多くの生徒達は初等学園の制服を着ており、私服の生徒は数十人弱でみな女子はワンピースで男子はチュニックにパンツで皮のショートブーツである。 
そして、私服を着ている2名ほどが浮いていた。 
1人は、紺色のポンチョに紺と白のボーダーの長袖Tシャツに、下はダークグレーの七分丈のカーゴパンツに、紺色のスニーカーである。 
もう1人は、白のカッターシャツに、茶色のチノパンで、黒のスニーカーである。 前者はシリルで、学園の試験会場について時点で、自身の服装が浮いている事にきずいた俺だぞ。
「さすがに、服までは気が回らないんだぞ。 もう一人浮いてるけど、気にしてなさげだぞ。 まぁいいかだぞ」って俺の独り言だぞ。

そう、もう一人はジョシュアである。
ジョシュアはあまり服装に頓着しておらず、ただただベリアルが用意した服をきている。 
髪は、ベリアルが整えたが、ここにくるまでにボサボサにしてしまったのである。

この2人、周りからはジロジロと視線がくるが、まったく興味なしで特に誰かと話す事もせず、受付で渡された筆記試験の会場に向かうのであった。

俺シリル、まさか異世界で学園にいくはめになるとは思ってなかったぞ。
それこもこれも全てここにきていると思われる邪神のせいなんだぞ。
って思いつつも、筆記試験、「一般常識」「数学」「地理」「歴史」の4科目をうけてるぞ。
説明で、4時間の制限時間だけど、まとめて受けられて、問題解き終わったら退席していいんだぞ。 
そんでもって、午後から実技試験だぞ。 どの世界も試験日程が同じだぞ。

って、俺がだらだらと4時間も試験受けるわけもなく、1時間で全部問題を解いたんだぞ。 一応、見直ししたり周りの様子をうかがって、試験開始から2時間ぐらいで退席する事にしたぞ。 2時間ぐらいすれば誰かは退席するかと思ったけど、誰もしなかったぞ。

退席した俺は暇だから、学園の食堂に行くわけもなく、校舎の外でくつろげそうな場所を探す事にしたぞ。

◇◇◇
一方、ジョシュアも同じく2時間程度で終わり、校舎の外を回りながら暇つぶしをしている。
俺、シリルがちょうとよさげな木を見つけて見上げていたら、誰か近づいてきたぞ。
「なぁ、お前って男だよな?」って言われたぞ。 振り向いたら、俺と同じく私服で浮いていたやつだぞ。 
それよりも俺の性別が気になるのかだぞ。 年齢はいろいろ言われた事あるけど、さすがに女に間違えられた事はないぞ。
「男だぞ。 なんでだぞ?」って聞いてみた。
「よかった。 女だったらってな。 おれ、見分けつくようになった」ってなんか嬉しそうにしているぞ、このボサボサ頭の黒髪君。
「よくわからなけど、よかったならいいぞ」って言っておいたぞ。
「あ、おれジョシュアっていうんだ。 お前は?」って聞かれたぞ。
「シリルだぞ」とだけ返事しておいた。 俺としてはさっさと寛ぎたいんだぞ。
「なぁ、シリルはここで何してるんだ?」
「俺、人が多いの嫌いだぞ。 だから、お昼を木の上で食べようかと思ってたんだぞ。 あの枝いいなって思ってみてたんだぞ」
「へー、面白いんだ。 おれも一緒していいか?」
「うん、いいぞ」って言って、お互い木を軽くけりながらすぐ登った。
「シリル、身軽なんだ」って言われたぞ。
「ジョシュアもだぞ」といって、俺がお弁当をだしたんだぞ。
「旨そうだな。それ」ってジョシュアが俺の弁当を覗き込んできたんだぞ。

「うん、シュンさんのお弁当は美味しいだぞ」って俺ニコニコしながら返事して、さっそく食べ始めてるぞ。
ジョシュアは食べないのかだぞ? なんか、羨ましそうにみてくるぞ。
「ジョシュアは、食べ物ないのかだぞ?」って聞いてみた。
「うん、ないんだ。 ベリアルが買えっていったけど、売店が空いてなかった」
弁当持参って案内に書いてあったの知らなかったのかだぞ。
「もう一個あるぞ。 たべるか?」って聞いたら、ジョシュアがうれしそうに「いいのか? お金お金」ってポケットさぐってる。
「お金はいらないぞ」といってもう一つのお弁当を渡してやったぞ。

そんな俺は、ジョシュアと会話しながらシュンさんと念話してたぞ。
シリル:「シュンさん、さっそく見つけたぞ」
シュン:「やっぱなぁー、試験で浮いてるやついただろ」
シリル:「俺も浮いてるぞ」
シュン:「だってよ、あんな動きずれぇー服、おめぇーきねーだろ」
シリル:「うん、着ないぞ。 弁当2個もってきて正解だったぞ」
シュン:「弁当持参ってなってたからな。 試験終わったらうまく食堂までつれてこい」
シリル:「うん、わかったぞ」

そう俺、ジョシュアが邪神だって気づいてたんだぞ。 だから、珍しく会話したんだぞ。
これで、とりあえずこの世界にきた目的はさっそく達成だぞ。
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