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1章:異世界召喚

閑話 邪神の憂鬱 前編

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ここはとある町の宿屋の部屋。
そこには、髪も瞳も漆黒で髪型はショートだがボサボサで、身長は178CMと中肉中背の16歳ぐらいの容姿端麗な少年は、枕を抱えて宿屋のベットでゴロゴロしていいるのである。
「ジョシュア様、あんたまたゴロゴロして、何のためにここにきたんですか?」って言って、少年の泊まる宿の部屋を開けたのは、黒くストレートの髪を束ねた切れ長の目の眉目秀麗で身長は190CMの長身痩躯で20歳前後できちんとした格好の青年である。 青年は、カーテンを開けながら、日差しを部屋に入れるのだった。

そんなベットでゴロゴロしてジョシュアと呼ばれた少年は、むっくり起き上がるが表情は眠たそうである。
「ベリアル、お腹空いた」と手をだして青年ベリアルに催促するジョシュアだ。
ベリアルは溜息つきながら、紙袋から固いパンに挟まったサンドイッチを渡すのだった。
「ここはろくな食べ物がない」って文句いいながら食べるジョシュアだ。
「辺境の町らしいんで、しょうがないじゃないですか」って反論するベリアル。
「だって、王都ってとこいったら、身分証だせっていわれるんだ。 何時間も待ってバカバカしいんだ。 それに、ここの王都って所は人は多いし、臭いし、嫌だ」
「じゃぁ、なんでこの世界に来たんですか!」ってさっきから文句ばかりのジョシュアに対して少しキレ気味のベリアルである。
「神に見捨てられた世界で一番近かったのがここだから」って不貞腐れながら、またベットでゴロゴロしているジョシュア。
「で、結局、邪神城と同じで、ベットでゴロゴロしてるんですね」と呆れと同時に溜息をついているベリアル。
「たまには独りになりたかったんだ。 なんでお前ついてきたんだ? こっそり抜け出したのに。」っていまだに不貞腐れているジョシュアである。

そう、ジョシュアは独りでこの世界に来たはずなのに、気づいたらベリアルが付いてきたのであった。

「何年のつきあいだと思ってるんですか。 それに、あんた、独りで何もできないでしょ」っと今までの生活態度を思い出しつついうベリアル。
「そんなことないんだ」って反論するジョシュアだ。
「はぁ~、ではお腹空いたらどうなさるんで?」
「食い物屋にいけばいいんだ。」
「その後はどうなさるんで?」
「食べたら、帰ればいんだ」
「お金を払うんですよ」って突っ込むベリアル。
そんなベリアルに不思議な顔をしているジョシュア。
「そのお金ってなんだ?」
「このの社会で流通している硬貨ですよ。 それで、物とか、食べ物とかを買うんです。 この宿だって支払いがあるんですよ」って溜息まじりに説明するベリアルである。
「なんで、お前そんな事知ってるんだ?」
「神が見放した世界の最終チェックも我々の仕事なんで、その世界に事前にいって確認してますので」
「なんで俺ばっかり外にでちゃいけないんだ」と枕をベリアルに向けて投げるのだった。

そんなベリアルは投げられた枕を受けつつも、
「お気持ちはわかりますが、仕事では外でるじゃないですか。 それに、素で出たら、邪をふりまくでしょ」
「仕事で外って、世界を壊すだけじゃないか! もういい」といって更に不貞腐れて布団の中にもぐるのだった。

ベリアルがベットに腰を下ろしながら「ジョシュア様、邪神城に戻りましょう」というが、「いやだ」の一点張りである。
「神々が困るでしょ」
「世界を作る神はいっぱいいるのに、なんで邪神は俺ひとりなんだ。 それに、あいつらはふらふら出かけるのに、俺はこうでもしないと外にでれない」といって布団にもぐるのだった。

そう、16歳の少年にしか見えないジョシュアこそ、シュン達が探している邪神その人である。

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