【白銀の黒帝:21】元皇族らしけど、自由に生きたい

八木恵

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外伝 皇太子候補:学園編

学園祭

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ふつう、実力主義の学園で、学園祭とか開くかねって俺の素直な意見は通らず、学園際の日がやってきた。
開催は2日間のみ。
出店するのは2年と3年だけで、1年や保護者は客ってわけだ。 もちろん、2年と3年も空いてれば自由に見る事が可能。

出店は外のみで、休憩所が講堂になってる。
俺は講堂のほうを2年の風紀委員にまかせて、屋上でタバコふかしつつエールのみつつ、索敵展開してトラブル発生してないか監視中。 ついでに読書もな。

「何、お前、出店してないのかよ」ってオヤジの声。 混魔族に変装してるよ。
「ああ、風紀だからね。 それに、俺が料理できるの知ってるやついないしな」って俺。
ついでにエール渡してやった。
「ちぃ、たまにはお前の料理食うかと思ってきてやったのにな」ってオヤジ、たばこも催促か。
「残念でした。」って言ってやった
「にしても実力主義の学園で、学園祭とはな。」ってオヤジ。 俺と同じ事考えてる。
「おかげで、神獣巡りが停滞してるってんだよ」
「焦るな、学園卒業すれば好きなだけ時間あんだしな」
「確かにな。」って俺。
「狸ジジイもきてるのか?」って聞いた。
「ああ、今、ほれあそこに」って出店を歩いてるよ。 混魔族に変装してるし。

あそこって、あの糞女の店じゃ。
ちょっと狸ジジイに念話:
ギース:「ジジイ、その店の物かってもくうじゃねぇーぞ」
狸ジジイ:「おお、わが孫よ。 なんでじゃ?」
オヤジ:「俺もまぜろよ」
ギース:「例のラベンダーの時の女が作った菓子の店だ。」
狸ジジイ:「ほうほう、幾つか買って、成分しらべようかの」
オヤジ:「ギースにしては珍しいじゃねぇーか」
ギース:「あん? なんか、魅了も使ってるやつだからよ。 ジジイの孫も危ないぞ。」
狸ジジイ:「どういう意味じゃ」
ギース:「合宿の時、キスしようとしてた。 童貞の奴は、魅了に引っかかり易いからな」
オヤジ:「そういや、そうだな。 そのための性教育だもんな。 ギースは終わってるけど」
狸ジジイ:「成人年齢があがって、性教育忘れておったぞ」
オヤジ・ギース:「「まだやってないのかよ。 遅い」」ってはもった。

そんなんで、狸ジジイは、表向き色んな種類の菓子かって帰っていった。
んで、成分結果みたら、少しだけ媚薬成分が見つかった。 本人いわく知らないといったらしいけど、それで謹慎3日間で、出店も取りやめだ。 ざまぁーねぇーな。

ほか、たいしたトラブルもなく、学園祭としては黒字で成功したっぽい。 料理はって、菓子とか、あとは肉の串焼き屋とか簡単な料理ばっかりで俺としては買う気分にもならなかったけどな。
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