【白銀の黒帝：21】元皇族らしけど、自由に生きたい

外伝 皇太子候補：学園編

宮廷では

ここは、魔皇帝執務室。
現魔皇帝　デオドルは、タバコをふかしながら執務をしている。
ソファーには、狸ジジイ、宰相と騎士団長がいる。3人ともため息をついている。
「お前らさ、俺が仕事してんのに、何かってに寛いでんだ？」

「ダミデル殿下だが、出来は悪くないんだが、どうも皇太子にはむいてないというか、政務も簡単なの渡してますが普通なんです。　婚約者のシャルロット様や、私の息子もつけてるんですが。」っていう宰相。
「俺の息子も護衛兼でつけてるんだが、戦闘は俺の息子より若干弱いしな。」っていう騎士団長。

「要するに、お前らがいいたいのは、ギースが出来過ぎるって事だろ？」

「そうなのじゃ。　さすがわしの孫ギースなのじゃ。　成績も学園トップなのじゃ」

「ジジイ、ギースはお前の孫じゃねぇーだろ」って突っ込むデオドル。
「デオ、んでギースは今どこにいるんだ？」
「学園が休みだっていって、神獣巡りの続きだって言って旅でてる。　今朝、模擬戦した時にいってたな。」
「相変わらず自由だな。　本当、お前ら親子だな。」
「俺は、あそこまで自由にって、あーしてたか。。　まぁ、ジジイの孫は、様子見で良いんじゃねーの。　ギースはギースだしよ。」
「ずっと疑問ですが、ギースベルト様には婚約者はいらないので？」

シーンとした中、「あいつにはいらねぇーよ。　逆に嫌がるな。　まぁ俺と同じだ。」というデオドル。
「宰相、自分の娘をとか思っておるだろうが無理じゃ。　親が親で、未婚じゃしな。」
「ぅ、先代。。　まぁあそのようで、陛下も各所からくる見合い全て断ってますしね。」

と大人たちの会話をしていると執務室のドアがノックされ、「ダミデル殿下が謁見を申しこまれておりますが？」と執事長がいう。

「今、会議中です。　謁見の内容をまとめてから出直すようにお伝えください」と宰相が告げる承諾する執事長だ。

タバコをつけて一服しているデオドル。
「どうせまた成人の儀のお披露目とか、あとあれだろ宮廷でのパーティーとかだろ。　んなもん、やりたがるかね。　てか、そんな予算ねぇーわ。」と愚痴るデオドル。
「はぁー、まったくじゃな。　あいつらが贅沢したおかげで、カツカツじゃ。　まぁ、民に影響しないように、ギルドや商業ギルドの金もなんだかんだで、デオドルの資産をつかったしな。」と嘆く狸ジジイ。

「まぁいいさ、それは。　ギースには悪かったかもな、小遣いらしい小遣いもあげてないしな。」とボソっというと、宰相が目を開き驚く。
「ギース殿下は、そのもしかして学園の費用も自分で払ってらっしゃるのでしょうか？」
「まぁーな。　出してやるっていったが、オヤジに借りはいらねぇーって言ってたし、それに結構金あんし、あんまつかわねぇーから良いんじゃね。　どうせ、自給自足の生活に慣れさせすぎたっつのもあんがな。」
「ダミデル殿下の生活費って？」
「ジジイの給料だよ。」
「ああそうじぁ。　何だかんだでわしゃ引退してるはずが、出来てないのじゃ。」
「たくうるぇーな。　んじゃぁ、俺は間引きいくぞ」っと言ってデオドルは転移で消える。

「あの親子は異常じゃ。」
「って陛下はどちらに？」
「南だ。　スタンビードをおこさないように、間引きに出かけたんだ。」
「ああそうじゃ。　魔大陸の裏で、あいつら親子が魔物討伐で動いてるんじゃ。　わし、本当に良い養子と孫がおるんじゃ。」
((だから、あんたの孫はダミデルだろ))