48 / 85
3章:セロウノ大陸編
ヴィン爺の夕食、そして
しおりを挟む
マリーとリンジーを送った後、約束通りヴィンスの部屋でアウルと一緒にヴィン爺の夕食を食べる。
俺はもちろんエール飲んでる。
ヴィンスがやや落ち込みながら「ギースはいいよな。」という。
まったくもってヴィンスが落ち込んでいる理由がわからん。 俺は首傾げてるよ。
「何がだ?」って聞いたら、ヴィンスが呆れた顔をする。 ほんと、お前表情よくかわるよ。
「マリーちゃんは絶対にお前の事が好きなのに、お前って冷たくしても彼女に好かれて、俺なんて優しくしてんのに友達ぐらいとしか思われてない」
「ギース様、モテモテですわね。」ってアウルが茶化してきた。
「興味ねぇー」と言ってエールを飲むと俺。
「マリーちゃん、あんなに可愛いし、何か守ってあげたいって思っちゃわないの?」っていうヴィンス。
アウルがクスクス笑いだしてるし。
「ヴィンス様、ギース様がもっとも嫌いなタイプですわ」っていうアウル。 なんで、俺が嫌いなタイプだってわかってるんだよ。
「よし、俺、頑張ろ」ってなんか張り切りだすヴィンス。
「ぼっちゃま、リアーヌ様という婚約者がおります事お忘れないように」ってヴィン爺。
婚約者なんて初耳だな。
「ヘェ~、ヴィンスに婚約者なんていんのか」っていったら、ヴィンスがやや嫌そうな顔してる。
「ああ、家同士が決めたな奴だ。」
「ギースはいないのかよ。」と聞かれた。
「いねぇーよ。 作る気もねぇー」
「お前貴族だろ。 親とかが言わねぇーのか?」って聞かれた。
そういえば、俺、貴族っていう設定だった。 忘れてた。
「うーん、ないんじゃね。 その前にクソオヤジだろ」
「デオ様も誰とも結婚する気ありませんけどね」ってアウル。
「はぁー、お前の両親って、結婚してねぇのか?」って突っ込まれた。
「してねぇーし、する気もねぇー。 一緒にすら住んでねぇーし。 てか、俺も親と一緒に暮らした事ねぇーし、暮らす気もねぇー」
「お前の家って、かわってるな。」ってヴィンスに言われた。 そうか。
「確かに。 でも、ギース様は確か変わった風習という場所の出ですから、私どのも常識と異なる事もあるという事ですね。」ってヴィン爺。
「なんか、そうだな」ってヴィンス。
俺にとっては普通なんだけどな。 まぁ、これ以上あれこれ聞かれず、しかも食後はヴィン爺の手作りデザートまででてきた。 リンさんより数段味は落ちるけど、それでも美味い。
◇◇◇
Side:リンジーとマリー
「ギース君、頭いいわよね。 結局、私達の選択科目までおそわちゃった。 かっこいいし、頭も良くて、戦闘もそこそこみたいだし。 なかなかいないわよね。 魔導国家っていっても辺境みたいだし、お父様に頼んで婚約者候補にしてもらおうっかなー」とわざとらしくいうリンジー。
「え、リンジーもギース君のこと好きなの?」
リンジーがニコニコと笑いだす。
「ひかっかった。 マリー、なかなか気持ち教えてくれないんだもん。 やっぱり、ギース君の事好きなんだね。」「うん、最初に会った時から」と真っ赤な顔になるマリー。
「あのマリーがね、恋するなんて。 でも、ギース君は難しいと思うよ。 彼、結構冷たいしね。」
「わかってるもん。 でも、きっと心を開いてくれたら、優しいと思う」というマリー。
恋は盲目、勝手な妄想。
「まずは、普通に話せるようにならないとね。 私も協力するわ」
「リンジー、ありがとう」と嬉しそうにいうマリー。
◇◇◇
小テストの勉強会以降、昼食にリンジー、マリーが混ざるようになった。
もともと、タバコを吸いたい俺は、ヴィンスと共に外で食べていた。
そこに彼女達が混ざった感じだ。
そんなある日。
「なぁー、ギース聞いてる?」ってヴィンス。
「聞いてねぇー」って俺タバコの火をつけて一服中。
「はぁ、いつも聞いてないわよね。」ってリンジーが呆れた顔してる。
「いつも本を読んでるけど、何の本?」ってマリーに聞かれた。
「魔法関連だ。 んで、ヴィンス、話しってなんだ?」
「今度の合宿のパーティーの件だよ。 俺らいつも2人じゃねぇー。 んで、今回は最低4人なんだってよ。 リンジーとマリーも俺らとくまないかって話しだ。」
俺は首を傾げながら、タバコをふかしてる。 なんだその話。
「うん? 合宿なんかあんのかぁ?」と聞きいたら、ヴィンスが呆れた顔してる。
「行きと帰りは、行軍で魔の森よりかなり手前の森にある砦で2泊して、その間魔物討伐するってやつ」
「あー、あれか。 行かなくてもいいんだと思ってた」っていう俺。 冊子には任意になってたはず。
「任意だったけど、魔族対策も視野に入れた戦力強化で必須になったの。」っていうマリー。
まじかい。
「ヘェ~」とだけ言っておこう。
こうして、行事という行事がないと思っていたが、合宿というのがあるらしい。 面倒くさい。
俺はもちろんエール飲んでる。
ヴィンスがやや落ち込みながら「ギースはいいよな。」という。
まったくもってヴィンスが落ち込んでいる理由がわからん。 俺は首傾げてるよ。
「何がだ?」って聞いたら、ヴィンスが呆れた顔をする。 ほんと、お前表情よくかわるよ。
「マリーちゃんは絶対にお前の事が好きなのに、お前って冷たくしても彼女に好かれて、俺なんて優しくしてんのに友達ぐらいとしか思われてない」
「ギース様、モテモテですわね。」ってアウルが茶化してきた。
「興味ねぇー」と言ってエールを飲むと俺。
「マリーちゃん、あんなに可愛いし、何か守ってあげたいって思っちゃわないの?」っていうヴィンス。
アウルがクスクス笑いだしてるし。
「ヴィンス様、ギース様がもっとも嫌いなタイプですわ」っていうアウル。 なんで、俺が嫌いなタイプだってわかってるんだよ。
「よし、俺、頑張ろ」ってなんか張り切りだすヴィンス。
「ぼっちゃま、リアーヌ様という婚約者がおります事お忘れないように」ってヴィン爺。
婚約者なんて初耳だな。
「ヘェ~、ヴィンスに婚約者なんていんのか」っていったら、ヴィンスがやや嫌そうな顔してる。
「ああ、家同士が決めたな奴だ。」
「ギースはいないのかよ。」と聞かれた。
「いねぇーよ。 作る気もねぇー」
「お前貴族だろ。 親とかが言わねぇーのか?」って聞かれた。
そういえば、俺、貴族っていう設定だった。 忘れてた。
「うーん、ないんじゃね。 その前にクソオヤジだろ」
「デオ様も誰とも結婚する気ありませんけどね」ってアウル。
「はぁー、お前の両親って、結婚してねぇのか?」って突っ込まれた。
「してねぇーし、する気もねぇー。 一緒にすら住んでねぇーし。 てか、俺も親と一緒に暮らした事ねぇーし、暮らす気もねぇー」
「お前の家って、かわってるな。」ってヴィンスに言われた。 そうか。
「確かに。 でも、ギース様は確か変わった風習という場所の出ですから、私どのも常識と異なる事もあるという事ですね。」ってヴィン爺。
「なんか、そうだな」ってヴィンス。
俺にとっては普通なんだけどな。 まぁ、これ以上あれこれ聞かれず、しかも食後はヴィン爺の手作りデザートまででてきた。 リンさんより数段味は落ちるけど、それでも美味い。
◇◇◇
Side:リンジーとマリー
「ギース君、頭いいわよね。 結局、私達の選択科目までおそわちゃった。 かっこいいし、頭も良くて、戦闘もそこそこみたいだし。 なかなかいないわよね。 魔導国家っていっても辺境みたいだし、お父様に頼んで婚約者候補にしてもらおうっかなー」とわざとらしくいうリンジー。
「え、リンジーもギース君のこと好きなの?」
リンジーがニコニコと笑いだす。
「ひかっかった。 マリー、なかなか気持ち教えてくれないんだもん。 やっぱり、ギース君の事好きなんだね。」「うん、最初に会った時から」と真っ赤な顔になるマリー。
「あのマリーがね、恋するなんて。 でも、ギース君は難しいと思うよ。 彼、結構冷たいしね。」
「わかってるもん。 でも、きっと心を開いてくれたら、優しいと思う」というマリー。
恋は盲目、勝手な妄想。
「まずは、普通に話せるようにならないとね。 私も協力するわ」
「リンジー、ありがとう」と嬉しそうにいうマリー。
◇◇◇
小テストの勉強会以降、昼食にリンジー、マリーが混ざるようになった。
もともと、タバコを吸いたい俺は、ヴィンスと共に外で食べていた。
そこに彼女達が混ざった感じだ。
そんなある日。
「なぁー、ギース聞いてる?」ってヴィンス。
「聞いてねぇー」って俺タバコの火をつけて一服中。
「はぁ、いつも聞いてないわよね。」ってリンジーが呆れた顔してる。
「いつも本を読んでるけど、何の本?」ってマリーに聞かれた。
「魔法関連だ。 んで、ヴィンス、話しってなんだ?」
「今度の合宿のパーティーの件だよ。 俺らいつも2人じゃねぇー。 んで、今回は最低4人なんだってよ。 リンジーとマリーも俺らとくまないかって話しだ。」
俺は首を傾げながら、タバコをふかしてる。 なんだその話。
「うん? 合宿なんかあんのかぁ?」と聞きいたら、ヴィンスが呆れた顔してる。
「行きと帰りは、行軍で魔の森よりかなり手前の森にある砦で2泊して、その間魔物討伐するってやつ」
「あー、あれか。 行かなくてもいいんだと思ってた」っていう俺。 冊子には任意になってたはず。
「任意だったけど、魔族対策も視野に入れた戦力強化で必須になったの。」っていうマリー。
まじかい。
「ヘェ~」とだけ言っておこう。
こうして、行事という行事がないと思っていたが、合宿というのがあるらしい。 面倒くさい。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

死んで生まれ変わったわけですが、神様はちょっとうっかりが過ぎる。
石動なつめ
ファンタジー
売れない音楽家のフィガロ・ヴァイツは、ある日突然弟子に刺されて死んだ。
不幸続きの二十五年の生に幕を下ろしたフィガロだったが、音楽の女神から憐れまれ、新たな人生を与えられる。
――ただし人間ではなく『妖精』としてだが。
「人間だった頃に、親戚に騙されて全財産奪い取られたり、同僚に横領の罪を被せられたり、拾って面倒を見ていた弟子に刺されて死んじゃったりしたからね、この子」
「え、ひど……」
そんな人生を歩んできたフィガロが転生した事で、世の中にちょっとした変化が起こる。
これはそんな変化の中にいる人々の物語。
※小説家になろう様にも投稿しています。

無能と呼ばれた魔術師の成り上がり!!
春夏秋冬 暦
ファンタジー
主人公である佐藤光は普通の高校生だった。しかし、ある日突然クラスメイトとともに異世界に召喚されてしまう。その世界は職業やスキルで強さが決まっていた。クラスメイトたちは、《勇者》や《賢者》などのなか佐藤は初級職である《魔術師》だった。しかも、スキルもひとつしかなく周りから《無能》と言われた。しかし、そのたったひとつのスキルには、秘密があって…鬼になってしまったり、お姫様にお兄ちゃんと呼ばれたり、ドキドキハラハラな展開が待っている!?
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
私の入る余地なんてないことはわかってる。だけど……。
さくしゃ
恋愛
キャロルは知っていた。
許嫁であるリオンと、親友のサンが互いを想い合っていることを。
幼い頃からずっと想ってきたリオン、失いたくない大切な親友であるサン。キャロルは苦悩の末に、リオンへの想いを封じ、身を引くと決めていた——はずだった。
(ああ、もう、)
やり過ごせると思ってた。でも、そんなことを言われたら。
(ずるいよ……)
リオンはサンのことだけを見ていると思っていた。けれど——違った。
こんな私なんかのことを。
友情と恋情の狭間で揺れ動くキャロル、リオン、サンの想い。
彼らが最後に選ぶ答えとは——?

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~
かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。
望んで召喚などしたわけでもない。
ただ、落ちただけ。
異世界から落ちて来た落ち人。
それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。
望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。
だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど……
中に男が混じっている!?
帰りたいと、それだけを望む者も居る。
護衛騎士という名の監視もつけられて……
でも、私はもう大切な人は作らない。
どうせ、無くしてしまうのだから。
異世界に落ちた五人。
五人が五人共、色々な思わくもあり……
だけれど、私はただ流れに流され……
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる