【白銀の黒帝:21】元皇族らしけど、自由に生きたい

八木恵

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3章:セロウノ大陸編

ヴィン爺とアウルの救出後のさらにその後

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翌日、学園にいつも通り始業ギリギリで登校すると俺とヴィンス。
クラスの出席している男子ほとんどが怪我をしており、何人かは欠席だった。

リンジーが小声で「あなたたち、昨日は大丈夫だったの? 私達とバートン先生とでいったら、男子生徒達がみんな怪我して倒れてたの。 いったい何があったの?」って聞かれた。
「何がって、怪我した生徒は何ていってるの?」と聞くヴィンス。
「それがぁー。 襲撃にあったとしか言わないの」
「そうなんだ。 俺たちも現場いったらみんな倒れて、爺やとアウルさんも怪我はなかったけど気絶してたから、急いで寮まではこんだんだ」
「そう、無事だったのね。 良かったわ。 でも」という所で始業ベルがなり、フィルが教室に入ってくる。

へぇ~、そういう事になってるんだな。

教壇にたつフィル。
「おはよう。 すでに我クラスの男子生徒で怪我しているものがいるが、昨日の放課後、約20名の生徒が講堂裏で体術の稽古を上級生から受けていたところ何者かに襲撃されたらしい。 犯人らしき特長もわからないため、皆も注意してくれ。 では、以上」

1人の怪我をした男子生徒が手を挙げて「バートン先生」って言ってる。
「なんだ?」
「昨日、グリント君が喫煙してるの見ました。 荷物検査したほうが良いかと。」って男子生徒に、他の生徒も「僕も見た事があります」という。

皆、俺のほうをみる。 
「野外か?」って聞くフィル。
「はい、そうです。 場所は怪我であやふやですが」っていう男子生徒。 フィルに聞いてたやつはみんな怪我している。 昨日いたやつらか。
「では、問題ない。 グリントだが、魔導国家内の辺境で育ったらしくてな、そこ地域だけ風習で15歳が成人らしい。 喫煙、飲酒の許可が出てるが、学園校内は禁止で野外と寮の自室は許可されてる。 今まで報告がなかったから言わなかったが。 グリントもなるべく人が見てない所で喫煙するようにしてくれ。」
「は~い」と返事する俺。

なんか周りは”え!”って顔している。

「あいつら、すげー驚いてるな」と小声でいうヴィンス。
「な、言っただろ」って俺。
リンジーが「だから、ギース君背が低いのね。 身長伸びないわよ」って言われた。
「いやギースのやつ、今、成長期で、伸びてんだよ」ってヴィンスが言ってくれた。 そう、俺今166CMになった。 さすが第二成長期。

それからクラス内の嫌がらせはなくなった。
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