【白銀の黒帝:21】元皇族らしけど、自由に生きたい

八木恵

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3章:セロウノ大陸編

人質になったアウルとヴィン爺

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Side:アウル。
一方、ヴィン爺と私は縄で拘束されている。 

「アウルさん、私がドジ踏んだためにあなたまで捕まってしまって、本当すみません。」というヴィン爺
「あのー、私、今の状況がさっぱりわからないんですの。 若い男の子達は、何かのプレイでもしてるのでしょうか?
「相変わらず、アウルさんは能天気ですな。 想像ですが、ぼっちゃん達が狙いだと」というヴィン爺。

すると男子学生がアウルをみてる。 もうなにを見てるのかしら。
「この侍女いい女だよな。 早く犯してやりたい」というと、他男子生徒が「先輩、ダメですって。 あいつらをボコボコにしたあと、あいつらの目の前で犯すっていう指示じゃないですか!」といっています。

犯すって、私の身体は。
「ダメです。 私の身体は、デオ様の息子さん達に捧げるんですの」って私は大真面目にいってますが、みんなハテナ顔だ。

他見張りが、「来たみたいだぜ。 そいつら連れ出せ」といって、男子生徒達が私とヴィン爺を抱えて倉庫の外へ連れだされました。 もう、なんなんでしょうか。

◇◇◇
俺とヴィンスが、講堂裏の倉庫につく。 
「はぁはぁ、本当だったみたいだ」っていうヴィンス。 ヴィン爺とアウルが縄で拘束され、5人程の男子生徒が取り囲んでいる。 俺とヴィンスの周りには20名ほどの男子生徒がいる。 多分、同じクラスメイトもいると思う。 たぶん。

「お前らの目的は俺たちだろ。 爺やとアウルさんを離せ!」ってヴィンス。
「違うだろ。 土下座して、お願いしますっていうんだよ。」ってある男子生徒。
「今までの借りもついでに返してやるから、殴られても反撃しなきゃ返してやるよ」っていう別の男子生徒。

ヴィンスが唇を噛みしめながら「ギース、いう通りにしよう」っていってきてる。 
「ぼっちゃん、ギース様、いけません。」ってヴィン爺が叫んだ。
ヴィン爺を取り囲む男子生徒の1人が「黙れクソジジイ」といって殴る。 そんな姿をみてヴィンスが「じいや!」と叫んでいる。

「ほらほら早く土下座しないと、ジジイや侍女がどうなってもしらないぞ!」って男子生徒、他も「「「土下座」」」「「「土下座」」」って何度もコールしてる。

俺は、あー人間って面倒だな。 ヴィン爺には、ネクタイの縛り方教えてもらったし、アウルの昼飯も作ってもらって、たまにお菓子もくれるもんな。 一食の恩だなーと考える。 うん、ヴィンスが土下座しようとしている。
「ヴィンス、こんなやつらに土下座する必要ねぇんじゃねぇー」と言いながら、タバコに火をつけて一服。
「アウル、てめぇーがこの事態の不始末をしろ!」
「えー、ギース様、助けてくれないんですか?」ってアウル。
「はぁー、何いってんだ。 なんで、俺がてめぇーたすけないといけねぇーんだ。 しかも、お前が理解もせず捕まるからいけねぇーんだろ。 しかも、毎日お昼作ってもらっているヴィン爺に怪我させて。 恥をしれ! 一食の恩だ!」っていってやった。
ようやく理解した顔をするアウル。
「ギース様、大変失礼いたしました。 確かにヴィン爺には毎食お昼をいただいております。 これ以上怪我はさせません。 では、これより対処します。」ってアウル。
俺はタバコをふかしながら「ああ、ただし骨折までだ。 殺すなよ」というと、アウルが「承知いたしました」といい、縄を解き、拘束した者達を殴る、蹴るで気絶させ、ヴィン爺をかかえヴィンスの所へヴィン爺を渡し、俺たちの周りにいて掛かってくるもの全員をのしていく。

とりあえず生徒達を気絶させると、「ギース様、終わりました。」ってなんか笑顔のアウル。
俺はタバコの火を消して後ろからくる気配を感じた。
「アウル、ヴィン爺をかかえて俺たちもここを離れるぞ」というとアウルもわかったようで、「ヴィンス様もいきましょう」といって退散するのだった。

寮につき、ヴィンスの部屋のヴィン爺の部屋に寝かる。
アウルにヴィンスをリビングにいかせ、俺はヴィン爺に回復魔術をかけて回復させる。 
30分もしない内に目覚めるだろう。
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