【白銀の黒帝:21】元皇族らしけど、自由に生きたい

八木恵

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3章:セロウノ大陸編

学園にはいって3か月

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学園に来て3ヶ月になろうとしたある日、リンジーとマリーが血相を変えて、帰り支度をしている俺とヴィンスの所にくる。 

「どうした?」って聞くヴィンス。
「私たちも虐めの対象になるのは嫌で、関係ないふりしてたけど。 今回のはやり過ぎなの」ってリンジー。
「クラスの男子達をとめたんだけど、Sクラスの命令だって。 本当にやるのか心配で私達こっそり見てたの」とポロポロ泣くマリー。

まじ話が見えない。 泣く前になんか言う事あるだろ。

「あのよ、別にあんたらの言い分は、俺には興味ねぇんだけど、なんか用事あんだろ」って俺。
「ギース、ちょっと言い方冷たいよ。 こいつ用事があって早く帰りたいんだ。 で、何があったの?」ってヴィンス。
「ごめんなさい。 ヴィンス君とギース君にはかなわないから、あなたたちの従者と侍女を拉致して講堂の裏の倉庫に連れて行ったのを見たの」というリンジー。

はぁ~、なにそれ。

「ほんとか?」というヴィンスは動揺してる。
「うん。 グレーヘアの優しいそうな執事の格好した人と、赤毛のメイド服きた女性だった」ってマリー。

ヴィンスが拳を握って「行かなきゃ」という。
「Sクラスとうちのクラスの男子に上級生もいて20人以上いるのよ。 危険よ」ってリンジー。 
「先生の所へいこう」っていうマリー。

「先生を呼んでも意味ねぇーだろ。 にしても、馬鹿アウル、何やってんだか」って俺の本音。
「ギース、お前アウルさんの事心配じゃないのか?」ってヴィンスに聞かれた。
「いや、これっぽちも心配じゃねぇーが、ヴィン爺のほうが大丈夫か?」
「うん。 爺やがぁ」ってヴィンス。 心配なんだな。 
「んじゃぁ、いきますか」といって2人で行こうとすると、リンジーとマリーが「「私たちも」」といってくる。

「邪魔」ってついつい俺が冷たくいった。 つれていって、お前らも人質とかになったら面倒じゃねぇ。 何もできないやつをつれていっても仕方ない。
「君達まで巻き込めないから、念のため先生を呼んできて」ってヴィンスが優しくいうと「「わかったわ」」っていう2人だった。

ったく、アウルのやつなにやってんだか。
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