【白銀の黒帝:21】元皇族らしけど、自由に生きたい

八木恵

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2章:魔大陸編

クソオヤジに会ったからもう帰ろう

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とりあえず俺はクソオヤジに会って、殴るつもりが避けられ、しかたなく蹴りいれたけどしっかり入らなかった。しかも、今、俺はクソオヤジに拘束中。

アウルが叫んだけど、俺はそんなの無視。
「おい、離せよ。 俺の用事は済んだから、帰るんだよ」
「ダメだ。 俺が話しあんだ。 それ聞くんなら離してやんよ」ってクソオヤジ。
「あー、聞くだけな。」って返事したら、ソファーまで運ばれてやっと解放された。

速攻、帰るつもりが帰れなくなった。


ロブはマスターの隣りに座りながら「デオ、その坊主何者だ?」が聞いてる。
「ああ、8歳ぐらいにしかみえんのに、お主に不意打ちといっても攻撃いれるとはな」というマスターだ。

クソオヤジが俺の頭をフードの上から軽く叩きながら「あーこいつな、俺の息子のギースだ」って言ってるよ。 俺はすぐ帰る予定だから紹介しなくてもいいわ。

「えーーー! お主の息子って。 赤子の時に、行方不明になったんじゃないのか!」って絶叫しているマスター。
「ああ、本物なのか!」ってロブも絶叫。

「俺も今日、赤ん坊の時以来だ。 なんとなくわかんぞ。」ってクソオヤジ。
「ギースは、俺にあうの初めてでなんでわかるんだ?」と聞かれた。
「ああ、なんとなくだ。 多分、魔力の質じゃねーの。 あ、こいつ俺のクソオヤジだってわかったよ」ってそっぽ向きながらいっておいた。

あまり納得してない様子のマスターとロブ。

「それで、ギースは、なんで殴ってきたんだ? 何、怒ってんだ?」
「理由は忘れたけど、初めて会うときにぜってぇー殴るって決めてたからだ」って言ってやった。
クソオヤジは笑いながら「まぁしゃねぇーか。」といい「マスター達が、疑ってんからフード外せ」っていわれた。
面倒だし嫌だね。
「フード外して下さいよ」って入口に立ってるアウルもいう。 はぁ~、面倒だけど俺は仕方なく外した。

「あー、確かにデオの子じゃ」ってマスター。 
「あー、親子だ。 似てんな。」って笑にながら言ってるロブ。

そう、俺の顔立ちはオヤジに似ている。 会ったときにわかったから、あんま外したくなかった。

「納得してくれたみてぇーだな。」ってクソオヤジ。
「んで、ギースは表向きは行方不明にして、実は、人間のいるセロウノ大陸に避難させてたんだよ。 それで、今日突然現れたけどな。 おめぇー、どうやってここまで来たんだ?」
「知り合いから、クソオヤジがここにいるって転移魔法陣もらってきた。 その知り合いから、手紙預かってたわ」といって、ポケットに手を入れて次元ボックスから手紙と報告書を出してクソオヤジに渡す。 
手紙はシリルさんで、報告書の中身も手紙の内容も俺はしらない。

手紙を読みながら、オヤジが俺の頭を撫でてきた。 やめろよな。
「ヘェ~、あの方達に2年鍛えてもらったんだな。 どうりで、いい動きするとおもったわ」っていう。
なんで、知らないんだ? 俺は首を傾げてる。
「アウルから、聞いてなかったのか?」
「ああ、あいつに報告とか無理だからな」と苦笑いしてるよ。 確かに、アウルじゃ無理だった。 期待した俺がバカだったかも。 
クソオヤジが報告書を読み終わったみたく、「マスター、これ知り合いに調べてもらった内容だ」といって渡してる。
 

「アウル、話しが長くなりそうだかんよ、つまみと酒持ってこさせろ。 ギースにはジュースな。 あと、お前は帰っていていいぞ」っていうクソオヤジ。
「えー、わかりました」といってでていく。

そんな事より、俺に話があったんじゃねぇーのかよ。
「なぁ、話しってまだかよ」
「お前が持ってきた報告書で、ちょっと検討し直さなきゃなんねぇ。 少し待ってくれ」
「わかったよ」といって、結界の魔術書をよみながらエールを飲む事にした俺。
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