上 下
69 / 185
4章:王都学園編

学園の入学試験へ 前編

しおりを挟む
試験当日の朝、馬車で30分かかるらしく、走っていこうとしたがマリーが会場まで行くってことで、俺、ヴォル、フィル、マリーで馬車で出発した。

「ノアール、ヴォル、最下位のクラスでもいいのよ。 無理だけはしないでね」っていうマリー。
「マリー様、俺はノアールが何かやらかさないかのほうが心配ですが」って突っ込むフィル。
「そ、そうね。 ノアール、いい、学園では殺してはだめよ。 骨折までよ」って言われた。 マリー、結構逞しい。
「マリー様、それもですが、ノアール、女子には手をだしたらだめだよ」っていうフィル。

「えーっと、なんか俺、危険人物扱い?」って聞いたら、「ある意味そうっすよ」っていうヴォル。 いやいやお前もだろうが。
「その前に俺 攻撃されたら、女も男も区別できないんだが」
「あ、そうよね。 ヴォル、それはあなたがしっかり言ってあげてね。」
「はいっす。」って元気に返事するヴォルだ。

そんな会話をしつつ馬車到着。 学園についたらしい。
冒険科は、ネイスやキャサリンが通っていた学科とは違くて、同じ敷地だけど別棟らしい。 末端貴族の長男以外や平民が多いとの事だ。

馬車降りてもマリーとフィルはついてくるっていうか、俺の手を握るマリー。
受付にきたみたいだ。
「ガーネット辺境伯様のご子息であれば受付は、ここではなく、貴族専用です。」って女性の声。
「違うのよ、旦那様が成人になるまで後継人してた、ノアール・ギブソンと友人のヴォル・バハムートが冒険科の試験を受けるので付き添いにきましたの。」というマリー。
「はい、受験票を」って言われた。 あれ、持ってないぞ。 マリーが持ってたみたいで確認してた。
「ノアール・ギブソン君は、372番で、ヴォル・バハムート君が373番です。 午前が筆記で、午後に実技で魔力検査、魔法テスト、最後が剣術です。 午前の試験会場はここです。」って地図さしてるよ。
「ノアールは、視覚障害があるので筆記は読み聞かせてでおこなう事になってますよ」ってマリーが強めの口調。
「あ、す、すみません。 ここの1階の生徒指導室です」ってまた地図で説明。
「はぁー、目の見えない子に地図みせても意味ないでしょう。 ヴォル、場所はわかったかしら?」
「うん、わかったっす。 兄貴部屋に連れてから、俺は俺の場所に向かうっす。 試験終わったら兄貴むかえにいくっす」って返事だ。
「ヴォルが賢くてよかったわ。 フィル」っていうマリー。
「ノアール、ヴォル、料理長が昼食にってお弁当作ってくれたんだ。 お昼にたべなね。」ってバスケットを渡してくれた。

「ノアール、ヴォル、これで当分お別れですわ。 私は、もうすぐイーストエンドへ帰ります。 学園の休みの時は、絶対にもどってくるのよ。」って言われて抱きしめられた。 大丈夫だって、毎晩もどってるし。
「うん、マリー、イーストエンドのほうが楽だからもどるよ。」っていったら、離れてくれた。
「試験がんばってね♪」って言われてようやく解放だ。

筆記会場に向かいながら、「マリーさん、兄貴のこと好きっすよね。」っていうヴォル。 「なんだろうな。 過保護だよな。」って苦笑いした。

◇◇◇
ヴォルに部屋につれてかれ、俺1人だけの筆記会場。
座ってペンだけだしておく。

≪まともに試験受けさせてくれるといいな≫
(はは、無理じゃねー)

って入ってきた人間の色は嫌味なやつが持つ色だ。
「お待たせ、君が欠陥品だね。 いくらガーネット辺境伯がっていってもね視覚障害の子を入れるって。」って男がいいながら、解答用紙を渡された。

「試験時間は他と同じね。で解答用紙は白紙だから試験科目書いて、問題の番号記入後回答かいてね。」って言われて始まった。

絶対他と同じ時間じゃねぇーだろってつっこみをいれたいくらい、回答を書く時間の間が短い。 数学いや算数はわざと数字を間違っていい、訂正がはいる。
歴史もおんなじだ、書く時間が短い。 魔法学の理論の問題だけが少し長いくらいだ。

しかーし、ありがとう俺の前前世よ。 問題の傾向と対策ってやつで全部回答かいた。 あとは、こいつの言った問題があっているかの違いだ。

んで、時間だっていわれて回収されて男は教室から出て行った。 1時間半ぐらいで5科目だぞ。 んでやっぱり、ヴォルがこない。 それから、1時間ぐらいサタンと喋っていたらようやくヴォルの気配。
「兄貴、1人っすか?」
「ああ、1時間前に試験官のやつが回答もってさっていった。」
「え! 試験3時間で、終わった人から退席だったんすよ。 俺、ちょっと早めに終わって兄貴を待ってようと思ってきたんすよ。 午後の試験会場ききました?」
「いや、それも聞いてねぇー」
「人間って奴は。 まぁ俺、聞いたんで、とりあえず飯食いましょう。」
「ああ、あんま人間こない所いこう」
って言って、建屋から離れた所で食べた。
なんでって、一服したいし、料理長のご飯を面倒な人間に邪魔されたくないからな。

≪ノアール、本当に人間不信だな≫
(ああ、完全には人間は信用しないな)
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

御庭番のくノ一ちゃん ~華のお江戸で花より団子~

裏耕記
歴史・時代
御庭番衆には有能なくノ一がいた。 彼女は気ままに江戸を探索。 なぜか甘味巡りをすると事件に巡り合う? 将軍を狙った陰謀を防ぎ、夫婦喧嘩を仲裁する。 忍術の無駄遣いで興味を満たすうちに事件が解決してしまう。 いつの間にやら江戸の闇を暴く捕物帳?が開幕する。 ※※ 将軍となった徳川吉宗と共に江戸へと出てきた御庭番衆の宮地家。 その長女 日向は女の子ながらに忍びの技術を修めていた。 日向は家事をそっちのけで江戸の街を探索する日々。 面白そうなことを見つけると本来の目的であるお団子屋さん巡りすら忘れて事件に首を突っ込んでしまう。 天真爛漫な彼女が首を突っ込むことで、事件はより複雑に? 周囲が思わず手を貸してしまいたくなる愛嬌を武器に事件を解決? 次第に吉宗の失脚を狙う陰謀に巻き込まれていく日向。 くノ一ちゃんは、恩人の吉宗を守る事が出来るのでしょうか。 そんなお話です。 一つ目のエピソード「風邪と豆腐」は12話で完結します。27,000字くらいです。 エピソードが終わるとネタバレ含む登場人物紹介を挟む予定です。 ミステリー成分は薄めにしております。   作品は、第9回歴史・時代小説大賞の参加作です。 投票やお気に入り追加をして頂けますと幸いです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。 遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。 「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。 「異世界転生に興味はありますか?」 こうして遊太は異世界転生を選択する。 異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。 「最弱なんだから努力は必要だよな!」 こうして雄太は修行を開始するのだが……

異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話

kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。 ※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。 ※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 異世界帰りのオッサン冒険者。 二見敬三。 彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。 彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。 彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。 そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。 S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。 オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

処理中です...