【不遇転生:1】俺と魔神 ~ハードモード人生だけど、せめて平均寿命まで生きたい~

八木恵

文字の大きさ
上 下
32 / 185
2章:少年期(イーストエンドでの生活)

ノアールの憂鬱

しおりを挟む
ザックと地図作りの日。
イースト王国とサウス帝国はできた。 俺の希望で今日からノース国にはいる。

「ノアール、ノース国は魔境の北に位置してるが、魔境との間に山脈が連なっていてその先にある。 イースト国からノース国にいくにも山越えが必要だ。 同じく、ウエスト国からも山超えが必要だ。」ってザックが話す。

「もしかして、ノース国の周りは山に囲まれているってことか?」

「そうだ。 ノース国自体、イースト王国より高地に位置してる。」
「高地平原、もしくは高地盆地か?」
「その通りだ。」
「へぇー、ってことは天然の要塞なんだな。」
「ああその通りで他国からの侵略を防ぐことができるんだ。」

「でも、ノース国は極寒の地とも言われていて、年の半分は雪に覆われているためなんども食料危機に瀕したわ。 それを救ったのが、迷い人のレンジ様で、彼が保存食、また寒さを凌ぐ暖房器具や、ハウス栽培を伝授したのよ。 もうこんな事、常識よ、常識。 以上がノース国よ。 さぁ、ノアール、買い物に私を連れて行きなさい」って説明したのはベルグの娘キャサリン。 勝手に部屋にノックも無しで来る。

毎回、室内で勉強する日は邪魔をする。

「あのな、何度もいうが何で俺がお前を買い物に連れてかなきゃいけないんだ。 それに勉強の邪魔だ。」ってイラッと言っておく。

「何をいってるの。私が教えてあげたじゃない。 そのお礼にプレゼントをするのが紳士なのよ。こんな可愛い淑女にプレゼントできるなんて光栄な事よ!」って言っている。

本当うざい。 なんでベルを鳴らす。

「キャサリン様、またノアール君の勉強の邪魔をして。 なんども、旦那様と奥様に注意されているのに。 いい加減にしてください。」ってマーカスが来る。

「邪魔してないわよ! 教えてるのよ。 その対価で買い物へ連れていけって言っただけよ!」というキャサリン。

「何が対価ですか。 もう本当、いろいろ履き違えて。 リズ」

「あなたも、キャサリン様がノアール君の部屋に入らないようにあれ程みはれといってるのになぜいつもこうなんですか?」

「お嬢様がお茶を飲みたいとおっしゃるので準備してました。」

「あなた馬鹿ですか? ノアール君の勉強中は、キャサリン様が何いおうと目をはなさないように。」
「は、はい!」ってリズはキャサリンを羽交い締めして出て行く。

「ザック殿に、ノアール君、本当に申し訳ありません。 近日中にドアの施錠が出来るようにしますのでそれまでご勘弁を」って言ってマーカスはさっていった。

「ノアールも大変だな。 面倒なに目をつけられて」って言われた。

「ザック、奴じゃなくてだよ。 兄妹そろって俺を従者にするとか、剣術教えるから教師代はらえとかな。 まぁあからさまに俺じゃなくて、ザイとエイラの財産を搾取したいだけだ。 そんなに金が欲しいなら、ギルドの任務でもすればいいのに、この家が貧乏だと勘違いされるから出来ないとか言ってんの。」

「あはは、イーストエンドじゃマスターは有名だし、ガーネット家が貧乏だなんて誰も思ってねぇーよな。 あれじゃねぇー貴族は、平民の税金で生活するみたいな考えがあるから自分から働きたくねぇーだけだ。
夜中とか、この部屋にこないのか? あの様子じゃ、襲われたとか狂言しそうだが」
ザックも察しがいいようだ。

「ああ、来たよ。 ベル鳴らしまくった。 んで、今は夜は小屋で寝てる。 ベルグも了承ずみだしな」

「なるほどな。 お前がいないんじゃ奴ら何も出来んわけだ。 ノアールは多才だよな。 転移はできるし次元ボックス持ちだしな。」

「次元ボックスって珍しいってザイに言われてから気をつけてるけどな」

「ああ、いろいろ狙われるな。 んで、ノース国はあの嬢ちゃんがいった通りではあるが、 実はちょっとした観光地でもある。」

「それって、まさか温泉か!!」

「よくわかったな! その通りだ。 温泉が湧いているんだ。 さっき言った迷い人が掘り出した。 地熱も利用して農作物、またホップだか栽培してビールっていうアルコールもあんだ。 ノアールはまだ未成年だが成人して行く事があるといくといい。 他にもサケっていうアルコールもあったな。 」

(まじかよ、そのレンジって迷い人すごいな。 今世でサケ飲めるんだ。 まじ味覚取り戻したい。)
≪ノアール、興奮しすぎだ。≫

「その迷い人の知識すごいな。」
「ああ、元の世界で、寒い地方での農地開拓やらを専門にしてたらしく、趣味でアルコール作りもしていたたそうだ。 ここに来た時の実年齢が65歳で、若返って15歳。 第二の人生だっていってノース国へ自分から赴いたらしい。 しかも、ここに来る時に、ちょうど苗とか種とか買い込んでた時でそれらも一緒にきたらしい。」
「凄い元気な爺さんだな」

「ははは、そうだな。説明は終わりで、山作って行こう」って俺は粘土こねこねして作りだした。

◇◇◇
そしてある日の夕方、ザックと薬草採取から屋敷に戻る。
「ノアール、俺と決闘しろ。 お前が負けたら俺の従者になれ!」とネイス。
「お前が負けたら?」
「俺が負けるわけない」って木刀で斬りかかる。

あーめんどう、って攻撃いなして腹部に軽い膝蹴り。
「くはぁ」って倒れた。
「俺が勝ったんだから、もう2度近くな!」っていっておく。
ネイスの従者が来て介抱してるもよう。

何度も決闘は無効だといいい、来るがいなしてる。

そして、ようやく俺の部屋には施錠がついた。 奴らは今はもう大人しい。 奴らについていた、従者と侍女は変更になり、学園の課題をやってないことが判明した。 ってことで、マリー、マーカス、ジョンに厳しく再教育されてそのまま学園にもどったらしい。 

こうして、俺の憂鬱な2ヶ月が過ぎた。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

職業選択の自由~ネクロマンサーを選択した男~

新米少尉
ファンタジー
「私は私の評価を他人に委ねるつもりはありません」 多くの者達が英雄を目指す中、彼はそんなことは望んでいなかった。 ただ一つ、自ら選択した道を黙々と歩むだけを目指した。 その道が他者からは忌み嫌われるものであろうとも彼には誇りと信念があった。 彼が自ら選んだのはネクロマンサーとしての生き方。 これは職業「死霊術師」を自ら選んだ男の物語。 ~他のサイトで投稿していた小説の転載です。完結済の作品ですが、若干の修正をしながらきりのよい部分で一括投稿していきますので試しに覗いていただけると嬉しく思います~

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

処理中です...