【不遇転生:1】俺と魔神 ~ハードモード人生だけど、せめて平均寿命まで生きたい~

八木恵

文字の大きさ
上 下
8 / 185
1章:幼少から少年期(魔境での生活)

おてんばお嬢様一行が来た

しおりを挟む
バルジェラ公爵家の一行が、魔鏡の森調査に来る日。
ザイとエイラ、他10人ぐらいいて、うち4名ほど馬車にのってきた。

俺はいつもの外出用の服に、フード付きの外装を着てフードをかぶって外へでた。

「ノアール、またせたか?」ってザイに言われて、首を横に振った。
「ノアール、少し身長のびたね」ってエイラがいう。

エイラに会うのは数ヶ月ぶりだ。 俺としては、そこまで伸びてるとは思わない。 社交辞令っやつかなって考えていた。

「おい、エリッサお嬢様が、早く案内しろとおっしゃってる」って男の声だ。 高圧的でイラつく。 前世の時も貴族は偉そうだった。

“馬、この先ダメ”って地面に書いた。
「ノアール、俺らも言ったんだが聞かなくてな。 なんか、観光気分みたいだ。」ってザイが小声でいってきた。
“馬、魔物に襲われる。 馬車通れない。 いい?”
“悪霊きたら、ザイとエイラ逃げる”

「ああ、悪霊きたら逃げるさ。 とりあえず、この先道なんてないからな、もう一度説得してくる。 エイラ、ノアールの側にいろ」って言って、ザイは少し離れたところにいるバルジェラ公爵一行の集まるの所へにむかった。

(普通、馬とか馬車でくるか? 魔境の森わかってないよな。)
≪ククク、あいつらの魂は濁ってるな。 美味そうだ≫
(そうだな。 まぁ襲ってきたらだ。 ザイとエイラがいるしな)

◇◇◇

「エイラ、ノアール、とりあえず馬と馬車はここで置いてく事になった。 ノアールと俺が先頭で、エイラは後方な」というザイ。

「なぜ、優秀な私が冒険者風情の後をついてこないといけないのかしら?」って女の声だ。 なんか、こいつも偉そうだ。 普通自分で自分の事を優秀とかいうのか。 余程の自信家か、あとは傲慢って事だな。 こいつは後者だな。

「そうだ、エリッサお嬢様は、魔法剣技大会でこの若さで準優勝するほどの腕前の高位の魔法剣士だ。 そしてわれらも日々鍛練をし、精鋭の騎士だ。」ってまた男の声だ。

「お分かりいただけたかしら。」ってたぶんエリッサっていうやつだ。

「魔境に入る時の条件として、俺らの指示に従ってもらう事だったはずです。 勝手にするのであれば、自分の身は自分で守ってもらうでいいですか?」ってザイが確認する。

「ええ、構わないわ。 で、そこの少年は、挨拶もしないで、気味が悪いわ。 来なくて結構。 馬の世話でもしてて」

「それも約束と違います! ノアールほどこの地に詳しいのはいない。 ノアールを置いていくなら命の保証もしません。 俺達は危険があったら即撤退します。 それでいいですね!」ってザイがいう。

「ええ、構いませんわ。」
「それに調べた所によると、そのガキは視覚、嗅覚に障害があって声もでないと聞く。 そんなのは我々にとっては足手纏いだ。 冒険者、そのガキは置いてけ」

「はぁー。 もうどうなっても知らねぇーからな。」ってザイがいい、俺の所にきて「ノアール、ここで待っていてくれ。 魔物の位置わかるか?」と頭撫でながら聞いてきた。

“3KM以内、ザイ大丈夫。 その先、あぶない”
「わかった。」
“悪霊は、いつでるかわからない”
「ああ、気をつける。 最悪エイラは転移で逃すさ。」

そう言って、ザイとエイラ、公爵令嬢一行は奥へ進んで行った。
俺は置いてきぼりって、まぁ、行きたいわけじゃないからどっちでも構わなかった。

≪ククク、馬鹿な奴らだ≫
(だな。 力に奢ってるんだろ。)
≪3KM手前でも、ザイとエイラだけだろ太刀打ちできるの≫
(そうだよ。 別にあいつらなんてどうでもいいからな。)
≪ノアール、ちゃんと検知してるよな?≫
(わかってるって、サタンの食事だろ?)
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

冒険者学園の落ちこぼれ、異世界人に憑依されて無双する

BIRD
ファンタジー
クラスメイトからいじめられる日々を送る少年アルキオネ。 いじめっ子たちはダンジョン研修の際に、アルキオネに謎の魔法陣の上に立つことを強要する。 それはランダムで変な呪いを付与する魔法陣として知られるものだった。 嫌がるアルキオネがいじめっ子たちに突き飛ばされて魔法陣の上に倒れたとき、魔法陣は輝き、何かが体内に入り込んだ。 『え? ここ何処? まさか異世界転生か?!』 知らない何者かの声が脳内に響く。 同時に、知らない世界の記憶が流れ込んできた。 アルキオネに憑依したのは星野昴流という異世界人で、トラックに轢かれて転生したらしい。 昴流が入り込んで以来、アルキオネは身体の支配権を奪われ、自分の意思とは無関係に行動し、思ってもいないことを喋り、いじめっ子たちを返り討ちにするほど飛び抜けた身体能力や魔法の才能を得ていく。 異世界転生で知らない人の身体に入っちゃった転生者と、それを見守る本来の身体の持ち主。 ダブル視点でお送りします。 ※第5回次世代ファンタジーカップにエントリー予定です。 2025.3.1 登場人物紹介とPROLOGUEを公開

処理中です...