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1章:幼少から少年期(魔境での生活)

おてんばお嬢様一行が来た

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バルジェラ公爵家の一行が、魔鏡の森調査に来る日。
ザイとエイラ、他10人ぐらいいて、うち4名ほど馬車にのってきた。

俺はいつもの外出用の服に、フード付きの外装を着てフードをかぶって外へでた。

「ノアール、またせたか?」ってザイに言われて、首を横に振った。
「ノアール、少し身長のびたね」ってエイラがいう。

エイラに会うのは数ヶ月ぶりだ。 俺としては、そこまで伸びてるとは思わない。 社交辞令っやつかなって考えていた。

「おい、エリッサお嬢様が、早く案内しろとおっしゃってる」って男の声だ。 高圧的でイラつく。 前世の時も貴族は偉そうだった。

“馬、この先ダメ”って地面に書いた。
「ノアール、俺らも言ったんだが聞かなくてな。 なんか、観光気分みたいだ。」ってザイが小声でいってきた。
“馬、魔物に襲われる。 馬車通れない。 いい?”
“悪霊きたら、ザイとエイラ逃げる”

「ああ、悪霊きたら逃げるさ。 とりあえず、この先道なんてないからな、もう一度説得してくる。 エイラ、ノアールの側にいろ」って言って、ザイは少し離れたところにいるバルジェラ公爵一行の集まるの所へにむかった。

(普通、馬とか馬車でくるか? 魔境の森わかってないよな。)
≪ククク、あいつらの魂は濁ってるな。 美味そうだ≫
(そうだな。 まぁ襲ってきたらだ。 ザイとエイラがいるしな)

◇◇◇

「エイラ、ノアール、とりあえず馬と馬車はここで置いてく事になった。 ノアールと俺が先頭で、エイラは後方な」というザイ。

「なぜ、優秀な私が冒険者風情の後をついてこないといけないのかしら?」って女の声だ。 なんか、こいつも偉そうだ。 普通自分で自分の事を優秀とかいうのか。 余程の自信家か、あとは傲慢って事だな。 こいつは後者だな。

「そうだ、エリッサお嬢様は、魔法剣技大会でこの若さで準優勝するほどの腕前の高位の魔法剣士だ。 そしてわれらも日々鍛練をし、精鋭の騎士だ。」ってまた男の声だ。

「お分かりいただけたかしら。」ってたぶんエリッサっていうやつだ。

「魔境に入る時の条件として、俺らの指示に従ってもらう事だったはずです。 勝手にするのであれば、自分の身は自分で守ってもらうでいいですか?」ってザイが確認する。

「ええ、構わないわ。 で、そこの少年は、挨拶もしないで、気味が悪いわ。 来なくて結構。 馬の世話でもしてて」

「それも約束と違います! ノアールほどこの地に詳しいのはいない。 ノアールを置いていくなら命の保証もしません。 俺達は危険があったら即撤退します。 それでいいですね!」ってザイがいう。

「ええ、構いませんわ。」
「それに調べた所によると、そのガキは視覚、嗅覚に障害があって声もでないと聞く。 そんなのは我々にとっては足手纏いだ。 冒険者、そのガキは置いてけ」

「はぁー。 もうどうなっても知らねぇーからな。」ってザイがいい、俺の所にきて「ノアール、ここで待っていてくれ。 魔物の位置わかるか?」と頭撫でながら聞いてきた。

“3KM以内、ザイ大丈夫。 その先、あぶない”
「わかった。」
“悪霊は、いつでるかわからない”
「ああ、気をつける。 最悪エイラは転移で逃すさ。」

そう言って、ザイとエイラ、公爵令嬢一行は奥へ進んで行った。
俺は置いてきぼりって、まぁ、行きたいわけじゃないからどっちでも構わなかった。

≪ククク、馬鹿な奴らだ≫
(だな。 力に奢ってるんだろ。)
≪3KM手前でも、ザイとエイラだけだろ太刀打ちできるの≫
(そうだよ。 別にあいつらなんてどうでもいいからな。)
≪ノアール、ちゃんと検知してるよな?≫
(わかってるって、サタンの食事だろ?)
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