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1章:幼少から少年期(魔境での生活)

あれから2年、12歳

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皮膚感覚を取り戻してから2年経過して、12歳になった。

その間、俺は俺の感覚を奪った悪霊をもう一体倒して聴覚を取り戻した。
聴覚を取り戻した時は、すべての音が聞こえすぎてうるさくて慣れるまで苦労した。

俺が、どこかの街から脱出した以来、半年に一度は、ザイが魔境にきては着替えとか石鹸、シャンプーとか日用品をくれる。

聴覚が戻った時に言葉を聞いたら、俺の前世の時と同じだった。 前世との違いは、大陸の名前は同じなのに、前世の時は魔境なんて存在してなかったし、国の名前とかも違う。 ちなみに、俺が、連れてかれた街の名前はイーストエンドで、いた場所は、冒険者ギルドの医務室だったらしい。

最近はザイから簡単だが文字も教わっている。 これも前世の時と似ている。

そして今は、魔境の入口から入った所に小屋を建ててもらって生活してる。
イーストエンドの街で暮らさないかと何度も誘われたが、頑なに断った。 ただ、魔鏡の森の内部に居続けるわけにもいかないって事で、折衷案ではないがここに小屋を建ててもらった。

拠点らしき場所が出来たから、俺も俺で今の暮らしは気にっている。

(ザイが来た。 この前きたばかりなのにな)
≪さぁーな。≫

ドアを開けた。
「ノアール、お前いつも思うがすぐわかるな」
コクコク頷いておく。 でもって、紅茶を入れてだした。
ザイの前において、俺もその前にすわる。

「いつもありがとな。 適温で美味しいぞ」
味覚がないから味がわからない、だからザイが言ってくれる。

「マスターの使いでな、イーストエンドの街は、バルジェラ公爵領なんだ。 そこの私営団とおてんばな令嬢が魔境の調査にくるんだ。 それで、マスターが俺とエイラ、それにノアールに案内を頼みたいんだと。」

面倒だなって思ってたら、ザイが頭撫でながら、「任務終わったら、街で買い物行こうな。 服に武器屋だろ」って言われた。  

この世界の武器は俺の前世のときと違って色々種類がある。 銃ってのあるが、使い方わからないけど、触るのは楽しい。 ついついコクコクうなづいた。
「じゃぁ、来週くるな。」って言ってザイが帰って言った。

来週、どんな人間が来るんだろうな。
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