デコボコな僕ら

天渡清華

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その4

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「ふふっ、いっぱいしようね」
 そんな無垢な目で言うなんて、反則だろ。そう思いつつ、答え代わりにキスすると、大沼も俺の服を脱がそうと両手を俺のベルトに伸ばしてきた。キスしたまま、二人分の手が身体の間をうごめき、絡みあってお互いのモノをさわりあう。
 くちっ、くちゅっ、といういやらしい音が耳を打つ。キスに脳がとろけそうだ。気持ちいい。でもこのままだと手だけでイキそうで、ヤバイ。
「樹、そろそろ……」
 大沼の手が、俺の手を奥に導こうとして下半身がさらに密着する。俺達の手はお互いの先走りでベタベタ、ぬるりとした熱がお互いの身体に当たる。キスしすぎてあごも唾液で濡れてるし、エッチって互いの体液にまみれる、すげえ生々しい行為だよな。だからこそ、許しあってるってことがよけいに気持ちよく思わせるのかな。
 大沼と一つになる。そう思ったら、また少し緊張してきた。俺は脱ぎかけになってるパンツの後ろポケットを探って、念のため用意してきたゴムを取り出して左手に握った。乱暴にパンツをトランクスごと脱いで、全裸になる。
 大沼のことは大事にしてえから、こういうのはちゃんとしないと。まさかそんなと思いつつも、寺田の言うこと聞いといて、よかったわ。
 俺は大沼のパンツを引き抜くように下着ごと脱がせた。少し脚を開かせて、奥をいじる。
「あっ、もう少し優しくして……」
「ご、ごめん」
 大沼の奥を探る指が性急すぎたらしく、ちょっと苦しそうな声。 
「あ、あっ……」
 恥ずかしそうに視線を横に流し、唇を噛みしめる大沼。気持ちよさと苦しさ半々って感じだ。でもほぐしていくうちに、少しずつ俺の前にしどけなく脚が広げられていく。息が弾んでいく。ぴくっ、と時々身体が跳ねる。
「樹、もう入れて……」
 ぽつりと、かすれた声。俺は口でゴムの封を切った。
「ゴム、持ってたんだ」
 大沼がびっくりして俺を見上げる。
「ナマはよくねえんだろ? まさか今日使うことになるとは思わなかったけど」
 無言で照れ笑いする大沼にドヤ顔をしてみたものの、当然俺はゴムなんてつけるのは初めてで、まごついた。
「俺がつけてあげるよ」
「わっ!」
 起き上がった大沼がついでのように素早く俺のモノにキスしたから、思わず大声を出しちまった。顔が赤らむ。
「かわいい」
 経験豊富そうな、余裕ある笑顔。ちょっと心がちくちくするのを感じる。キスされてさらに痛いぐらいに興奮した俺のモノ。丁寧にゴムをかぶせる手に、エロさと幸せを同時に噛みしめる。これぞ恋人同士って行為の気がして。
 横になった大沼が、俺を目で誘う。俺は唾を飲みこみ、おそるおそるって感じで大沼のそこに当てたモノを、ゆっくり埋めていく。熱い内部が俺を包む。すげえ気持ちいい。あったかい。
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