桜の木の下で

しろた月乃

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妖精みたいな女性

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「いらっしゃいませ」
カウンターの中で白髪混じりの母と同世代位と思われる男性が微笑んでいた。
「こんにちは、マスター」
一緒に居る女性は挨拶をするとテーブル席へ腰掛けた。
私も続いてペコリとお辞儀をし椅子に座った。
「ここねシフォンケーキが美味しいの」
女性が子供の様な無邪気な笑顔で話し掛けてきた。
「そうなんですか、じゃあ食べてみようかな」
シフォンケーキ二つと彼女はエスプレッソ、私はアップルティーを頼んだ。
エスプレッソは値段の割にはぼったくりかと思う位小さなカップに入れられソーサーに乗せられて来た。
初めて見た…大人はこれが美味しいんだろうか?
じーっと見入っていると女性がふふっと笑った。
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