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第二十六話 荒野に叫ぶロックスター
獅子奮迅の後輩たち!
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白い閃光が、ナガレの横を通り過ぎる。瞬間移動もかくやというスピードで、気づけばニンフォはサイレンコンドルの背後にいた。
「……これぞイラムサ剣術の極意、抜刀斬り!」
そう言って、カチンと刀をしまう。
……直後、なんと突然サイレンコンドルの胸に大きな傷ができた! 血飛沫が舞い悲鳴を上げる!
ザクザク……バシュッ!
「グェ~~!」
「うわっぷ! す、すごい。斬撃が早すぎて、傷が遅れて開いたのか!」
「ふふふ~、ちょっとは見直した。私はコウヨウ地方で剣術を嗜んでるのよ~♡ ちなみにイラムサを逆から読むと~……」
「オォォーーッ!」
そしてベネットが雄叫びを上げながら突進。その巨大によく似合う、彼の武器トライバルアクスを振り上げた。重量のある鉄と毛皮を組み合わせた無骨な大斧だ!
「ぶっ飛ばしてくッスー! 大! 切! 断ーーッス!」
ゴォォォォッ……ドガァーンッ!
「うひゃあー⁉︎」
「グェェーーッ⁉︎」
地面がひび割れるほどの衝撃。振り下ろされたトライバルアクスは凄まじく、衝撃でナガレまで吹き飛んだ。サイレンコンドルは下クチバシを地面に叩きつけられ、バウンドして大きく後退する。
パヒュンッ!
「そらっ、そこにゃあ!」
その隙を縫うように、ミケが矢を放った。鉄製の矢は勢いよく飛んでいき、後退したサイレンコンドルに追撃をお見舞いする。
ザクッ!
「グェェェ!」
胸を突き刺され悲鳴を上げるサイレンコンドル。ミケはすぐさま次の矢をつがえる……。
「アタイに任せて! ミケー! サポートするよー!」
だがその時、シャットが杖を構えた。そしてグルグル回して魔力を溜め、それを一気に突き出す!
「カクダイキョウ! それーっ!」
パァァァァ……!
「お、助かるにゃあ」
その時ミケの前方に、正方形の小さな障壁が出現。若干オレンジ色で宙に浮かぶ半透明の、魔力で作られたものだ。しかしぱっと見でも三十センチくらいしかないため、とてもシールドには見えないが……。
「アレを通して!」
「かしこまにゃあ!」
パヒュンッ! と矢を放つミケ。それはシャットが出した拡大鏡のど真ん中に突き刺さる……。
すると矢がその場から消えてしまう。だがその直後、オレンジの正方形がみるみる巨大化!
「いっけーー!」
バビュンーッ!
「うぇぇーー⁉︎」
そして、一メートルほどまで大きくなった正方形から……極端に巨大化した、投げ槍の如き矢が出現! それは螺旋回転しながら突き進み、サイレンコンドルを吹き飛ばす!
「……これぞイラムサ剣術の極意、抜刀斬り!」
そう言って、カチンと刀をしまう。
……直後、なんと突然サイレンコンドルの胸に大きな傷ができた! 血飛沫が舞い悲鳴を上げる!
ザクザク……バシュッ!
「グェ~~!」
「うわっぷ! す、すごい。斬撃が早すぎて、傷が遅れて開いたのか!」
「ふふふ~、ちょっとは見直した。私はコウヨウ地方で剣術を嗜んでるのよ~♡ ちなみにイラムサを逆から読むと~……」
「オォォーーッ!」
そしてベネットが雄叫びを上げながら突進。その巨大によく似合う、彼の武器トライバルアクスを振り上げた。重量のある鉄と毛皮を組み合わせた無骨な大斧だ!
「ぶっ飛ばしてくッスー! 大! 切! 断ーーッス!」
ゴォォォォッ……ドガァーンッ!
「うひゃあー⁉︎」
「グェェーーッ⁉︎」
地面がひび割れるほどの衝撃。振り下ろされたトライバルアクスは凄まじく、衝撃でナガレまで吹き飛んだ。サイレンコンドルは下クチバシを地面に叩きつけられ、バウンドして大きく後退する。
パヒュンッ!
「そらっ、そこにゃあ!」
その隙を縫うように、ミケが矢を放った。鉄製の矢は勢いよく飛んでいき、後退したサイレンコンドルに追撃をお見舞いする。
ザクッ!
「グェェェ!」
胸を突き刺され悲鳴を上げるサイレンコンドル。ミケはすぐさま次の矢をつがえる……。
「アタイに任せて! ミケー! サポートするよー!」
だがその時、シャットが杖を構えた。そしてグルグル回して魔力を溜め、それを一気に突き出す!
「カクダイキョウ! それーっ!」
パァァァァ……!
「お、助かるにゃあ」
その時ミケの前方に、正方形の小さな障壁が出現。若干オレンジ色で宙に浮かぶ半透明の、魔力で作られたものだ。しかしぱっと見でも三十センチくらいしかないため、とてもシールドには見えないが……。
「アレを通して!」
「かしこまにゃあ!」
パヒュンッ! と矢を放つミケ。それはシャットが出した拡大鏡のど真ん中に突き刺さる……。
すると矢がその場から消えてしまう。だがその直後、オレンジの正方形がみるみる巨大化!
「いっけーー!」
バビュンーッ!
「うぇぇーー⁉︎」
そして、一メートルほどまで大きくなった正方形から……極端に巨大化した、投げ槍の如き矢が出現! それは螺旋回転しながら突き進み、サイレンコンドルを吹き飛ばす!
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