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第二十六話 荒野に叫ぶロックスター
出現、サイレンコンドル!
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「彼氏かぁ。それなら……うーん、ギルド存続のためならオレが一肌脱ぐかな」
「きゃー本当⁉︎ 良いよ! 付き合お! ねねウチ来なよ!」
ナガレがそう言うなり、ニンフォはすごい勢いでナガレに接近、メチャクチャ力を込めて肩を抱いた。
「ちょっ痛い痛い!」
「今すぐうち来なよ! なんもしない! なんもしないから! 先っぽだけぽぎゃべぶっ」
ボカッ!
「……あう~」
突然ベネットがニンフォの脳天にゲンコツをぶち込んだ。頭を抑え、ヘナヘナと崩れ落ちるニンフォ。
「ナガレ先輩! それはダメッス!」
「あんな可愛くて良い子をほっとくつもりか! そんなのニャアが許さないにゃあ!」
「サキミちゃんがかわいそうだよ! そんなことしちゃったら! アタイも反対!」
「ええいこの魔女め! ぶっ飛ばしてやるッス!」
「容赦するにゃ! ギッタギタにぶち込めにゃあ!」
「囲んで棒で叩くよーっ!」
ドカバキボコ!
「うわぁやりすぎだー!」
慌ててナガレが止めに入ったが、もうニンフォはズタボロだった。
「も、もう体力点滅状態ですぅ……」
「そのほとんどフレンドリーファイアってマジか⁉︎」
まだサイレンコンドルと出会っても無いのにこの惨状である。こんな調子で大丈夫なのだろうか……?
不満を堪えるように、天を仰ぐナガレ。
……すると、空を飛ぶ鳥の群れを見つけた。
「なぁ、あれってサイレンコンドル?」
「ん? あれはー……」
みんな一斉に空を見上げる。とは言ってもたくさんの鳥が飛んでいるため、あまり見分けがつかない。
「あれは? あの灰色っぽいヤツ」
「あぁ、あれはスラガンピジョンだにゃあ。ボス個体でも無い、普通の一般ハトにゃ」
「それじゃあ、あれは? 羽が四本あるヤツ」
「あれはハイランドファルコンッスね。スピードは早いけど打たれ弱いんで、そんなに強くないッスよ」
「それじゃあ、あの黒い鳥は?」
「あれ、ただのカラスだよー」
「じゃあ、あの太った鳥は?」
「あれはパティバードンね。食べると甘口で美味しいのよ」
「……じゃあ、そのパティバードンを、今まさに空中で貪り食ってるあの鳥は? あのクチバシが長くて、ここまで鳴き声が聞こえてくるヤツ」
ナガレの目に映るのは、そんな感じの鳥。空中でパティバートンの丸々太った体を捕まえて、クチバシで肉を裂きムシャムシャ咀嚼している。
「ああ、あれがサイレンコンドルッス。あんな感じでクチバシが長くて……」
そこまで言って、ベネットのみならず全員が沈黙した。
「……いたぁーーーーっ!」
「きゃー本当⁉︎ 良いよ! 付き合お! ねねウチ来なよ!」
ナガレがそう言うなり、ニンフォはすごい勢いでナガレに接近、メチャクチャ力を込めて肩を抱いた。
「ちょっ痛い痛い!」
「今すぐうち来なよ! なんもしない! なんもしないから! 先っぽだけぽぎゃべぶっ」
ボカッ!
「……あう~」
突然ベネットがニンフォの脳天にゲンコツをぶち込んだ。頭を抑え、ヘナヘナと崩れ落ちるニンフォ。
「ナガレ先輩! それはダメッス!」
「あんな可愛くて良い子をほっとくつもりか! そんなのニャアが許さないにゃあ!」
「サキミちゃんがかわいそうだよ! そんなことしちゃったら! アタイも反対!」
「ええいこの魔女め! ぶっ飛ばしてやるッス!」
「容赦するにゃ! ギッタギタにぶち込めにゃあ!」
「囲んで棒で叩くよーっ!」
ドカバキボコ!
「うわぁやりすぎだー!」
慌ててナガレが止めに入ったが、もうニンフォはズタボロだった。
「も、もう体力点滅状態ですぅ……」
「そのほとんどフレンドリーファイアってマジか⁉︎」
まだサイレンコンドルと出会っても無いのにこの惨状である。こんな調子で大丈夫なのだろうか……?
不満を堪えるように、天を仰ぐナガレ。
……すると、空を飛ぶ鳥の群れを見つけた。
「なぁ、あれってサイレンコンドル?」
「ん? あれはー……」
みんな一斉に空を見上げる。とは言ってもたくさんの鳥が飛んでいるため、あまり見分けがつかない。
「あれは? あの灰色っぽいヤツ」
「あぁ、あれはスラガンピジョンだにゃあ。ボス個体でも無い、普通の一般ハトにゃ」
「それじゃあ、あれは? 羽が四本あるヤツ」
「あれはハイランドファルコンッスね。スピードは早いけど打たれ弱いんで、そんなに強くないッスよ」
「それじゃあ、あの黒い鳥は?」
「あれ、ただのカラスだよー」
「じゃあ、あの太った鳥は?」
「あれはパティバードンね。食べると甘口で美味しいのよ」
「……じゃあ、そのパティバードンを、今まさに空中で貪り食ってるあの鳥は? あのクチバシが長くて、ここまで鳴き声が聞こえてくるヤツ」
ナガレの目に映るのは、そんな感じの鳥。空中でパティバートンの丸々太った体を捕まえて、クチバシで肉を裂きムシャムシャ咀嚼している。
「ああ、あれがサイレンコンドルッス。あんな感じでクチバシが長くて……」
そこまで言って、ベネットのみならず全員が沈黙した。
「……いたぁーーーーっ!」
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