崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

文字の大きさ
上 下
819 / 966
第二十五話 リベンジ! スカルクリーチャー

交流の一コマ

しおりを挟む
「ということは、つまり……」
「……サキミ嬢も、お前の入院の事実をしっかり知っているはずだ」
「あぁもう余計なことを……」
 ガッカリするナガレ。
「まぁ、前向きに考えろや。大好きなサキミちゃんがお見舞いに来てくれるかもしれねーんだぞ」
「そ、そうだよな。そう考えよう。アハハ……」
(ナガレ君って、結構見栄っ張りなところあるよね)
(……ああ、そうだな)
 コソコソ話すアリッサとジョー。ちょうど一年くらいの付き合いなので、彼の人となりが分かってきた。
「とにかく、ゆっくり休んでね。多分冒険者のみんなも、このこと知ってると思うから」
「お見舞いに来るかもな。そんじゃ! パートのおばさん一人に任せてるから、俺も様子見てくんわ」
「……また来る。今は休め」
 そう言ってジョーたちは去って行った。彼らも自分の生活がある。ナガレに構ってばかりはいられない。
「それでは私も少し休む。別部屋で昼食を取っているから、何かあればベルを鳴らしてくれ。杖を使えば歩けるが、病院の外へ出るんじゃないぞ」
「はぁーい」


~☆~☆~☆~☆~☆~


 そうして、入院したまま日々が過ぎていく。

「ナガレ君、大丈夫か?」
「タネツさんにヒズマさん。ターショ君まで。ははは、まだ痛みますね……」
「私たち、一度ステータスを全員で測ってみたの。もちろん後輩のみんなも一緒にね」
「あとはナガレ君だけだ。退院したら、みんなのステータスを話し合って、特訓をしよう。な?」
「はい!」
「ナガレお兄ちゃん。早く元気になってね」
「ああ、すぐにな!」

「ナガレさん。お機嫌いかがでしょうか」
「あ、サニー。鎧着てるけど、クエスト帰りか?」
「ええ。実は先日、家の掃除をしていたらこんなものを見つけたんです。故郷の村で作られた、エルフの傷薬です。飲むタイプなので……」
 ゴッ!
「あだっ⁉︎」
「あっぶないなぁ! ナガレっち! その薬絶対に飲んじゃダメだかんね!」
「え、センチア⁉︎ どっから入ってきたの⁉︎」
「サニーっちの後ろに隠れてたの。そしたら案の定じゃん! エルフの薬、一般ピーポーにはバチクソストロングだから! 飲んだら魔力が暴走して……」
「ぼ、暴走して……?」
「体が爆発する! ……かもしれない! ホンットにこの優男、なんちゅーもん飲ませようと!」
「し、知らなかったんです。申し訳ない……痛い痛い痛いですっポカポカ叩かないで!」
「そんじゃーねナガレっち! ちょっとこのエルフに説教してくるから!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

貧弱の英雄

カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。 貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。 自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる―― ※修正要請のコメントは対処後に削除します。

ここは貴方の国ではありませんよ

水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。 厄介ごとが多いですね。 裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。 ※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

婚約破棄されて勝利宣言する令嬢の話

Ryo-k
ファンタジー
「セレスティーナ・ルーベンブルク! 貴様との婚約を破棄する!!」 「よっしゃー!! ありがとうございます!!」 婚約破棄されたセレスティーナは国王との賭けに勝利した。 果たして国王との賭けの内容とは――

処理中です...