崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十五話 リベンジ! スカルクリーチャー

またも再開

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「じゃあ、ディズさんがお金を払ってくれたのかな」
 ナガレにはそこが気になった。
「おいおい……スポンサー入った状況なんだから、金が入ってくんだろ? マスターがそいつの公費を使ってリフォームしたんじゃねえのか」
「いやいやルック、ウチで使えるのなんて、月せいぜい一千ダラー。確かに結構なお金だけど、建物全部リフォームできる金じゃないよ」
 ルックに説明していると、アリッサが「あ、そうだ!」と手をパンッと打った。
「この冒険者ギルドは、ディズさんのものになったってこの前話してたじゃん。だからその公爵様が、代わりに直してくれたんじゃない?」
 このギルドもまた、イツマム家の所有物。自分のものが汚れていたらカッコ悪いから、公爵が気を利かせて立て直してくれたのだろうか。なかなか良い考えだが、答えは違った。

「それは私の依頼だよ。ウエスト君」
「ん? ……あなたは!」
 ナガレは振り向いて、目を見開いた。そこにいたのは、高級そうな白黒の服を着た小太りの男。それはキンテツ村の領主である、貴族趣味の男爵モドキ・ハーバードだ! 横には質素なドレスを着た美人な妹シャルロットと、父親の寵愛を受けているロイヤルスゥイートショタのグレッグもいる。
「今日はよく人と出会うなあ……」
 ナガレの呟きは、誰にも聞こえない。
「お久しぶりです、ウエスト様。ジョー・アックス様はお元気ですか?」
「こ、こんにちは、冒険者さん。本日はお日柄もよく、何よりでございます」
「うん! ……じゃなくって、はい、お久しぶりです! ハーバード様、本日はどのようなご用件で……」
 取り繕うナガレを、片手を上げて静止するハーバード。何やら余裕たっぷりな顔だ。
「フフフ……これを依頼したのは私だ! 感謝しろよ、冒険者よ。心配するな、ディズ・イツマム公爵様にはちゃんと話を通してある」
「ほ、本当ですか! ありがとうございます!」
 ナガレも深々と頭を下げた。それを見たアリッサとルックも、見よう見まねでぺこりと背中を丸める。ハーバードも三人から敬われ「ガッハッハ!」とご機嫌だ。
「ああもちろん! 礼には及ばんよ」
(さっきあんたが『感謝しろよ』って言ってたから)
(よ、よせよバカ姉貴。せっかくくれるってんだから、ありがたく貰っとこうぜ)
 小声でぼやくアリッサを、慌てて止めるルック。だがどうして、自治区でもないこんな町にまでやってきてくれたのだろうか。
「くくく、なぜ私がこんなことをしているのか気になるか」
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