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第二十四話 存続のギルド!
帰ってきた黒鎧の戦士
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「……ここに来る前、モンスターを見た。スラガンコヨーテが商人の積荷を狙って襲っていた」
「そ、そうなんだ。それを追い払った時、ケガしちゃったんだな。大丈夫?」
厳ついツノがついたおっかない鎧でも、正義感があるようだ。ナガレも少しだけ笑顔になったところで、バンドがセリフの続きを言った。
「……だから、殺した」
「へ?」
「……悪・即・斬。勝利は常に美しい。そして、正義は必ず勝つ。正義の名のもとに、殺した。おれは、商人を守った」
「な……い、いや、そ、そうなんだ」
ナガレの笑みが一瞬で引っ込んだ。確かにバンドの言っていることが本当なら、やったことは人助けだ。しかしその言い方は、なんだか引っかかった。
「こ、殺すって言い方、ちょっとヘンだね。いや別に悪いってわけじゃないけどさ」
「……お前も冒険者なら、モンスターを殺したことがあるだろう。人を殺すのとはわけが違う」
「そりゃそうだけど……」
「……人を殺すのは、いい気持ちではない。さっきまで生きて、同じように話をしていた存在が、血を吹き出す肉塊になる。……まだ慣れない」
「え……」
ナガレは絶句した。流石に信じたくはなかったが……。
「ま、またまたぁ。オレを怖がらせようとジョーダン言ったって無駄だぞ!」
「…………好きに考えろ」
「ところでバンドさん、どうして……」
「…………バンドでいい、ナガレ・ウエスト」
「え? ど、どうしてオレの名前を⁉︎」
こんなに強い人が、なぜ彼の名を知っているのだろう。……そう考えたところで、驚きの目を向ける町の人々の視線に気がついた。
そりゃ、こんな怖い鎧の戦士と可愛い女の……じゃなくて男の子が話していたら驚くだろう。
「そうだバンドさ……バンド! せっかくの機会だし、何か食べに行こうよ。オレ、いい店知ってるんだ~」
そう言って踵を返し、バンドへちょいちょいと手招きした。
「さ、こっちだよ。ついてきて!」
「………………」
バンドは何も言わなかった。しかし拒否する様子もなく、黙ってナガレへついて行く。
~☆~☆~☆~☆~☆~
カランカラーン!
バッファローの大衆レストラン、ツーテン食堂の扉が開き、吊り下げてあるベルが鳴った。
「らっしゃーせー。何名さま……なんだ、メス男子かよ」
白いエプロンをつけ帽子を被ったアルバイトのヴァレリーが、ほっそいクールな目をさらに細めて睨んでくる。
「はいはい、その手には乗らないぜ。オレ以外にもいるから接客は真面目にした方がいいぞ」
「そ、そうなんだ。それを追い払った時、ケガしちゃったんだな。大丈夫?」
厳ついツノがついたおっかない鎧でも、正義感があるようだ。ナガレも少しだけ笑顔になったところで、バンドがセリフの続きを言った。
「……だから、殺した」
「へ?」
「……悪・即・斬。勝利は常に美しい。そして、正義は必ず勝つ。正義の名のもとに、殺した。おれは、商人を守った」
「な……い、いや、そ、そうなんだ」
ナガレの笑みが一瞬で引っ込んだ。確かにバンドの言っていることが本当なら、やったことは人助けだ。しかしその言い方は、なんだか引っかかった。
「こ、殺すって言い方、ちょっとヘンだね。いや別に悪いってわけじゃないけどさ」
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「そりゃそうだけど……」
「……人を殺すのは、いい気持ちではない。さっきまで生きて、同じように話をしていた存在が、血を吹き出す肉塊になる。……まだ慣れない」
「え……」
ナガレは絶句した。流石に信じたくはなかったが……。
「ま、またまたぁ。オレを怖がらせようとジョーダン言ったって無駄だぞ!」
「…………好きに考えろ」
「ところでバンドさん、どうして……」
「…………バンドでいい、ナガレ・ウエスト」
「え? ど、どうしてオレの名前を⁉︎」
こんなに強い人が、なぜ彼の名を知っているのだろう。……そう考えたところで、驚きの目を向ける町の人々の視線に気がついた。
そりゃ、こんな怖い鎧の戦士と可愛い女の……じゃなくて男の子が話していたら驚くだろう。
「そうだバンドさ……バンド! せっかくの機会だし、何か食べに行こうよ。オレ、いい店知ってるんだ~」
そう言って踵を返し、バンドへちょいちょいと手招きした。
「さ、こっちだよ。ついてきて!」
「………………」
バンドは何も言わなかった。しかし拒否する様子もなく、黙ってナガレへついて行く。
~☆~☆~☆~☆~☆~
カランカラーン!
バッファローの大衆レストラン、ツーテン食堂の扉が開き、吊り下げてあるベルが鳴った。
「らっしゃーせー。何名さま……なんだ、メス男子かよ」
白いエプロンをつけ帽子を被ったアルバイトのヴァレリーが、ほっそいクールな目をさらに細めて睨んでくる。
「はいはい、その手には乗らないぜ。オレ以外にもいるから接客は真面目にした方がいいぞ」
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