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第二十四話 存続のギルド!
来訪者
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「おーう! あんま無理すんなよ!」
「そんでマスター! 今度またウチに遊びに来てください!」
「うむ、楽しみにしておるぞ。ではまたのう」
「はーいっ!」
元気いっぱいに返事して、ギィィッ……とナガレは外へ飛び出して行った。
残された二人は、顔を見合わせた。
「……マスター。まさか家に招待されてんですか?」
「ふっふっふ、実はそうなのじゃ。私もまだ捨てたものじゃないだろう」
ニヤリと笑うレン。だがアルクルは笑ってくれなかった。
「……分かってるでしょうけど、妙なことをするんじゃないですよ。ナガレ君にはサキミお嬢がいる」
「な……うるさいしつこいやかましい! お前はいっつもいつも……」
「チャンスが少ないことは、自分でも分かってるでしょう。ただ、焦って強引にコトを起こしたら、二度とナガレ君はあんたを信用しなくなる。数少ないチャンスが、完全に消えちまいますぜ」
「う……」
「……それでも強引に押し切るってんなら、相当な覚悟が必要っすよ。……よく、考えてください」
「……じゃかぁしいわぁっ! 黙って聞いてりゃ好き放題言いやがってぇ~!」
ぽかぽかぽかぽかぽかっ!
「いでっいでででで! 真面目なアドバイスなんだから聞いてくださいよ~!」
グルグルパンチを繰り出すレンと、頭を抱えて逃げるアルクル。そんな追いかけっこは、しばらく続いていた。
~☆~☆~☆~☆~☆~
「みんなまだいるかなぁ?」
そんなコトを考えつつ、高台広場へ向かうナガレ。小さい町だが、病院から広場まではそこそこの距離がある。
「せっかくだし走って……」
と言いかけたところで、ふと町のゲートの方から騒めきが聞こえてきた。
「……あれ? なんかあったのかな」
見れば、誰かがこちらへ、というより冒険者ギルドへ歩いて来る。町の人たちはそれを見て、なぜか恐ろしいものを見たかのように道の脇へ避けていく。
「……? なんだろう?」
興味が湧いて、そちらへ行ってみるナガレ。すぐにその正体は明らかとなった。
「おーい! 一体何……が…………⁉︎」
なんと彼の前にいたのは……漆黒の鎧を見に纏い、ボロキレのようなマントをつけた戦士。その名もバンドだった。
「………………」
鎧バイザーの奥で光る目と目が合った気がして、立ちすくむナガレ。バンドは何も言わない……が、彼の周囲から隠しきれない血の匂いがした。
「……あ、え、えっと……や、やぁバンドさん。ま、またあったね……」
「…………この血が気になるか」
相変わらず、血の底から響くような低音ボイスだ。
「そんでマスター! 今度またウチに遊びに来てください!」
「うむ、楽しみにしておるぞ。ではまたのう」
「はーいっ!」
元気いっぱいに返事して、ギィィッ……とナガレは外へ飛び出して行った。
残された二人は、顔を見合わせた。
「……マスター。まさか家に招待されてんですか?」
「ふっふっふ、実はそうなのじゃ。私もまだ捨てたものじゃないだろう」
ニヤリと笑うレン。だがアルクルは笑ってくれなかった。
「……分かってるでしょうけど、妙なことをするんじゃないですよ。ナガレ君にはサキミお嬢がいる」
「な……うるさいしつこいやかましい! お前はいっつもいつも……」
「チャンスが少ないことは、自分でも分かってるでしょう。ただ、焦って強引にコトを起こしたら、二度とナガレ君はあんたを信用しなくなる。数少ないチャンスが、完全に消えちまいますぜ」
「う……」
「……それでも強引に押し切るってんなら、相当な覚悟が必要っすよ。……よく、考えてください」
「……じゃかぁしいわぁっ! 黙って聞いてりゃ好き放題言いやがってぇ~!」
ぽかぽかぽかぽかぽかっ!
「いでっいでででで! 真面目なアドバイスなんだから聞いてくださいよ~!」
グルグルパンチを繰り出すレンと、頭を抱えて逃げるアルクル。そんな追いかけっこは、しばらく続いていた。
~☆~☆~☆~☆~☆~
「みんなまだいるかなぁ?」
そんなコトを考えつつ、高台広場へ向かうナガレ。小さい町だが、病院から広場まではそこそこの距離がある。
「せっかくだし走って……」
と言いかけたところで、ふと町のゲートの方から騒めきが聞こえてきた。
「……あれ? なんかあったのかな」
見れば、誰かがこちらへ、というより冒険者ギルドへ歩いて来る。町の人たちはそれを見て、なぜか恐ろしいものを見たかのように道の脇へ避けていく。
「……? なんだろう?」
興味が湧いて、そちらへ行ってみるナガレ。すぐにその正体は明らかとなった。
「おーい! 一体何……が…………⁉︎」
なんと彼の前にいたのは……漆黒の鎧を見に纏い、ボロキレのようなマントをつけた戦士。その名もバンドだった。
「………………」
鎧バイザーの奥で光る目と目が合った気がして、立ちすくむナガレ。バンドは何も言わない……が、彼の周囲から隠しきれない血の匂いがした。
「……あ、え、えっと……や、やぁバンドさん。ま、またあったね……」
「…………この血が気になるか」
相変わらず、血の底から響くような低音ボイスだ。
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