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第二十三話 希望と絶望の復活
ナガレを知る者?
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「もー陛下ったら、それは言わないで!……あとあの褐色ボーイは男性よ。れっきとした男よ。ちそちそついてんのよ」
「ハッハッハ、クレアは冗談がうまいな。私をからかおうとしても、そうはいかないぞ。初対面なくせに」
「……もう勝手にしたら良いわ。でも私、今はあのコに会うわけにはいかないの」
「なに? 知り合いだったのか」
そう言うと、クレアと呼ばれた魔女はニッとイタズラっぽく微笑んだ。
「ええ……大体十年くらい前に、一度だけ話した事があってね。まぁ、向こうはもう忘れてるかもしれないけど」
「じゃあ会って話せばよかったじゃないか。今から追いかけたらどうだ」
「分かってるわよそんな事。話せない理由があるの」
「ふーん、なんでなのだ?」
興味津々のカイリス王。クレアは「フッ……」と笑ってから、もったいつけて喋り出す。
「ナガレ・ウエスト……まさかあの頃の可愛かったフェムボーイが、ここまで成長するとはね。でもあのコ、ちゃんと努力してる。あたしには分かる」
「やはり元冒険者となると、かつての同職の強い弱いはすぐ分かるんだな」
どうやらクレアは、元冒険者らしい。
「……今あたしがあのコの前に出て正体を明かせば、きっと邪魔になる。あたしと仲間たちの存在は、間違いなくあのコの心に植え付けられて成長を妨害しちゃうわ」
「そんな事ないだろ。久しぶりの再会なんだぞ」
「そりゃ、覚えてたらきっと喜んでくれるでしょう。……でもその後、いろいろなことを聞いてくるはず。あの人はどこだ、この人はどこだとか」
そう聞くと、カイリス王は頷いた。
「……そうか。あの後お前だけがここに残って、私の護衛として日々ガレオンと共に働いてくれていたんだな。どうだ、最近ガレオンとどちらが強いんだ?」
「うーん、五分五分っつーか、状況によりけりかな。私も魔法には自信あるけど、アイツと真っ向勝負したら間違いなく負ける。だから裏をかけばギリ勝てそうって感じだねー」
クレアはそう言ってニヤリと笑みを浮かべる。
「陛下も見にくれば? あっそうか、あたしらの激戦はショタジジイの心臓に悪いよね~」
これがクレア以外の存在であれば、その場で騎士たちに串刺しにされていただろう。しかしカイリス王は一瞬沈黙したのち「わははははっ!」と大笑い。
「ショタジジイか! いやあ、よくそう呼ばれてるな。それに私はお前たちと違って忙しい。王様だからな」
「へぇ、何の仕事をしているの?」
「こうしてくだらない椅子にずっと座っている仕事だ! わはははは……!」
「ハッハッハ、クレアは冗談がうまいな。私をからかおうとしても、そうはいかないぞ。初対面なくせに」
「……もう勝手にしたら良いわ。でも私、今はあのコに会うわけにはいかないの」
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そう言うと、クレアと呼ばれた魔女はニッとイタズラっぽく微笑んだ。
「ええ……大体十年くらい前に、一度だけ話した事があってね。まぁ、向こうはもう忘れてるかもしれないけど」
「じゃあ会って話せばよかったじゃないか。今から追いかけたらどうだ」
「分かってるわよそんな事。話せない理由があるの」
「ふーん、なんでなのだ?」
興味津々のカイリス王。クレアは「フッ……」と笑ってから、もったいつけて喋り出す。
「ナガレ・ウエスト……まさかあの頃の可愛かったフェムボーイが、ここまで成長するとはね。でもあのコ、ちゃんと努力してる。あたしには分かる」
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どうやらクレアは、元冒険者らしい。
「……今あたしがあのコの前に出て正体を明かせば、きっと邪魔になる。あたしと仲間たちの存在は、間違いなくあのコの心に植え付けられて成長を妨害しちゃうわ」
「そんな事ないだろ。久しぶりの再会なんだぞ」
「そりゃ、覚えてたらきっと喜んでくれるでしょう。……でもその後、いろいろなことを聞いてくるはず。あの人はどこだ、この人はどこだとか」
そう聞くと、カイリス王は頷いた。
「……そうか。あの後お前だけがここに残って、私の護衛として日々ガレオンと共に働いてくれていたんだな。どうだ、最近ガレオンとどちらが強いんだ?」
「うーん、五分五分っつーか、状況によりけりかな。私も魔法には自信あるけど、アイツと真っ向勝負したら間違いなく負ける。だから裏をかけばギリ勝てそうって感じだねー」
クレアはそう言ってニヤリと笑みを浮かべる。
「陛下も見にくれば? あっそうか、あたしらの激戦はショタジジイの心臓に悪いよね~」
これがクレア以外の存在であれば、その場で騎士たちに串刺しにされていただろう。しかしカイリス王は一瞬沈黙したのち「わははははっ!」と大笑い。
「ショタジジイか! いやあ、よくそう呼ばれてるな。それに私はお前たちと違って忙しい。王様だからな」
「へぇ、何の仕事をしているの?」
「こうしてくだらない椅子にずっと座っている仕事だ! わはははは……!」
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