崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第二十三話 希望と絶望の復活

謁見⁉︎

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「はっ、かしこまりました」
 見張りをしていた騎士に数枚の紙を渡すと、ビシッと敬礼してから小走りで出ていった。

 そしてだいたい十分後。
「……だから、コイツはイビル教団の人間だ。だが心配はいらない」
 騎士たちの前で、ジョーがサニーを指差す。サニーは気まずそうに俯いているだけだ。
「こいつは裏切ったとはいえ、元イビル教団。全国民の敵にして、最悪の存在だ。死刑は確実だろう。だが心配はいらない、俺がこいつを殺す。アンタ方が手を汚す必要は無い」
「え? き、君の仲間じゃ無いのか」
「笑わせるな。イビル教団は俺の家族の仇、元とはいえそんな組織にいた奴と仲良くできるか」
「えぇ……」
「いや、それどころじゃないか。だけど……」
 そんな感じで非常に冷たい態度を取るジョーに、叱られた子供みたいに俯くサニー、そして仲間じゃ無いのかと困惑する騎士たち……。

 バタンッ!

 ……と、ここで勢いよく扉が開いて、報告に行った騎士が部屋に飛び込んできた。
「はぁはぁ、た、大変ですっ!」
 何やらすごい焦りようだ。よほど急いできたのか、息を切らして額に汗をかいていた。
「なんだ騒々しい。ちゃんと渡したんだろな」
「とととっとととにかく大変です! 非常事態ですっ!」
「……なに!」
 さすが訓練を続けている騎士たち。呆れたような態度も一変して、キッと戦士の顔になった。だが、疲れた騎士は「い、いや、違いますっ」と首を横に振る。
「こ、国王陛下が……」
「何かあったのか!」

「そ、そこの冒険者たち……『イビル教団とは、私も聞いた事がある名前だ。ぜひ冒険者諸君の話を直接お聞きしたい』と!」
「誰が!」
「こ、国王陛下です!」
「いつ!」
「できれば、い、今すぐ!」
「どこで!」
「王の間です!」
「何をした……ほげ!」
「良い加減にしてください! 今すぐ仲間の方を集めてください上官! そ、それと、とびっきり強い騎士たちを! 陛下に何かあれば大変ですからっ」
 上官のほっぺをむぎゅっと掴んで捲し立てる下っ端。ジョーとサニーもようやく顔を見合わせた。
「国王陛下? この世界の王ですか」
「……そうか、なるほど。この大陸にいるエルフからすれば、そういう解釈なのか。おそらく世界は広くて、他にも王がいるだろうが、まぁそれで良い」
 落ち着いた声でそう言ってから、ギロリとサニーを睨みつける。
「……馴れ馴れしく話しかけるな。寿命を縮めたくないなら」
「反応したのはそっちなのに」
「何か言ったか」
「いえ、なにも……」




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