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第二十話 崖っぷちのギルド!
新たなる武器
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と言うわけで楽しい楽しいティータイムを終えたナガレたち。アリッサ・ルック・ジョーと別れ、一度自宅に帰る。
「いつも通り、次はギン爺のところへ行ってみよう!」
いつものくだりで鎧や武器を持って、今日もギン爺の加工屋へ。竈門から白い煙がモクモクと上がっていた。
「やっほー、ギン爺。今大丈夫そう?」
「お? おお、ナガレか。おかえりと言いたいところじゃが……聞いたぞ、ギルドはもうダメみたいじゃな」
「はぁ~、そうなんだよねぇ……だからもう、無くなったらこの町も出ることになりそうだなぁ」
ナガレは冒険者であり、ギルドが解散すればこの町での職を失うこととなる。とはいえバッファローの町のどこかで再就職する気は無い。そうなれば、どこか別の場所でまた冒険者を目指す……そんな感じになる。
「寂しくなるのぅ。せっかく四月からワシの孫がこっちへ来てくれるのに。『アタシもいろいろ溶接の勉強してるの! おじいちゃんの加工屋をお手伝いさせて!』なんて張り切っとったから、お前さんに合わせてやりたかった」
そう言ってギン爺は残念そうに首を振った。
「……本当にもう、どうにもならんのか? ナガレよ、お前さんはこの町を去るしかないのか?」
「ま、だいぶ厳しい状況だね。……でも、足掻けるだけ足掻いてみせるよ。後で後悔しても嫌だし」
ナガレがそう告げると、ギン爺はニッと笑った。
「それでこそナガレだわい。努力が必ず報われるとは限らん。だが、無駄な努力なんてない。それを忘れるなよ」
「ああ!」
「良い返事だ。さて……それじゃ、今日は何を御希望かね?」
「えーと、鎧を直して欲しいんだけど……」
ナガレは大きなバッグから鎧を差し出す。激戦であちこちにヒビが入っていた。
「ふむ、分かった」
「それとマルチスタッフの改造はどう? できそうかな」
そう言ってマルチスタッフを渡すナガレ。受け取ったギン爺は「ふむ……」と考え込んだ。
「……今はこれ以上無理じゃな。出来んことはないが、もっと色々な設備を準備することになる。しばし待ってくれ」
「あ、そっか。分かった。……それじゃあ代わりになんだけどさ」
「む?」
顔を上げたギン爺に、ナガレが手渡したのは……革製のグローブとブーツ。
「これ、オレがいつも使ってるヤツなんだけどさぁ。あ、ちゃんと洗ってるから安心して」
「そんなことを気にしとるんじゃないわい。これをどうするんだ?」
「そのー、コレを鉄製にしたりとか出来ないかなーって。普通の剣とかなら防げるくらい頑丈にさ」
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