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第十九話 禍のエースストライカー
よわむしケンガ
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「……ナガレ。センチア。ここは俺たちで食い止めるぞ」
「え⁉︎」
突然ジョーがとんでもないことを言い出した。パンチを弾き返した後、驚きの表情で見つめるナガレ。
「どーゆーつもりよジョーっち! こんな時に言い争ってる暇なんてないよ! 結婚式のために、カナとダンケとついでにマックィーンさんの魂を取り返すんでしょ⁉︎」
「……ああ、分かってる。フローレンスならケンガをうまく説得してくれるはずだ。……可哀想だが、今のアイツは足手纏いになる。魔法使いのくせに遠距離攻撃できないから、低耐久の癖して敵の間近に飛び込むなんて……」
「ジョー! あんまりだぞ……ぐっ!」
「きゃあー⁉︎」
「ギギャーッ!」
マガツゴーストはなおも大暴れ。地面を抉るほどの引っ掻き攻撃で、ナガレとセンチアは吹っ飛ばされた。鎧に尖った爪が突き刺さりガリガリ……と嫌な音を立てる。
ナガレが地面に落ちた頃、フローレンスは呆然としたケンガの胸ぐらを掴んだ。
「なんで分かんないんですか! アンタのその戦法、相当ムリしてるんですよ⁉︎」
「う、だ、だって俺様は……」
「ええそうですよね聞きました! スキル『低圧プレッサー』があるから遠距離攻撃できないんですよね! じゃあなんで魔法使いなんかになったんですかっ!」
「な、なんでお前がそんなに怒ってんだよ」
「そりゃキレますよっ!」
若干引き気味のケンガ。しかしフローレンスはなんと武器から手を離し、両手で激しくケンガを揺さぶった。
「アンタが足引っ張ってんのは私だけじゃない! ナガレさんとジョーさんの事、ついでにセンチアさんの事も考えてください! アンタのバカな強がりのせいで命張ってるんですよ!」
「ぐ……」
誰も言わないだけで、まさにその通り。フローレンスの言葉にケンガは言い返せない。
「ギギャーッ!」
「ふんぐぐぐ~!」
ガキィン! ギリギリ……。
「ネックスラッシュ!」
バシュッッッ!
「ギャギョアァーッ……ギギャーッ!」
ブンッ!
「ぐうっ!」
「てやぁーっ!」
シャキーン!
その前方ではマガツゴーストとナガレたちの戦いが繰り広げられていた。みんな攻撃して吹っ飛ばされてはまた立ち向かう、その繰り返しだ。とはいえこれだけ攻撃してもマガツゴーストは倒れない。むしろ手痛い反撃でナガレたちの傷はどんどん増えて押されていく……。
「でもアンタは強くなったんでしょ! あのバカみたいな特訓でっ!」
「……⁉︎ な、なんでそれをテメエが……」
「アンタがナガレさんと一緒にしてるのを見たんですよ! ついでですけど!」
「え⁉︎」
突然ジョーがとんでもないことを言い出した。パンチを弾き返した後、驚きの表情で見つめるナガレ。
「どーゆーつもりよジョーっち! こんな時に言い争ってる暇なんてないよ! 結婚式のために、カナとダンケとついでにマックィーンさんの魂を取り返すんでしょ⁉︎」
「……ああ、分かってる。フローレンスならケンガをうまく説得してくれるはずだ。……可哀想だが、今のアイツは足手纏いになる。魔法使いのくせに遠距離攻撃できないから、低耐久の癖して敵の間近に飛び込むなんて……」
「ジョー! あんまりだぞ……ぐっ!」
「きゃあー⁉︎」
「ギギャーッ!」
マガツゴーストはなおも大暴れ。地面を抉るほどの引っ掻き攻撃で、ナガレとセンチアは吹っ飛ばされた。鎧に尖った爪が突き刺さりガリガリ……と嫌な音を立てる。
ナガレが地面に落ちた頃、フローレンスは呆然としたケンガの胸ぐらを掴んだ。
「なんで分かんないんですか! アンタのその戦法、相当ムリしてるんですよ⁉︎」
「う、だ、だって俺様は……」
「ええそうですよね聞きました! スキル『低圧プレッサー』があるから遠距離攻撃できないんですよね! じゃあなんで魔法使いなんかになったんですかっ!」
「な、なんでお前がそんなに怒ってんだよ」
「そりゃキレますよっ!」
若干引き気味のケンガ。しかしフローレンスはなんと武器から手を離し、両手で激しくケンガを揺さぶった。
「アンタが足引っ張ってんのは私だけじゃない! ナガレさんとジョーさんの事、ついでにセンチアさんの事も考えてください! アンタのバカな強がりのせいで命張ってるんですよ!」
「ぐ……」
誰も言わないだけで、まさにその通り。フローレンスの言葉にケンガは言い返せない。
「ギギャーッ!」
「ふんぐぐぐ~!」
ガキィン! ギリギリ……。
「ネックスラッシュ!」
バシュッッッ!
「ギャギョアァーッ……ギギャーッ!」
ブンッ!
「ぐうっ!」
「てやぁーっ!」
シャキーン!
その前方ではマガツゴーストとナガレたちの戦いが繰り広げられていた。みんな攻撃して吹っ飛ばされてはまた立ち向かう、その繰り返しだ。とはいえこれだけ攻撃してもマガツゴーストは倒れない。むしろ手痛い反撃でナガレたちの傷はどんどん増えて押されていく……。
「でもアンタは強くなったんでしょ! あのバカみたいな特訓でっ!」
「……⁉︎ な、なんでそれをテメエが……」
「アンタがナガレさんと一緒にしてるのを見たんですよ! ついでですけど!」
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