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第十七話 ハト・スタンピード!

接点少なめスクアッド

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「やっぱりこういう事だったのか!」
「お、お前ケンガか!?」
 なんとそれはケンガ・アタカン! 自慢のローブをひるがえし、ナガレたちに向き直る。
「ようナガレ! 遅かったじゃないか。バッファローの奴らは北門で戦っている。イーターズもだ」
 そう言ってからしかめっ面になるケンガ。
「しかし、こりゃ一体どういうことだ? 所詮ハト程度の脳みそしかねえスラガンピジョンが村を挟み撃ちにするなんて」
「オレにも分かんないぞ。まあいいさ、ここはオレたちが食い止める!」
「……数は多い方がいい。余裕があるなら手伝ってくれ」
 ジョーが援護を頼むも、ケンガは聞こえないふりをした。
「ケンガ! 手を貸してくれ! お前の力が必要なんだ!」
 しかし次に聞こえたのは、ナガレの純粋な援護を頼む声。それにケンガはニヤリと笑った。
「へへ、てめえに言われては仕方がない。俺様も手を貸してやる!」
「…………」
 何か言いたげなジョーだが、直後スラガンピジョンが襲い掛かってきた。手ごたえの無いナガレを放置してこちらを狙ってきたようだ。
「ボボーッ!」
「……貴様にやられるほど落ちぶれてはいないっ!」
 華麗なバク転でひっかき攻撃を避け高く跳躍、敵の背後に回ってダガーを振り下ろす!
「ネックスラッシュ!」
 バシュッッッ!
「ボォッ!」
 生命維持に必要な器官をぶった切られ、スラガンピジョンはたった一撃で倒された。だが別の個体が続々やってくる。
「くそ、数が多いな……」
「うわぁ~!」
 突然の叫び声に振り向くと、なんとナガレは十頭を超えるスラガンピジョンに囲まれている! ジョーたちがほとんどノーマークだったのはこれが原因だったようだ。
「ちょちょちょ! 早く片付けてくれ~!」
 泣き言を漏らすナガレだが、鎧の傷のほとんどはかすった程度のモノ。危険度D級とはいえ、集団で囲まれてもなんやかんや受け流しでしのげている。
(……そういえばナガレのヤツ、防御力はかなり高いんだったな)
 そんなことを考えていると、その横をケンガが駆け抜けた。腕が青白い氷のオーラを纏っている。サニーを狙っているスラガンピジョンに、掌底のように右手を突き出す。それも超至近距離で!
「アイスエッジ!」
 パキパキッ……!
「ボボボ!」
 ケンガの腕から氷の刃が放たれる。だが超至近距離がゆえに、スキル『低圧プレッサー』のマイナス効果は無い。スラガンピジョンのハト胸に直撃して、たたらを踏んで後退した。
「ボーッ!」
 別のスラガンピジョンの攻撃に、ケンガは横っ飛びからのヘッドスライディングで回避する。
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