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第十四話 女王への叛逆
助け……?
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ナガレたちが激戦を繰り広げている、そのころ……。
ズサッ……ズサッ……ズサッ……。
「う……クソ、なんやねんホンマ……うがっ!」
ドサァッ……。
ジーカが文字通り這々の体で、ニシーノ宮跡地の出口へ向かっていた。ナガレに言われた「動けるようになったら助けを呼べ」という声に、素直に従ったらしい……。だがダメージは想像以上に大きく、回復薬一本では補いきれなかったようだ。
「くっ、ウチも気張らんかい! 回復薬飲んだんやし死ぬことはないやろが! う……動けや動けやダボハゼ……ぐっ!」
ドサァッ……。
数歩歩いては転んでまた立ち上がって……それを繰り返しながら進み、ついに出口近くまでやってこれた。視界の隅がぼやけてくるほど朦朧とした意識で、フラフラと力無く進んでいく……。
ズザザザザ……!
「あ……で、出口……出れた……」
そうしてようやく外の景色を拝むことができた。青い空、白い雲、そして輝くウルトラ……じゃなくて広がる褐色の荒野。
「あ、う……」
……しかし、ジーカはそこで限界だった。ガクッと膝を突き地面に突っ伏してしまう。
回復薬で傷は治るが、精神や肉体の疲労までは完全に取り除けない。彼女はもう限界で、意識を失ってしまった。ナガレたちが来てくれたことに、どこか安心感していたのかもしれない。
(ぐ……あ、あかん。体がフワフワする……感覚無くなっとる……こ、こんなところで、ぐーたらおねんねするワケには……い、か……)
ドサァッ……。
……ここで倒れてしまった。疲労困憊の体はもう限界だった。
手も足も言うことを聞かない。ジーカはそのまま静かに目を閉じた。周囲は風の鳴る音だけが、虚しく響いている……。
「…………?」
そんなジーカに近づいてきた何者かの存在も、彼女には分からなかった。
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